2019/05/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にコデさんが現れました。
■コデ > 早い夜に入ろうという所では宴もまだまだ始まったばかりで、周りの勢いが衰える事も無い。
貴族や王族たちが何やら話をしているその後ろで柱にもたれかかり大勢のそんな様子を眺めている男がいる。
中の様子が見たいがために知り合いの王族から名目上は王城内での身辺の護衛として雇ってもらったのだった。
男とはいえ酒宴の中、流石に何時ものフルプレートでいるわけにも行かないと決して派手な装飾は無いが
素材から洗練させた黒い軍服をキッチリと身に纏っている。
「…………」
王城の給仕が迎え入れるのは貴族達だけでもなく、神聖都市からやってきたシスターたちが並んで敷地内へと
入ってくる。貧民地区で暫くシスターを見ないと思ったらこんな所にいたのかとぼんやり眺めていた。
男は酒宴の席からは少し離れて王城の外部になる庭園の入り口の方まで足を運ぶと
この王城内で貴族達の吸う煙草とは比べ物にならない粗末な折れ曲がった煙草を斜口に咥え
煌々と光る窓の明かりを見ていた
■コデ > この一晩当然消える事の無い城の明かりを眺めながら時折何か狼藉者でもいないもんなのかと城から外を眺める。
何やら教会側の影響力を高める為に貴族にシスターへの逢瀬、皮肉を込めた意味でそういった用意があるという
話を聞き、神聖都市が民衆に掲げる清貧ってものの意味を考えさせられる男だった。
何にせよ政治的な意味合いが絡んでるという話を聞けば、ココでの用事も今の所それだけで
今日も貧民地区でブラブラしていればよかったかも考える。しかし、中々訪れる場所ではないので
興味本位で庭園を、煙草を斜口に咥えながら、歩いて回る
■コデ > 「…何があったのかと分かれば、この仕事も意外と暇だな…いつも通り貧民地区で焚火でも眺めていればよかった」
馬子にも衣装と知り合いからあてがわれた軍服は何時ものフルプレートより涼しく動くのも楽だが
酒宴の外をウロウロしているだけだとかなり暇であり、欠伸が止まらない。
そんな時給仕から酒を一杯勧められる。
「あ、俺も飲めるんだな」
一応ココでの仕事を頼んだ知り合いは王族。その付き人になると割と高名な役どころに見えたのか。
実際は普段貧民地区をうろついてたまの仕事で日銭を稼ぐような奴なのだが。
ただで飲めるようだったので、別に断る理由もなく口さみしさと暇が幾らか潰れるかと思い
一杯の酒を受け取る。だからといって酒宴の真ん中には入らず、外の方でまだ庭園を眺める
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」に此花姫さんが現れました。
■此花姫 > 「さっきから、不真面目な騎士じゃな」
ふわり、とコデがいるところに上から降りてきた一人の少女。真っ白なミレー族の少女は、不思議な服装をしていた。
このあたりでは見ない前合わせの服。上質な絹でできたその服が光を反射していた。
「任務中に酒を飲むのはどうなんじゃ?」
ニヤニヤと笑う少女は、見た目は12,3歳にしか見えないが、その笑い方は妙に嫌らしく大人びていた。
■コデ > 柔らかい挙動で降りてくる少女、少女なのだろうか、人の事を言えたクチではないが不思議な出で立ちの少女を
変わらない表情をさせて目で追った。斜口の煙草はよれていて粗末な物に見える。
「まぁ……何も知らないシスターを庭園の裏で手篭にするよりは真面目なんじゃないでしょうか」
とはいえ、来賓のいる前なので一気に飲み干すとその辺の給仕にグラスを返した。
「天蚕の白い上質な絹の着物…帝国の御仁?」
■此花姫 > 「公主の此花じゃ 王国の騎士殿」
にやっと笑いかけながらクルクルふわふわとコデの周りを回る。
「いいではないか、交わりこそ人の業ゆえ。それがこの国の流儀じゃろう?」
シスターが手籠めにされているあたりを、額に手を当ててのぞき込むようなしぐさをする。
ふりか、あるいは本当に見えているかはわからないが……
キラキラと見つめるその姿は、昆虫を観察する幼子の様であった。
■コデ > 「此花殿ですか、コディアクリです…騎士といっても…まぁ知り合いに頼ってこの仕事を貰っただけなんですが」
優美に回る姿には目を細めて頷きながら、風でずれたパトロールキャップを深くかぶり直す。
「正確には身体は交わっても心が交わらないのがこの国の流儀って所ですかね」
パタパタと忙しなく動くように見える少女を、特に表情の変化もなく見ている。
その様子を見ながらたまに庭園の外に目を通している。結局何も変わらないのが分かれば
少女を背景に移る月を遠い焦点で眺めていた。
■此花姫 > 「コデ殿じゃな。よろしゅうな。して、コデ殿は、誰かと交わらんのか?」
どうせ暇ならだれかと逢引しても咎められなかろう、そういう雰囲気を醸し出しながら訪ねる。
「体だけの関係も良いのではないか? 皇帝と交わる者なぞ、ほとんどの者は心は交わってなかったぞ。わらわ含めての」
けらけらと笑いながらそんなことをしゃべりながら、のんびりゆらゆらと漂うようにコデの周りをまわる。
帝国だろうと王国だろうと怒ることはあまり変わらないのだろう。
■コデ > 「あぁ、丁度その略され方が多いので助かります。どうか宜しく」
男はパトロールキャップを外すとブーツのかかとを叩き一礼する。王国や国々の上流階級式の
挨拶を、こなれた仕草で行う。
「まぁ興が乗るような事があれば…その内…ココでなくとも何処かで…」
「今日はどうせ、王城で何がやってるのかを直に見てみたいと思っただけなので」
再びキャップをかぶり直し、廻る少女をゆっくりと目で追っている。
「そうでしょうね、だから帝国も王国もこうなったんじゃないですか?良し悪しは別でね?」
■此花姫 > 「成熟してるというか、腐り堕ちる寸前というかは、ひとそれぞれじゃからの」
視線を外し、コデの方を見る此花。どうやら庭のもの影の常時は終わったらしく、シスターらしき人影がこそこそと離れていった。
「わらわもこのなりじゃからのー、結構暇でしょうがないのじゃ。まあ幼い子をだまくらかして食うぐらいはしておるがのぉ」
かっかっか、と高笑いをする。見た目はただの少女だが、その言動は明らかに物騒であった。
「興に乗らねば楽しくないからのぉ。わらわも興が乗る相手を探してくるか」
ふわりと風船のように浮きあがる。魔法か術か、何か使っているらしい。
「コデ殿が相手してくれても構わんのがのぉ。まあ、またの機会じゃな」
■コデ > あぁ、やっぱりホントに見えてたんだ、と思いつつ離れるシスターの人影を見送った。
高笑いする少女に、思わず肩を弾ませて鼻で笑ってしまう。
「俺もまぁそこそこ…そんなに短い人生は送ってないので…謙虚さの無い若さにはなびかれませんよ」
ココで初めて枯れていながら微笑を向ける男。空いた右手の人差し指でトントンと刀の柄を叩きながら
「えぇ、まぁ夜はもう少しあるので…良い相手がいる事を祈ってます。」
■此花姫 > 「騎士殿も良い夜を。良い出会いを占ってやろうか?」
妖艶にほほ笑むその表情は、今までと違う女のものであり、怪しくてこの上もないものだった。
「なんての、さて、若い男をだましてひっかけに行くかノー」
そんなおかしな雰囲気は一瞬でしかなかった。此花姫は地面によっこらしょ、と降り立つ。
そのまま背を向け手を振りながらその場を離れる。
呼び止められなければ、彼女はそのまま王宮に消えるだろう。
■コデ > 「……予期しない所に身を任せますよ」
妖しさを湛える彼女の笑顔をやはり何の変化もなく真っすぐ見る目があり
降り立つ姿には僅かに頭を下げる。
「えぇ、まだこの暗い時分長いので、好きに過ごしてください」
王宮に消える少女の姿を、ただ目で追いながら。何もいなくなった目線の先を
変える事も無く、また粗末な煙草を器用に巻くと、紫煙を燻らせながら庭園の方に歩き始めた
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」から此花姫さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からコデさんが去りました。