2019/04/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にレイン・レジネスさんが現れました。
■レイン・レジネス > 女達の嬌声が――或いは呻き声が、その空間には満ちていた。
帝国の公主を迎えるが為、相応の広さのホールを用いての宴席。
それが今、床も壁も冒涜的なまでに欲望を示す肉の塊で満たされていた。
触手だ。
或いは人工的に、或いは迷宮に棲まい、女を犯す魔法生物。
それが王城の一室に、壁の石の色さえ見えぬ程、大量に湧き出していた。
幾人もの――何十人もの女達が、腹を膨らまされている。
城の侍女や、身分の低い公主。或いは自らこの狂宴に飛び込んだ、貴族の子女までも。
そういう惨状の中央に、女が一人、佇んでいた。
「……やりすぎたかなぁ」
少し困ったように眉の端を下げているその女を、壁や床を埋める触手は決して襲わない。
それはこの女事態が、彼らと同類の臭いを発散しているからだ。
「兵器に転用できるか……って、まぁ、出来そうだけど……片付けどうしよう」
嬌声の合唱を浴びながら、どこか長閑に、女は呟く。
■レイン・レジネス > 考えて、考えて、暫く考えて――
「……まぁいいや、誰かがどうにかするでしょう」
女の出した結論はそれだった。
方々よりの嬌声を搔き分けるように歩き去った後、城の者は惨状に気付くのだろうが。
誰がこの異界の如き騒ぎを片付けさせられるのか。それを想う程に出来た人間ではなかった。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からレイン・レジネスさんが去りました。