2019/01/18 のログ
ご案内:「王城から平民地区への道」にセアティムさんが現れました。
セアティム > はぁ…
王城からの帰り道、少年――いや、少女はため息をつく
見た目は可愛い中性的で、性別はわかりにくいが服装的には少年に見える
グレイのコートのポケットに手を入れたまま、疲れたようにうつむいて

「ああ、いい人達だから、私一人でいいんだけどな」

王国の師団の一つから、警邏等の人的援助を申し出られた
組織としてはありがたい。猫の手も借りたいのが組織の現状だ、若者を学園で学ばせてる分、大人の教育者も必要で、人手はとにかく足りない。だから、ありがたいのだが――

――君の任務にも是非、護衛や協力をしたい!君のような若い子が一人で任務をこなすのは王国の人間としてしのびない!

嗚呼、いい人だなー、と思う。自分の事もちゃんと見てくれてる。頑張ってる事を認めて下さる、素晴らしい師団の方だ。
うん、だから、だから困るのだ、そんないい人たちに、自分の任務での姿は、見せたくないのだ、巻き込みたくないのだ、命の駆け引きなんかしてほしくないのだ

「困ったなぁ…どうやって断ろうかな」

いい人だからこそ距離を置きたい。もっと、嫌な人間にならないといけないのだろうか、それも、なんか嫌だなと、思う

セアティム > そろそろ、街灯も少なくなってきた
夜の街は人気も少ない、街灯の一つに背を預けて、はふー、と大きく息を吐く。自分のような任務従事者をわざわざ指名で呼び出したのにも驚くが、やはり王城は大きいし立派だし師団の方々も威厳がある
視線や表情を崩さないので精一杯だった
結局は、自分の働きを知った治安維持を担当してる方がお声をかけてくださった、そして、今後共、モロハとは協力的にやっていきたい、と
それだけなら、それは何よりだし、嬉しいのだが
困る、嫌だ、ではない、困ってしまう

「はあ…こんな事、相談できないしなあ」

モロハの中にも、もちろん心配してくれてる人もいる。こんな話を持ち出せば、此処ぞとばかりに自分を単独任務ではなくそうとするかもしれない
自分は、こんなにも壊れてしまってるから、そんなのは要らない
皆が、もう少し幸せで普通に、組織という意味ではなく王国の住民として、幸せな時間が少し増えればいいのだ
だから、困ってしまう

ご案内:「王城から平民地区への道」にセアティムさんが現れました。
セアティム > しばし、考えて――やっぱり答えは出ない
拒絶し続けるのも申し訳がないとは思うが、もう少し距離を置くように努めよう
と思いながら平民地区へ向かう

ご案内:「王城から平民地区への道」からセアティムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城 第三師団長執務室」にカテリーナさんが現れました。
カテリーナ > 「――第七師団長が魔族領へ進出し、消えた!?」

その報告を受け、カテリーナは人知れずギリ、と歯噛みする。
あの女、なんという逃げ足の速さだ。復帰し最初の一手を打った途端、あっという間に雲隠れするとは。
流石のカテリーナも、魔族領では手出しができない。第七師団に前線への拠出を要請した書簡に対しても、『師団長及び将校、作戦遂行中につき返答不可能』という完璧に班で捺したような返答が返ってきた。

「小癪な――!」

カテリーナ > 『ギャハハハハハ! ざまぁねぇなぁ、お嬢ちゃんよぉ!』

不快な笑い声と耳障りな音。
もちろん、警備兵たちでも側近でもない。そんな事をすれば一発で首が飛ぶ。
声を出したのは、彼女の帯びるレイピア――炎の魔剣『ベルディアル』の声だった。

「――お黙りなさい!」

叱責と同時に椅子に足を組み考え始める。
とりあえず手出しは出来ない。遠征は中止。むしろサロメをこちらに呼び戻す為なら、はやく魔族に取られた方がいい。いくらサロメと第七師団でも、砦が取られたままで潜入を続けるのは不可能のはずだ。

「――他師団の対応が幸いしますわね」

あのタナール死守要請にまともな返事をしてきた師団は一つもない。
想定の範囲内だが、こうなればありがたい。しばらくはまだ、取ったり取られたりが続くだろう。

カテリーナ > しばらく考えた後、カテリーナは決断を下す。
タナール出兵は万単位の兵力を整え行う為、準備にある程度時間をかける。
その為、しばらくの間タナールは放置。サロメの帰還を待つ――

「――打てる手は打っておくとしましょうか」

が、サロメが居ないならば、彼女の立場を悪くしておく事くらいはできるだろう。

『サロメが魔族の国へ勝手に潜入したのには裏がある、奴は亡命する気ではないか』

社交界にそのようなうわさが流れるように。
一笑に付すべき噂だが、俗物である貴族どものいかにも好みそうな話だ。
どうせこちらに損は無いのだから、打っておくべき手であろう。

「――逃がしませんわよ、サロメ」

ご案内:「王都マグメール 王城 第三師団長執務室」からカテリーナさんが去りました。