2018/09/16 のログ
■ブレイド > 「ま、ガラはよくねーからな。
育ちのいいやつはビビっちまうかも。なんにせよ、わりぃな」
深呼吸をする少女に笑って、手をひらつかせる。
落ち着くまで一呼吸。
待ったあとで少女の言葉を聞けば、なるほどとうなずく。
「はぁん、メイドもそこら走り回ってるみたいだしな。
厨房やらホールやら、個人的な相手やらで大変なんだろ。
アンタも、うろついてりゃペキッと摘まれちまうかもな」
彼女が苦手という理由と、自分が苦手という理由は違うだろうが、苦手という点では一致しているようだ。
ホールを見下ろしながらため息。
「んで、どうする?」
■イヴリール >
「あ、謝るのはこちらのほうです…驚いたりしてごめんなさい…」
申し訳なさそうに視線を落とす
そのまま、ホールのほうへと視線を流して…
「…摘まれる…!? …そう、ですね…。
どうしよう…やめておいたほうが良いのでしょうか…」
うーん、と困ったような表情を見せる
侍女が心配なのは心配だが、そう言われると不安も同時にあるようで──
■ブレイド > 「いーって。それよか、そうだな…えーと、その侍女に用事でもあんのか?
別に病気とか死んだってわけでもねーだろ、心配だったら明日でもできるしな。
こういう雰囲気が苦手ってならやめてもいいんじゃねーの?」
ホールでは身なりの良い者たちが談笑していたり食事をしていたり。
集団から外れていく二人連れの姿も散見できる。
「手伝えることなら手伝うけど、侍女の仕事だ。男でただの一兵卒にゃできねーもんだろ?
必要だってなら、一緒に探して回るくらいはできるがよ」
不安そうに聞いてくる少女に向かって首をかしげて
■イヴリール >
「いえ、身の回りのことくらいは自分でもできますから問題はないのですが…、
その…彼女が時間通りに部屋に来なかったのが、初めてだったもので……」
生真面目な性格の侍女であったらしい
それ故に少し、怖い対象でもあったのだが……
「……心配の一心だけで此処に来てしまったので…、
よく考えたら、此方で仕事をしているにしろ連れ戻すわけにはいきませんし…
それに、もし、その…ええと…どちらかの貴族の方のお相手をしているのだったら、余計に…」
言いながら、俯いてほんのりと頬を染める
それがどういう意味を持つのか、少女なりにわかってはいるようだった
「帰って、待つことにしてみます…。
すいません、せっかく申し出て下さったのに……」
■ブレイド > 「ま、こういうとこだと余計にな。
不安が解消されたあとだし、気持ちがあっちに向いててもおかしかねー。
明日も同じようなことがあったら心配してもいいかもだけどな」
そう決まったわけでもないが…
自分の仕える姫に報告もなしで現れないとなれば、突発的な…まぁ、『あっち』の相手である可能性も高い。
イヴリールもイヴリールで、それがどういうことかは知っているようだ。
「ま、もし探しに行ったとしても、連れ戻すどころか一緒にお相手させられるだろうな。
んじゃ、帰るまで付き合うさ。エスコートも仕事のうちだ。
王城で見回りってのも、アンゲロス騒ぎが終わって、これからはあんまねぇことだろうしな」
■イヴリール >
「…そうすることにします。
い、一緒に、だ、なんて……そんな…」
仮にも王女の一人である自分に手を出す王国貴族なんて───
少しだけ、信じられないといったような顔をする
「…? 騒ぎが終わったのですか…?
ごめんなさい、外のことは本当に何も知らなくて……。
──では、またお願いしてもよろしいでしょうか…」
■ブレイド > 「違うのか?貴族やら王族の男ってのはああいうところで夜の相手を確保するんじゃねーの?
なんか怯えてるみてーだからよ。それこそ、摘まれるってコト自体はなかったにしても
声をかけられるくらいのことがあったのかと思ったぜ」
それも深く追求することではないのだろうが。
「そ。前言ってただろ?国の外でいろいろあったって。
それが終わったんで、兵士たちもいつもどおりに戻る。
オレもつまんねー見回りから解放されるってこった。えーっと、降りてきたってことは上だよな?」
■イヴリール >
「…以前、ああいった宴に席を用意された時は、あまり馴染めずすぐに部屋に戻ってしまいましたので…」
どうやらそういうことはなかったようで、
ちょっとばかりショックを受けているようであった
「……では、ブレイドさんももう王城には訪れないのですか?
──あっ…は、はい…上の階の…──」
自身の鳥籠…部屋の位置を説明しつつ、階段を昇ってゆく
以前、部屋の近場であったテラスからの経路とは少し違う道順になるのだろう
■ブレイド > 「ふぅん、貴族だ王族だって言っても、品行方正ってこたすくねーからな。
割とあるみたいだぜ?そういうこと」
手摺もあるだろうが、彼女の先に立ち手を差し出す。
躓かれたら厄介というか…傍にいる以上、怪我をさせるわけにもいかない。
「来ないってわけでもねぇけど、そもそも正式な兵士じゃねぇからな。
城での仕事ってのは減るんじゃねーかな。アンタもオレに驚く必要がなくなるってこった。
っと、前と道違うけど…大丈夫なのか?」
彼女の誘導に従い歩くも首を傾げつつ。
王城ってのはやたら広くて複雑で…どこがどうつながっているのやらイマイチ把握しきれない。
■イヴリール >
「………嫌な話、ですね…。
国を導く立場の方々が、そんな…」
少しばかり気を落としつつも、
差し出されたその手へ自身の手をそっと重ねて
「そうですか…冒険者、だと仰っていましたものね…。
冒険のお話を沢山聞きたいと思ってしましたので、少し残念です…。
──あ、はい…少し、遠回りなのですが……」
ちらり、と後にしたホールへと視線を戻す
少女の考えそうなこと、その道周りはきっと侍女が自身の部屋へやってくる道順なのだ
■ブレイド > 「国を導く…ね…。
まともにそう考えてるやつとかいるのかね…」
為政者はもちろんいるだろうし、当然国を導いてより良い国にしていこうというものもいるだろう。
どういう形で導くかは…まぁ、いろいろあるだろうが。
正直今のこの国のあり方が気に食わない自分からしてみれば、その立場の人間だからこそ
欲にまみれているのだろうとすら思う。小声でぼやきつつも彼女の手を取りゆっくりと歩く。
「話だけならいくらでも。一応客分だ。王城に来る言い訳ってもんならいくらでも立つしな」
残念と言ってくれる姫にはひらりと手を振って大丈夫だと。
遠回りの道は宴の喧騒から離れれば静かで。
彼女の部屋にすら侍女が回らなかったことを思えば、人通りも殆ど無いだろう。
■イヴリール >
「きっと、皆そう考えていますよ。
やり方が食い違ったり…誤解を招くこともあるのだと思いますが…」
手をとってもらい、ゆっくりと歩きながら
性善説の塊のような言葉を返していた
「…本当ですか? …でしたら、私のほうが都合をつけねばなりませんね…。
あまり、部屋から出てばかりだと…その、良い顔をされなくって…」
■ブレイド > 「だといいけどな」
ミレーである自分には、全く共感できない言葉。
だがそれに噛み付いたって、彼女は何も悪くないのだ。
無駄に悲しませたり、怯えさせたりするだけだ。だからやや渋い表情でそう返すにとどまる。
「まぁ、そうだろうな。姫さんがホイホイと留守にしてちゃいい噂も流れねーだろうし…。
っていうか、オレが部屋に行ってもダメだろうしな」
苦笑しつつ、少しばかり考える。
■イヴリール >
「はい」
だといいけど、という言葉には笑顔でそう返す
しかも即答だった
人一倍臆病な少女は、それに反比例するような平和主義者っぷりを見せていた
「と、いうよりも…私に表にあまり出られると困るのだと思います…。
………そうですね。お部屋にお招き、というのは…難しいでしょうか……」
王国軍の客分であるといえど、個人的な付き合いで…というのは現実的に難しい
それこそ彼の言うように噂話が立てば、何かと政治的な話に発展しかねない
■ブレイド > 根っからの善人で、みんながそうであると信じている。
汚す分にはさぞ楽しかろう。そういう趣味の連中には。
この先少女がみるであろうものを思えば、表情を更に困ったようなものにしてしまう。
「ふぅん、いろいろあんだな。
忍び込むにしたって、無駄に警備は厳重だからな…王城。
ま、アンタが呼んでくれるなら、怪しまれはするだろうけど通してはくれるんじゃねーかな」
もし忍び込むにしても、見つかれば大事だ。
別にやましいことをしようってわけじゃないし、やましいことであってもおおっぴらにしておけば咎められることもあるまい。
■イヴリール >
「……? あの、どうかなさいましたか?」
困ったような表情をするブレイドを見て小首を傾げる
「し、忍び込むのは流石に、もし見つかったら牢屋に入れられてしまいます…。
………やっぱり、怪しまれるでしょうか…」
普通ならば接点があるはずのない間柄、なのかもしれない…
いや、接点があっては困るのだろう
…主に、少女の周りの人間が、だろうが
■ブレイド > 「いーや、なんでもねーよ。
ただ、苦労するだろうなってくらいだ」
これも憶測にしか過ぎないので、口に出して警告するわけにもいかない。
善意の塊であろう少女には、理解できるかどうかもわからない。
できたとしても、きっと相手を困らせてしまうだけだ。
「牢屋は…流石に困るな。捕まったらまともに出てこれる気がしねぇ。
怪しまれるってのは…まぁ、多少はな。オレは男で、アンタは女だし。
アンタの周りの人間はなんていうかわかんねーけどさ」
多少はそういう噂が流れる可能性も危惧されるが…
彼女が外に出れないならばそうするのが一番安全な気もする。
■イヴリール >
「………」
なんとなく、彼の言うことはわかったのだろう
また少しだけ俯いて、でもすぐに前を見ていた
「お部屋ではなく、お城の中でお会いするのがやっぱり一番でしょうか…。
…‥窮屈でしかない立場なんて、何も持たずに生まれたかった…と思ってしまいます」
小さな声でそう零す
もし周りに他の人間がいたら絶対に言わなかったであろう言葉
「ブレイドさんのように自由に生きていたら、
それだけで毎日が意味のあるものになるのでしょうね…」
小さな小さな、ないものねだり
自由の代償を知らない少女の、夢語りのようなものだった
■ブレイド > 「そうだな、それがいいかも。
中庭やらなんやら…たまーに顔でも出すさ」
少女の言葉にうなずいて応える。
城内であれば誰に文句を言われることも…まぁ、ないだろう。たぶん。
「何も持たねーやつが生きるにはこの国は辛すぎらぁ。
もってる立場でどう動くかなんてな、結局自分の問題だしな。
でも、姫さんでも力や圧力で動けねーってなりゃ…同じかもな、どんなとこに生まれても」
この国への絶望をぽろりと漏らしてしまう。
上に立っても下に堕ちても、善人は生きづらい、生きていけない。
「ははっ、自由か。自由だってなら良かったんだろうけど…
もし自由ならアンタの手を引いたまま、夜の街にでも散歩に出かけてらぁ」
冗談めかしつつも、自分もそんなにいい立場ではないと。
だが、少女の夢語りを馬鹿にする気はない。
■イヴリール >
「…そっか…そう、ですよね……」
こうやって次の会い方に悩んだりする時点で、彼だって縛られている
冒険者、というだけで自由に生きる者という偏見を持ってしまっていた自分を恥じる
「……夜の街…。
ふふ、きっとそれは今は無理ですけれど、…どんなところですか?」
昼間はテラスから望遠鏡で、街の様子を見たりしていたが夜の町はほとんど見たことがない
ただただ好奇心からそう訪ねてしまった
■ブレイド > 「自由じゃねぇって言っても、アンタほどじゃねぇから
間違ってもいねーさ。自分でどう動くか決めれるだけ自由ではある…んだとおもう。
アンタも自分で動けねぇってわけじゃねぇだろうけどさ」
おそらく、彼女の消極的な姿勢がこのような状況の一端にはなっていると思う。
毅然と、堂々と、自分の意志を周囲に伝えて動くことができればまた大きく違ったのだと。
だが、それこそないものねだり。彼女の性格的に、それは難しいのだろう。
それを強いようとは思わない。
「んー?そうだな…暗くて賑やかで怪しくて危険で…嫌いじゃねぇが、楽しいだけじゃねぇ。
でも、誰かと一緒に歩く分にゃ悪かねぇぜ?」
猥雑というのが正しいか。
チンピラやらごろつきもいる。女衒や夜鷹、娼館だってあるし、酒場や屋台といったものだって。
一言では言い表せない。
■イヴリール >
「夜なのに賑やかなのですか…?
それに、危険で……」
お城の中のように、宴でも開かれているのだろうか
安全な城内とは大きな違いがあるのだろうけれど
「ふふ、そうですね。
ブレイドさんのような、腕の経つ冒険者さんと歩くなら安心、ですか?」
■ブレイド > 「依頼ならいつでも承るぜ?
腕がたつかどうかはわかんねーけど、安心して遊び回れる程度にゃ
イヴリールを守れるとは思うしよ」
繋いだ手を少し…胸の高さまで掲げて笑ってみせる。
「ま、街歩きのときは、そのドレスじゃ問題あるけどな。
平民地区とか貧民地区歩くってなら…ま、それもコーディネートしてやるよ。
センスは期待してもらっちゃ困るけどな」
おそらくは叶わない…だが、語るならば自由だろう。
彼女を外に連れ出すことができたら、それはそれで楽しそうだ。
■イヴリール >
「そういえば外に着ていく服がありませんでした」
そう言って笑う
どこか寂しげではあるものの、
怯えていたり落ち込んでいるよりは幾分も活きた表情だった
「こっそり、行ってみたいとは思っています。
もちろん私が勇気を出して…それでもバレちゃったら、大目玉です。
もしかしたらブレイドさんが死刑になってしまうかもしれません」
困ったものですね、と
もう一度だけ、笑った
■ブレイド > 「そりゃ困った。
そんなら帰りは気をつけねぇとな。
バレねぇようにつれて帰らなきゃいけねぇ。結局、忍び込むことになりそうだな」
こちらも笑い返しつつも、罪に問われたとしても
連れ出すのをやめようとは言わない。
「ま、弁護くらいはしてくれよ?
一回だけで外を満喫させられるとは思わねぇからな。
どうせ死ぬなら、あんたが楽しみきってからだ」
笑顔の彼女は可愛らしく無垢な少女のそれで、少し高貴さはあるものの他の少女と変わりなく見える。
■イヴリール >
ほんの一刻程だっただろうか
そんな、少女にとっては夢物語のような会話を交わして…
もうあと一角曲がれば、自身の部屋のある回廊
結局侍女の姿は見当たらず、少しだけ、時間を惜しむ
そう思うとふと、立ち止まって
そっととりあっていた手を離す
「あの…」
少しだけ切り出すのに、勇気が必要だったけれど
「話して下さったことは、本気…です、か…?」
自身の夢物語に合わせてくれただけだろうか
死刑が怖くない人間なんているわけがない
罪も罰も恐れず、ただ一度話をしただけの人間のために…
そんな人がいるのは絵物語の中だけのはずで
■ブレイド > 「んぉ?」
立ち止まる少女、手が離れれば思わず振り返る。
少しばかり真剣な面持ちに見える彼女の言葉。
冗談ではないだろう。きっと…。
「ああ、本気だ。
そりゃ死んでもいいとは思っちゃいねーけどさ。
でも、イヴリールがよ…外に出たいっていうなら叶えたいって思うぜ?
それで死刑になっちまうなら…ま、しかたねーかな」
死ぬのは嫌だ。もちろん。
生きるのに疲れたというわけでもないし、人とのつながりも多くある。
だが、この少女に語ったことも、全て冗談というわけではない。
本当に危なくなったら、全力で脱走するなり、ほとぼりが冷めるまで潜伏でもすればいいだろう。
■イヴリール >
「…どうしてですか?
命を失うことが、仕方ないで済むような安いものではないでしょう?」
真剣な面持ちで、少女の言葉は続く
「…私は、カルネテル王家の血を引いていても、不義の子……。
王位の継承権も、お飾りのものでしかありません。
その存在を秘匿するために、こうやって城内を歩くことも滅多とできません。
ブレイドさんが、そんな危険を侵すような価値のある姫ではないんです…」
自身の境遇と、その理由を明かしてしまう
本当は、こんなことも誰かに話してはいけないことだけれど
どのみち王国貴族達の間では公然の秘密のようなもの──
本気だと離す少年と向き合うために、少女も自分自身の全てを晒したのだった
■ブレイド > 「そうしたいから。
アンタ、わりーやつじゃねーんだもん。
だってのに、こんなところで閉じ込められてんだってなら、外を見せてやりてーって思った。
そんだけだ。それに…」
少女は真剣だ。そして、自身の身分も晒した。
正直、自分がこれ以上見せるのは…城内でそれを晒すのは自殺行為にも等しい。
だが、本気を晒す彼女に、自分が隠したままというわけにもいかない。
「アンタが偉いからってわけじゃねーんだ。価値があるとかねーとかそういうことじゃねぇ。
この国で言うなら、価値がねぇのはオレだ。今こうしてるのを見つかっただけでだいぶやべー。
だけど、そうしたいって思っちまった。
アンタは善人だらけと思ってる甘い姫さんだけど、少なくとも…悪いやつじゃねぇ。
そういうやつが、ずっと我慢ばっかりなんて…オレはやだね」
兜を脱げば猫の耳。
まれびと、ミレーの証。
正直、拒絶されればそれまで。だが、彼女の言葉に応えるならばこうするしかなかった。
本気を見せるならば。
■イヴリール >
──少年がその兜を脱いで見せれば、少女は一瞬だけ驚いた表情を見せる
けれどそれは嫌悪だとか、哀れみだとかそういった類のものではなく…
「ミレー族…ブレイドさんはミレーだったのですね…」
この国でのミレーの扱いなど、ちゃんと知っている
けれど身近にいない存在であること
そして少女自身が、差別意識というものにまるで縁遠い存在であったことが幸いしたのかもしれない
「…私は、ばかみたいですね。
ブレイドさんのほうが、ずっと辛い生まれだっていうのに…自由だなんて
でも、それなのに貴方は、誰かのために何かができる強さだって、もっていて…」
羨ましい
そうやって、意思を示せる強さが…
両手を掲げ、その兜へと触れる
──曲がり角、回廊から見回りの兵士が歩いてきていた
慌てて、その兜をブレイドの頭へと被せて…
「ブレイドさんの本気、伝わりました…。
──…あとは、私に勇気が出せるよう……祈っていてください」
そう言ってにっこりと微笑んでみせた
曲がり角からこちらを視認した兵士は『長く戻られないので心配しました』と此方へ駆け寄ってくる
■ブレイド > 「いいさ。ミレーであっても隠してりゃそれなりにやってける。
自由かどうかで言えば、自由な方だ。間違っちゃいねぇ。
それに誰かのためってわけじゃねぇ。言っただろ?オレが嫌なんだ」
彼女の言葉には微笑んで応える。
馬鹿だなんだとは思っちゃいない。自分がそうしたい
むしろ、自分のほうが馬鹿であろう。
嫌か良いかで命を捨てているようなものだ。
「ああ、まってるよ。楽しみにな。
その間に、服でも探しとく」
冗談めかしながらも兜を被されて…少し慌てていたのかズレてしまったが。
兵士の方へと彼女の背をおし手を振って。
■イヴリール >
「私も、楽しみにしています」
背を軽く押され、振り返ってその手を振り返す
兵士に『ここまで警護していただきました』と説明し、再び視線を戻す
もう一度にっこりと笑って手を振り、曲がり角の奥へと消えてゆく
お忍びで誰かと街を歩く…
そんな夢の中のような話が現実に見えはじめて
少女の環境はほんの少しずつ、変わってゆくのだった
ご案内:「王都マグメール 王城」からイヴリールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城/資料室」にルルさんが現れました。
■ルル > あまり使用者がいない王城の一角にある資料室。
今までに騎士団が動いた出来事やその時の予算や部隊編成、対処した相手の詳細などが書かれた資料を静かに読み進める。
使用するにあたり怪しまれもしたが一度入室してしまえば誰もいない紙の匂いだけの部屋。
人の邪魔もなく資料を読むには最適と大きいなテーブルを占拠してね真に分厚い資料を読み進めて。
■ルル > そのまま満足いくまで資料を読み終えて静かに資料室を去っていく
ご案内:「王都マグメール 王城/資料室」からルルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にネーヴェさんが現れました。
■ネーヴェ > (城の中庭。別行動の飼い主を待つ際は、大体この場所が定位置だった。
ベンチにぼんやりと座っているだけだが、それで立派に休憩となる。
寧ろ何もしないという選択肢によって、最大限の回復を図っていると言って良い。…体力以上に、気力の。
何せ、只斬れば良い、壊せば良い、という荒事とは違う。
侍従としての仕事は、命懸けの事柄よりもずっと――神経を磨り減らす。)
く ぁ。
(気疲れから、ついつい。欠伸も漏れるという物だった。
一応その際口元を隠す位の礼節は、番犬だろうがしっかりと。
背中をベンチへと預けきり、かくんと頭を後ろに倒して。
上方を向いた筈の視界は、それでも、夜空ではなく城壁に、尖塔に占められてしまう。
…改めて。いつ見ても、城の大きさを。其処に集まる富と力の大きさを。意識せざるを得なかった。)
■ネーヴェ > (欠伸を押さえ込んだ掌を、その侭目元から額へ。少しばかり伸びた前髪を梳く。
更に拡がった視界は漸く、久方ぶりに晴れ渡った夜空を見出せた。
…そういえば、あの瞬く星々の、どれか一つがこの地に落ちてきた、という事件も。
つい最近のようでいて…思ったより時が経っている。
やる事が、考える事が、溜まりっぱなしだったせいで。時間の感覚も曖昧だったかと苦笑して――
そんな唇が緩み。上半面を抑えるのと逆の手が、はたりと脇に投げ出され。
…結局、浅く寝息を立ててしまう。
今日一日で初めての。そして、此処暫くで久方ぶりの。
何もしない事が赦される、そんな時間だったから。)
ご案内:「王都マグメール 王城」にフォーコさんが現れました。
■フォーコ > 暫く城を開けており、漸く戻ってきた所だ。
戦利品の献上と相互の情報交換を終えた私は気付けば、我が飼い犬の元へと足を動かしていた。
居場所は胎の中に仕込ませた我が子の魔力によりある程度の場所なら絞ることが出来た。
故に彼女がどこにいるかを聴く必要も無く、丁度至福の時を楽しんでいる彼女の前へと現れた。
普段ならここで声をかけるなり、熱い抱擁の一つでも交わすところであったが今はどちらも止めることにしよう。
忙しい彼女だ。 こうして気兼ねなく休める時は休んでもらいたい。
私は彼女の隣へと静かに腰掛け、彼女が覚醒する時を待つことに。
■ネーヴェ > (――親と子が繋がっているというのなら。それは、宿させた者だけでなく、宿された者も亦道理。
胎の底に息づく生命が、とくんと打ち震える気配…親を迎える喜びか。
最も適した餌を期待する悦びか。
それが在った故に。娘の覚醒は遠くないだろう。躰の奥底がざわめき、熱を帯びるのだ。
無反応でなど居られる筈もない。)
っ…―――― …ん ぁ …
(小さく呻く。投げ出す形の頭が、ゆるりと左右に揺らされて。
それでも覚醒しきらない侭の意識は…此処が、戦場ではないと。
危険には遠いと、油断しきっているからだろう。
実際の所、住まう王侯貴族に取ってすら、何が起きてもおかしくない魔窟なのだが。
落ち着かない素振りで、ベンチの上に投げ出されていた手が揺れて。
震え、彷徨い――やがて。傍らの温もりへと触れた。)
っ …!
(途端、意識が急速に浮上する。
誰が。何が。…と。飛び跳ねるようにベンチから、前の地面へと。その侭傍らの存在へと振り返ってみれば。)
――――って。 …フォーコ 様 …?
(ほ、と。吐息。其処に居たのは、特段に信を置く人物だったから。
…只、その吐息が、何処かしら熱を帯びた物である事は。
目覚める前から、胎の卵が騒ぎ出している以上、当然と言えば当然か。)
■フォーコ > 彼女の中に巣くう我が子は早くも母体の中で主導権を握ろうとしているようだ。
実の親であり、極上の魔力を注いでくれる私の存在に気付くと折角の眠りを満喫している彼女を揺さぶらんと
魔力を注いでいるようだ。
少しだけ開いていた口の隙間から甘い声が漏れてくる。
眠りに落ちている彼女からは本来聞こえない筈の熱い声だ。
うなされでもしたように蠢く手が私の肩へと触れる。
胎の中のこの様子を後で確かめようと思っていたのだが、どうやらその心配は必要なさそうだ。
「久しぶりだ。 母子共に元気そうで良かった。
尤も、君はまだ生まれてすらいない赤子に振り回されているようだが。」
安堵の色を浮かべる彼女に私も双眸を細めた。
同時に私自身、身体にスイッチが入ったかのように欲望が疼きだす。
戦地でも合意、非合意を問わず女を抱いて来たのだが彼女の身体は私にとってとても相性が良く。
外ではどうしても不足を感じていたことを思い出した。
■ネーヴェ > は ぃ。…遠征、お疲れ様です。
今回も、さぞご活躍だったかと――
(言う迄も、聞く迄もなく。主が余所の国に吹っ掛けた戦の結果など分かりきっている。
今回も…多くの戦果が国庫へともたらされ。それと同時に、彼女個人の得る物も有ったのだろう。
そも、魔族だの…世間を騒がす魔導機兵だのではない、只のヒトでしかない軍勢相手に。
今の主が後れを取るなど、とても思えなかったから。
安堵半分に、それでも姿勢を正し。しっかりと、飼い主の一人としての彼女に礼の素振りを見せるのだが。
…困った事に、胎の卵と同様に。尻から伸びる尾も、当人の意思では制御不能。
主の帰参を喜んで緩々とだが、左右へと振られ続けていた。)
其方も――お陰様 で。
…私じゃぁ、望む物をあげられな ぃ、ので。
フォーコ様に甘えたがる?…むしゃぶり、つきたが る?
そういうの 仕方ない――です…
(産まれ落ちた赤子になら、出るようになった乳を与えるべきなのだが。
対象は未だ産まれ出る前。どころか、どうやら文字通りの意味で卵――、であるらしい。
未生の存在が欲するのは、特に、魔力――それを欲する卵は、極上の対象を前にして更に強く、母胎を煽る。
焼け付くような感覚が胎を揺さ振って。くぁ、と微かに呻き眉を寄せ。)
だから フォーコ様…お力を、いただいて。宜しいですか……?
(目覚めて直ぐ。再会したばかりで。…こんな場所でと。
それが、どうした。
主が疼き、子が疼き。どうして母だけが別で居られよう。
首を傾げて問い掛ける声は。一言一区紡ぐ度、籠もる熱と艶を増していく。)
■フォーコ > 「今回は私以外のメンバーがよく動いてくれた。
今後は状況さえ許せば私が居なくても稼いでくれそうだ。」
私がこうして大きい顔をしている為にはこうして国とそれに属する有力者たちを富ませてやる必要がある。
本来は魔導機械の対応にあたるべきであるかもしれないが、今の所優先されることは金であった。
私は椅子に腰を着けた格好で飼い犬の乱れのない礼を眺めていた。
威厳すら感じさせる姿であるが、背後から時々姿を見せる尻尾は私の帰還を分かりやすく歓迎していた。
「順調に育っているようだな。
しかし君も私が顔を見せる度に体の中からたたき起こされるようでは大変だろうな。」
私は彼女の腹へと手を伸ばす。
焼けるような熱が掌へと帰ってくる。
「私も君の姿を見た所から身体が熱くなってきてな。
ちょうど良い。 君が日頃飼い主連中にしている奉仕技術を疲労してもらえるか。」
私はベンチに腰掛けたまま、大げさに頬杖をつくと両足を広げて見せる。
先程から服を纏っていても隠せない程に膨張しきっていた。
太い血管を浮きだたせており、触れば熱を放っていることが分かるだろう。
■ネーヴェ > ――また、私も。其方の方 をお手伝ぃさせて …いただきたい、ものです。
(とはいえそれは、先の話だ。今後更に――文字通りの身重となってしまえば。
流石に戦場に立つのも憚られる。
幸い、あらゆる戦は人手と金が掛かる物だが…それに関しての不安は無さそうだ。
だから、今は未だ。この飼い主の前に立つならば、番犬に戻る必要はなさそうだった。
その時が訪れる事にも期待を抱いているのだが…今は、それ以上に。
この瞬間、この状況。卵と同じ期待ばかりが強くなる。)
無ければ、無いで。
…この前 も。魔導機兵 倒したら。その魔力が欲しいって、お胎の中 で…
こういう の。大変って聞いてた、通りで――す。
(少しばかり苦笑した。勿論それは。通常の妊婦が味わう苦労とは、まるで別物なのだろう。
そも、こんなにも熱く…狂おしく、なるものか。ヒトの子であるというのなら。
服など何の障害にもならない熱さは、己も――胎も、同じ。
宛がわれる掌だけでも、その器官は露骨な程に漫ろめき。
ぴくん…肩が跳ね背が震え。腰を下ろす主を追い掛けるように。自然とその場に膝を着く。)
っふ ぁ、は ……有り難うございま す フォーコ様 …
(跪いてしまえば、目の前にやって来る主の下半身。
股座を押し上げる熱の象徴に、思わず息を飲まされる。
急激に高まる鼓動が、堪らず胸を突き破り掛けたのだ、と。
そう言わんばかりに強く、胸元を一度握り締めた後。
…その両手がふつふつと、纏う衣の胸元を解き始めつつ。
舌を這わせて探り当てた金具を。唇が食んで引き下げていく…熱を。
それを宿す肉の証を、窮屈な内から解放する為に。)
■フォーコ > 「どうだろうな。
あまり君に見せたくなるような場面だけではないのだが。」
私がしていることは国内で咎める者が居ないだけの略奪行為だ。
彼女が嬉々として望めるような状況でないことの方が多い。
私は首を傾けたが、すぐに思考を放棄した。
連れて行けるようになるとしたら子が生まれた後だ。
その時は情勢も大きく変わっている可能性がある。
今考えても意味がないだろう。
「魔導機械を倒したのか。
かなり手ごわいと聴くがどうだった?
くれぐれも気を付けておくれ。」
口ぶりから察するに戦闘は苦も無く乗り越えたようだが、
思わず口を間が抜けたように開いていた。
あいからずさらりと無茶をする。
「こんな所でさせるのも久しぶりだな。
君の奉仕を受けていると帰ってきたと実感できるな。」
命じるまでもなく傅く我が忠犬。
熱気の纏わりつく沈黙の後、金具が下ろされる音がする。
彼女の口により生じた隙間から巨大なモノが飛出しては汗ばんだ先が彼女の顔へと触れてしまう。
彼女の腕程に膨張したソレは鈴口から雄の臭いをまき散らしては艶めいた唇へ頭を擦り付けていた。
■ネーヴェ > ……そんな物 です。戦は全て。
(例え相手が人外だろうと。よしんば正義を謳った物であろうとも。
戦は戦。殺しは殺し。貴賤の何れも有りはしない。
殊更特別扱いしてくれる必要は無い、そう言いたげに首を振ってみせた。
…それに、どうせ今既に。孕んだ後も。別口ではあるが、己も戦には出ていたから。
流石に予想されていなかったのだろうか、珍しく、主が驚くそぶりを見せた。
その表情が珍しくて。両脚の合間から覗き上げる瞳が、思わず瞬いてしまいつつ。)
――大丈夫で す。師団長様方 が相手取っていた程、大型でもなかったので。
…それこそ、お胎の中の、方が。よっぽど強敵。
(何せ手の出しようがない。そして、そもそも勝ち負けなど存在しない。
今もある意味、卵達に追い立てられていた。
飛び出す、そそり立つ、肉の杭。
初めての頃から比較して、正しく人外と呼べる程の雄々しさを得た主の、牡としての象徴に。
矢張り熱帯びた、そして感歎と憧憬の吐息を吹き掛けては。)
んぁ く。 ――っふ ……っふ んん ……
(躊躇なく穂先を頬張っていく。膝立ちで、上から包み、喉迄受け容れるようにして…
それでも。長大極まる象徴を、全て頬張りきる事は不可能だ。
だから、衣服をはだけ、まろび立たせた乳房を。肉楔の根元から中程へと押し付け、擦れ合わせ。
手で、口で、胸で。奉仕の為に用いるべきありったけを使い、楔を包み込んでいく。)
■フォーコ > 「そうなのだが…。」
私が躊躇する理由はもう一つある。
戦に出れば否応なしに滾ってしまう。
そんな状況で極上の餌が常に隣に並ぶのだ。
戦など放り出して酒色にふける可能性がとても高い。
「他所は既に大型の討伐に乗り出していたか。
私も海賊稼業ばかりだけでなくそちらに…。
いや、君が私の代わりで戦ってくれれば済む話か。」
本当、何ともなしにこなしているようだ。
おまけに胎の中の卵の相手の方が苦労するとまで言ってのける。
国内の出来事は暫く彼女に任せてしまってもよさそうだ。
熱い息を吐き出している彼女の銀髪を撫で、少しずつだが頭を押さえつけて行く。
既に喉の奥まで肉棒は入り込んでおり、柔らかい肉が包み込んでは絡みついていた。
メイドは子を孕んだことで豊かになりつつある胸を押し付けては私に快楽を供しようとしている。
「乳の方はどうだ? 毎日絞っているのか?」
先日抱いた時は吹き出すような勢いで乳が出ていた。
一時の享楽で全て使ってしまったが果たして今も出ているのか。
何せこればかりは私はほとんど知らない世界だ。
まして彼女の場合、人とは違うのだから。
■ネーヴェ > だから 大丈夫で――す、…っん、ん …
私 番犬…です、闘う狼で――す、……大事にしていただける のは、嬉しぃ …ですけれど。
っふは、 …戦わせて 下さぃ。 その方が、私は余程…
(主が何を危惧しているのかは。少しだが察する事が出来た。
嘗て炎に焼かれた村で、二人、酷い手傷を負う迄渡り合った事を思い出す。
同じように、血に溺れるか。それとも色に蕩けるか。
とはいえ…その時は、その時だ。来るべき時に考えれば良いだろう。
或いは、例え並び立つ形ではなかろうと。
国の為にしろ何にしろ、二人共が戦に立つ事は出来る。
彼女が国の外に出ていた間、己が中で戦っていたように。
それもまた、共闘と言える筈ではないか。
…もっとも。危うさが無いのなら。赦されるなら…共に在りたい。
だから、随分と間隔が空いてしまった今日この場での奉仕は。
必然的に熱の籠もった物になっていく。)
んんっ ん……っふ ぅ゛ ―――― …!
っく、ん んぅ っふ ぅ ぷぁ―――― 乳で、すか? それは…
(上から加えられた力が、より深い所迄喉を使わせる。
喉奥が突き上げられ、嘔吐くように息を、声を振るわせて。
問いに応えるべく、一度唇だけは離してみせれば。
とろりとした唾液が、幾筋もの糸となり、楔の幹へ…擦れ合う乳房の隙間へと垂れ落ちる。
手は、乳房は、決して楔への刺激を緩めない為に。酷く粘付いた、猥雑な音色が、中庭に奏でられていく。)
…っ、張って 張って、どうしよ …も……苦しぃ程 の時以外 …は、あまり。
――――搾り、きってしまうよ り。…飲みたい方、 自分で搾りたい、方…が多い、ので…
(少し頬を染めた。淫猥な口腔奉仕真っ直中だが。有る意味慣れたその行為より。
経験の浅い搾乳行為の方が、羞恥に感じてしまうのか。
…言葉を裏付けるように。擦れ合う楔に炙られる乳房は、その先端を指の隙間で尖らせるだけでなく。
摩擦の圧で押し出された乳汁の滴が、乳頭に浮かび上がっていた。
…ちゃんと、蓄積されている。子に与える為でなく、牝として牡を悦ばせる為に。)