2018/09/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 晩餐会」にルフェリアさんが現れました。
ルフェリア > 「何だか世の中大変だねぇ」

酒杯を傾け、高級料理を口にしながら、ルフェリアはのほほんと呟く。
世の情勢など知った事ではない。こうして日々を愉しみ、そして移りゆく世の中でも地位が保全されている者にとっては。

「――んー、でもこの宴の質も下がってきたな」

周りを見て呟く。

ルフェリア > 壁際では、メイド達が一斉にスカートをめくり、下着を見せながら今夜の相手を探している。
舞台では裸同然の格好で踊り子達が踊り狂い、それを狂騒的な音楽で煽る楽団がいる。
あのテーブルの下では座る貴族のモノを口で奉仕するメイドが。
あちらのカーテンの陰ではおっぱじめる太った貴族が。

「サカってるね~。でも、どいつもこいつも娼婦みたいなものじゃん」

呆れたように呟くクズ貴族。
彼が求めるのは、もっと初々しい、そして気高い相手。
そういうモノを穢し、汚し、屈服させる事にこそ、この上ない興奮を感じるのだ。

ご案内:「王都マグメール 王城 晩餐会」からルフェリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にキュリオさんが現れました。
キュリオ > 公爵閣下へと仕事の報告を終え、王家の気分を味わおうとそのまま宿泊することを決めた。
さて、幾ら豪奢な王城であろうと、ただ泊まるだけでは楽しみも無い。
目についたメイド――誰の従者であるか等、知りはしないし知るつもりもない――を首尾よく捕まえ、今は部屋に向かい連行している最中だ。

高圧的な物言いに、逃れる事叶わなかったどこぞのメイドは、その顔を赤く染めている。
その理由は、胸元に。

「そらっ、遅れるな。確りと歩かぬか。引かねば判らぬか?」

くひ、と喉を鳴らし笑う己の手の中には細い糸が握られている。
その糸が繋がる先は、メイドの胸先。
下手の良い生地をくり抜き、乳首のみが露出したその先に糸を括りつけてリードの様に引いているのだ。
軽く引く度に乳首へと糸が食い込み、苦悶とも、喘ぎともとれる声を零しふらふらと足取りおぼつかなくメイドは後を歩き。
時折擦れ違う輩が何か言いたげに、或いは関係を持たぬ様にとあからさまに視線を反らしながら通り過ぎる度、喜悦たっぷりの笑みを浮かべていた。

キュリオ > まるで周囲へと見せつける様、宛がわれた部屋へ遠回りで移動する。
刺激か、苦痛にか、足を止めがちなメイドへと怒鳴りつけ、括りつけた紐を引きながら歩く様は当然、悪目立ちする。

さりとて、その行為に文句を言う輩は存在しない。
腐った国の上層等、そんなものだ。
それを己が権力と勘違いし、何処か誇らしげに練り歩く卑小な貴族。
まるで国の行く末を暗示する様な光景が其処には、広がっているのだった――

ご案内:「王都マグメール 王城」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にスイさんが現れました。
スイ > 夕餉の際の雑事を片付けていたところで、不意の呼び出しを受けた。

昼の出来事もあり、そうで無くとも、微妙な立場でもあり。
当然の如く警戒しながらも応じて出向いたのは、地下のとある部屋。
薄暗く細い通路を辿り、案内の者が居なければ迷子になりそうだと思い始めた頃、
漸く行き着いたひとつの扉の前で、案内役の男が此方を向いた。
曰く、中へ入って待っていろ、と言う。

そうして開いた扉の奥は、簡素なテーブルと椅子が二脚あるだけの、何とも殺風景な部屋だった。
出入り口は今、己が入った扉のみであり、窓も無い四角い空間。
弥が上にも高まる緊張を押し隠し、椅子のひとつへ浅く腰掛け―――――

数分の後、娘の意識は呆気無く刈り取られ、弛緩した身体は深く椅子に沈み込んでいた。
予め何某かの薬が散布されていたのか、何かの術を用いられたのか。
何れにせよ、無防備に転寝などする筈も無い場面で――――己は深く、深く、
眠りに落ちてしまっていた。
娘の寝息ばかりが聞こえる静かな部屋に、果たして、誰が訪れるものか。
或いはただ、誰ぞの悪戯の可能性も―――――皆無、とは言えぬけれども。

ご案内:「王都マグメール 王城」にアーヴィングさんが現れました。
アーヴィング > 眠りに堕ちた娘。静かな寝息が響く部屋。
その扉が、音もなく静かに開いた。
足を踏み入れるのは、銀色の男。その瞳が、眠りに堕ちた彼女を見つめて
そして、薄っすらと唇に笑みを浮かべてみせた。

「結構――。」

一瞬――水銀のように揺蕩う靄が部屋に浮かんで、消える。
この室内に満ちていた毒。ここに呼び寄せた娘の意識を刈り取らせるためのそれ。
―――その効果を解除した。

ここに彼女を呼び出した理由はそうややこしいものでもない。
かつて、商人として北の帝国を訪れた際に出会っていたか、垣間見たか。
その女性に似たメイドがいた――それを確かめるためか。
尤も、それを理由に美しい女を愛でようとしただけかも知れないけれども。

スイ > 扉を開け閉てする音すら連れず、其の男は現れた。
尤も、もし彼が音を立てていたとしても、己が目を覚ますことは無かっただろう。
其れ程に深く、夢も見ない眠りの中に、娘は居た。

彼の記憶に残るのは、皇女として美しく着飾った己の姿だろうか。
垣間見ただけであるのなら、己の記憶には当然、彼の姿は残っていない。
けれどもし、相対して言葉を交わす機会があったならば―――――
穏やかな寝顔を晒す娘が、実は顔に似合わぬ苛烈な気質を秘めていることも、
彼は記憶しているかも知れない。
或いは一種無邪気な傲慢さで、知らずに無礼を働いている可能性も。

ともあれ、そんな娘も今は全く以って無害、かつ、無力な寝姿を晒している。
自然な覚醒を待つか、其れとも強引に目覚めさせようとするか。
其の選択権は、彼に委ねられていた。

アーヴィング > 眠る娘の顔を、硝子越しの銀色が見つめる。
嗚呼――やはり。こうして近くで見れば紛れもない。
記憶の中に鮮やかに蘇る姿が在った。
透明な表情に浮かぶ笑みが深く、深くなる――。
それは当時の使用人の一人がしてしまったささやかな粗相。
まだ年若かった娘に主人の責を問われ――………そんな、ささやかな思い出。

「さて、お目覚めのお時間ですよ?殿下。」

柔らかく、目覚めを促す声が淡く零れて響く。

そして、彼女は今ここにいる。
鳥籠にも、牢獄にも等しい場所にいる。
言葉を囁くと同時に『施錠』と口の中で呟いた。
刹那、この部屋は隔離される。他の誰も立ち入れない。
他の何物も邪魔することができない――そんな場所へと。

スイ > 娘にとっては、取り立てて記憶する程のことでも無い、かも知れない。
其れでも、特に変装をしている訳でも、変わった化粧を施している訳でも無く、
ただ、着ている物がお仕着せのメイド服であるというだけでは、
彼の記憶を鮮明に蘇らせるには、充分な要素が揃っていよう。

「―――――、ん………」

僅か、伏せた睫毛が震える。
鼓膜を揺らし、深く沈んだ意識に直接干渉する、彼の声に反応して。

其処が既に閉ざされた空間であるなどと、未だ知る由も無く―――――

そうして娘は、籠の中に囚われた鳥となった。

アーヴィング > そう、それは彼女にとってはたいしたことではなかっただろう。
これから起こることが彼にとってはそう日常と変わらないことであるように――。

ご案内:「王都マグメール 王城」からアーヴィングさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」からスイさんが去りました。