2018/05/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にベルナデットさんが現れました。
■ベルナデット > 日もすっかり昇り、おだやかな日差しが降り注ぐ中庭。
その木陰に白い大輪の花が咲いていた。
否、正確には幹に背中を預け静かな寝息を立てる少女の姿。
ふわりと拡がったスカートや長い髪の純白が木漏れ日を受け静かに輝く。
膝の上には読みかけの本が広げられ、決して昼寝が目的ではなかったであろうことが伺える。
ただ、毎夜なかなか寝かせて貰えない身であるが故にどうしても日中眠気に襲われてしまうのだ。
何もかもが白い少女の成りと相まって、まるで絵画の中から抜け出してきたかのような雰囲気を醸し出す。
が、かすかに上下する柔らかな胸と、そして、あどけない寝顔で唇の端からわずかによだれを垂らす姿は、少女が生きている人間であるという証。
ご案内:「王都マグメール 王城」にフェイレンさんが現れました。
■フェイレン > 主君の不在により指針を失い、身も心も彷徨う内、
青年の闇色の瞳はいつしか、たったひとつの色を探すように城内の至る場所へと向けられていた。
やがて心地良い日差しに導かれ、庭へ降りる。
探したところで会える保証はどこにもないが、視線の先、樹木に身を預ける白い輝きを見つけると、
無意識のうちに駆け足となってしまっていた。
――が、あと数歩というところで立ち止まる。
いつも通り純白の装いに身を包み、美しい髪をそよ風に揺らす娘は今、瞼を閉じ、微かな寝息を立てていた。
呼吸のたびに白いドレスに包まれた豊満な胸元が上下し、少女の身体の持つ艶めかしい曲線を強調している。
なんともあどけない寝顔だ。――今日も務めを果たしてきたのだろうか。
このまま眠っていれば、いずれ誰かの手によって少女の安息が打ち破られるのは明白だった。
男は少し考えた後、少女の前で膝を折り、伸ばした指でためらいがちに涎を拭う。
「……ベルナデット」
顔を近づけると柔らかな香りが鼻先をかすめ、胸がじわりと熱くなる。
これは陽だまりの匂いか、彼女の香りなのだろうか。
少女の目許の豊かな睫毛を見つめながら、男は静かにその名を呟いた。
■ベルナデット > この城は少女の求めるモノをすべて与えてくれる。
慎ましやかな食事も、清潔なベッドも、神へと祈りを捧げる場所も、暖かな日差しも、そして……五感で感じるすべてを。
少女が神の試練だったと位置付ける無感地獄の中でこの世のすべてを見、聴き、嗅ぎ、味わい、そして、触れられることが出来ることが如何程に幸せなことであるか、それこそ身を以て知った。
そして、それが恥ずかしいことであることは重々承知しているが、身体の中に他者を受け入れる悦びも……。
そんな満ち足りた生活ではあるが、唯一足りないものもあった。
「……。」
誰かが名を呼ぶ声がする……。
とても懐かしいような……そして……。
ゆっくりと瞼を開くとすぐ目の前に優しい黒があった。
『おようございます シン』
それを見て、少女は唇の端によだれの跡を残しながら、幸せそうに微笑み、指先を踊らせる。
そこに唯一足りなかったものがあったから。
■フェイレン > 瞼がゆっくりと持ち上がり、今日の空をそのまま溶かし入れたような瞳が揺れる。
驚かせてしまうだろうかという心配は、向けられた穏やかな微笑みに掻き消えた。
彼女の細い指先が男の真実の名を綴り、それを見届けると、
例えようのないまろやかな温かさに胸を支配されるようだった。
得体のしれない感覚が少し怖くもあったが、それ以上にひどく心地がいい。
「……おはよう。……昼寝の邪魔をしてしまったか?」
そう答えながら、視線はその艶やかな唇ばかり見てしまう。
紅でも塗るかのように薬指の腹で薄い口唇をなぞると、劣情と似て非なる思いに掻き立てられ、少し顔を寄せたが、
どうしても触れ合わせることが出来ず、珍しく頬を薄く染めながら顔を背けてしまった。
「…故郷の本か?」
彼女の隣に腰を下ろし、首を傾けて手元の本を覗き込む。
■ベルナデット > 男の問いかけに小さく首を左右に振る。
そもそも昼寝をするつもりではなかったのだから、邪魔というのはおかしい。
むしろ、起こして貰ったことに感謝すべきだし、それに何より
――逢えたから。
そんな想いを口にはせず、ただにっこりと微笑んだ。
「……?」
唇に触れられると一瞬きょとんとした表情。
くすぐったさを感じると共に、おそらく男よりも性経験を積んでいる少女は男の表情と染まった頬から口付けされると察知し、思わず頬を染める。
しかし、そのまま男はそっぽを向いてしまい再びきょとん、と。
「……?
…………!?」
しばらく何故かと考えた後に、はっと気付き慌てて右手の甲で唇の端を拭う。
そして、掌を口元へと当てて大きく息を吐き出し口臭を確認。
……大丈夫、変な匂いはしない。
……しないよね?
今朝はちゃんとしっかり濯いだし……。
でも、もしかしたら慣れてしまって気付かないだけかも……?
そんな葛藤に顔を真っ赤に染めていると、違う話題が振られて慌てて男の視線の先を追う。
「……。」
男の落ち着いた様子にひとりあわあわとしていたことが恥ずかしく、真っ赤な顔を隠すよう両手で本を持ち上げてそれを顔の前へと翳す。
使い込まれ少しくたびれたそれは北の国の言葉で書かれた少女が信奉するロマルティア聖教の経典。
■フェイレン > 自分から誰かに口づけたことはこれまで一度もなく、
さらには、こうして任務とは違うところで会いたいと願った相手であり、
まるで初恋に惑う少年のように怖気づいてしまった。
気恥ずかしさに耐えきれず顔を背けるが、視線の端に映る少女は、
男の挙動を前に、慌てたように口元に手を当てている。それがなんだか、可笑しい。
男は感情の希薄な瞳をわずかに細めながら「違うんだ」とだけ囁いた。
赤らんだ顔を隠すように掲げられた本には、男の知らない異国風の言葉が書かれている。
随分大切に、そして何度も読み返したのだろう。表紙はわずかに擦れ、少々くたびれている。
ふと、胸に灯った疑問がぞろぞろと形を成していく。
――きっと無粋な質問だ。そうわかっているのに、聞かずにはいられなかった。
「……ここには誰もいない。
今から尋ねることの答えを、誰かに伝えることはないと誓おう」
低い声でそう前置きした後、彼女の瞳を真剣な面持ちで覗き込んだ。
「……故郷に帰りたいとは思わないのか?」
■ベルナデット > 「……。」
じっと男の顔を見つめる。
その空色の瞳は、男の真意を探るようじっと漆黒の瞳の奥へと向けられる。
男の質問はあえてこの所考えないようにしていた問いかけだったから。
だから、曖昧な笑顔を浮かべて見せる。
考えてはいけない……そう思いながらも一度想起された思考は止まらない。
この地を踏んですぐの頃なら帰りたいとは思わなかっただろう、自らに課した義務と責任によって。
無感地獄の中にいた頃は早く帰りたいと願っていた、まさに地獄だったから。
では、今は……?
故郷へと帰れば懐かしい景色や大切な人々、自分を愛してくれる人々、慕ってくれる人々、そして、敬ってくれる人々が暖かく迎えてくれるだろう。
そこにはこの国では手に入らない多くの幸せがある。
でも……。
少女は無意識にドレスの上から自らの胸元へと左手を這わせる。
でも、誰か触れてくれるだろうか?
聖女として敬い神聖視する誰が汚してくれるだろうか?
誰が身体の奥まで何度も何度も……。
この国を離れた場合、失うモノ……それを想い少女は背筋を震わせた。
なんと浅ましい……自らの浅ましすぎる答えに耳までを真っ赤に染め、その表情を隠すよう俯き、そして、大きく左右に何度も首を振った。
眼の前の人に嘘は吐けないから……。
振り乱れる純白の髪が木漏れ日の下でキラキラと輝く。
■フェイレン > 爽やかな空の色をした大きな瞳に見つめられると、まるで己の心を問いただされているような心地がした。
やはり酷な問いだっただろうか。少女はしばらく逡巡した後、左手を胸に添え、大きく頭を振って否定を示した。
男の手が、彼女の左手に重なる。自分とて、これ以外の生き方を知らない。
幸せや、望み――そうしたもので評することの出来ない人生なのは、きっと彼女も同じだろう。
「お前の生きる道が、ここにあると言うのなら……お前の心を守ろう。
誰に、どれだけ身を捧げようと……お前のその身体が、卑しい熱を求めて止まないものだとしても、
お前の優しい心を、俺が確かに知っている」
滑らかに唇が願望を紡ぎ、自分でも驚いてしまう。
しかし、続きに差し掛かると男の声は淀み、言葉は途切れ途切れに空中に溶けていった。
「もしも、お前が……ここではない何処かでの暮らしを、本当に望む日が来たら……」
その時、彼女の手を取って駈け出すのが自分であったなら、どんなにいいだろう。
けれど――この血に塗れ、数多の命と尊厳を奪ってきた両手では、きっと相応しくない。
ならば、せめて。
「……お前の道を切り拓くためにこの命を使おう」
いつか強く優しい誰かが、彼女を救い出してくれたなら――。
それが最も望ましいことのはずなのに、想像すると胸が絞られるように痛んで、息が出来なくなりそうだ。
「いつ死んでもおかしくはなかった。……お前の為に死ぬなら、それでいい」
いつの間にか小さく眉をひそめ、泣いてしまうのを堪えたような顔になっていた。
呟く姿は、自棄に映るかもしれない。
■ベルナデット > 心惹かれる相手に再認識させられた自らの浅ましさへの羞恥に真っ赤に染まった耳へと男の静かな声が流れ込む。
その優しく温かな言葉に込められた感情、それは少女が幼き日より周囲の人々に向けられていた感情と似たものだった。
故に、彼が何を願っているのか……分かってしまう。
彼が望んでいるのは自分の安らかな幸せなのだろう。
でも、だから……。
「……。」
必死に隠そうとした羞恥の表情を誤魔化せないまま、それでも少女は顔を上げ、潤んだ瞳を男へと向ける。
言葉を紡ごうと唇が開く。
しかし、その声は神へと捧げられし供物。
自ら発することは許されていない。
悔しそうに唇を噛み、代わりに右手を上げる。
『私は貴方が思っているような女ではありません
貴方の命を頂けるような高尚な人間ではありません
貴方に愛される資格なんてありません』
少し震えて歪む光の軌跡が少女の言葉を代弁する。
見つめる空色の瞳に浮かぶ色は罪悪感。
この先は言ってはいけない……自分にそんな資格はないのだから……。
「……でも、愛しても……いいですか?」
唇が自然と言葉を紡いでしまった。
少女は自分が呟いたことにも気付かない。
それはずっと秘めておくつもりの感情だったから。
■フェイレン > 独りよがりなこの思いは、彼女を苦しめるだけかもしれない。
目の前で熱を秘めた唇が微かに開き、何かを発することなく閉じられる。
困らせている。そうわかると今すぐ逃げ出したくなってしまう。
右手が描く繊細な文字にやんわりと拒まれ、男は己の愚行を恥じるよう目を伏せた。
――その時だった。
控えめに紡がれた小さな愛らしい声。
男に届けるつもりはなかったのだろう。
だからこそ、それが彼女の真意なのだとわかり、男は珠のような目を見張った。
耳鳴りがする。添えていた手を離し、その背を両腕できつく抱きしめる。
勢い余って柔らかな草の上へ押し倒してしまえば、縋るように白い肩口へ顔を埋めた。
彼女が発した愛という言葉が、己の抱いていた不可解な感情をはっきりと浮かび上がらせる。
喜びと切なさとで喉元が震え、闇に染まった瞳を薄く涙で濡らした。
大きな両手で彼女の頬を包み、惜しむように何度も撫でつける。
乱暴にその身を奪ったというのに、彼女は幾度も包み込むような慈愛を与えてくれた。
とうに失われた感情の奥底で、ずっと欲しかったもの――。
例え歪な出会いだったとしても、どれだけ救われたことだろう。
「俺だって、そうだ……。こうして触れるたび、きっとお前を傷つける。でも……」
男の片目からほた、と涙が一粒だけ落ち、彼女の薄紅の頬の上で散っていった。
水色の瞳と間近で視線を結ぶと、もう一番大切な言葉以外、伝えることが出来ない。
「……お前は、俺の救いだ。……ベルナデット、お前が愛しい……」
震える声で想いを打ち明けると、今度こそ顔を寄せ、唇を重ねた。
祈るような縋るような、互いの存在を確かめるような甘い口づけだった。
■ベルナデット > 眼の前で彼が大きく黒瞳を見開くのを見て、はっと気付く。
今、自分は何か口にしたのか……?
決して口にしてはいけない言葉を……。
伝えれば彼を苦しめるだけの言葉を……。
「っ!?」
強く抱きしめられ、言葉にしてしまったのだとはっきりと自覚する。
言ってしまった……もう後戻りは出来ない……。
苦しさを感じるほど強く抱きしめられても逃げ出そうとも思わない。
ただ、その背中にそっと両手を添え、気付けば背中に柔らかな草の感触を感じていた。
「私は……もっと、もっと貴方を傷つけます。」
頬に感じる雫は今まで感じた何よりも熱かった。
お互いがお互いを想い合っている……胸の奥に感じるぬくもりが、瞳を濡らす涙がそれを証明している。
だからこそ……。
「本当の私は……。」
貴方が知っているよりもっともっと浅ましく、いやらしく、どんな男相手でも身体の奥に熱を与えてくれるなら悦んで股を開いてしまう女……。
告げなければならない言葉は、優しく甘い口付けに吸い込まれる。
例え本当の自分を知られ、彼を傷つけ嫌われるとしても……。
「……貴方は私の唯一の温もりです。
――愛しています。」
今だけはこの優しさと幸せに浸っていたい……。
瞳を閉じて静かに想いを言葉に載せ、自らも甘く触れ合うだけの口付けを求める。
■フェイレン > 背中へと華奢な両手が回る。
少女に告げられた言葉が耳にじんわりと響いたかと思うと、胸の内側が火傷したように熱くなった。
想い合う二人への祝福か、それとも試練か、一陣の風が吹き抜け草木が重くさざめいた。
本当の自分――。自分の意思とは無関係に、王族や貴族の間で飛び交う噂話が耳に入る立場だ。
彼女の紡ごうとする言葉の先には思い当たる節があったが、己に向けてくれる愛情に疑う余地はない。
「……いい。どんな、お前でも――…この気持ちは、変わらない」
心の底からそう思うのに、この気持ちをどう伝えればいいのかわからない。
前髪の上から額へ、頬へ、細い首筋へ、鎖骨へと、短い口づけで彼女の身体を下っていくと、
触れた場所から優しい熱が行き交うようで、唇がくすぐったい。
纏っていたマントと小太刀を芝生へ放る。
ドレスの生地を押し下げ、白い乳房を外気に晒すと、丸いフォルムを辿るよう鼻先で撫で上げ、愛らしい色の先端を唇で甘く食んだ。
短く水音を鳴らして吸い上げながら、ドレスのスカートに手を入れる。
柔い内腿を指の腹で優しく撫で上げ、薄布の上から敏感な場所を上下になぞった。
胸元から離した唇を軽く舐め、熱を宿した瞳で彼女を見据えて。
「お前の身も、心も……誰に染められたとしても。
お前が俺を求めてくれるなら……これほどの幸福は無い。
ベルナデット、お前が欲しい……」
■ベルナデット > 抱きしめられ、その逞しい背中に両手を這わせる。
囁かれる愛の言葉に心が温かく満たされる。
それは身体の奥を埋めてもらった時に感じる多幸感とはまた違う幸福感。
この人ならすべてを受け入れてくれる……。
そんな希望にすがりつきたくなってしまう。
「……他の男(ひと)の子を孕むかも知れませんよ?」
唇で触れてもらった場所が堪らなく熱い。
少し窮屈なドレスから解放されたと言うのに彼の視線を感じるだけで胸の膨らみが汗ばむ。
手を差し込まれたスカートの中は、いつものようにリボンで装飾され下着は貼り付くほど水気を帯びている。
このまま愛して欲しい……ずっと……ずっと。
そう思いながらも言葉は彼の覚悟を求めてしまう。
言わなければいいのに……そんな打算が頭をもたげるが、彼に嘘は吐きたくない。
むしろ……嫌われてしまったほうがいい……想いが通じ合っていることを全身で感じながらも、だからこそ、そうも思ってしまう。
「くぅんっ!あ……あんっ!」
しかし、浅ましい肢体はそんな葛藤などお構いなく、与えられる愛撫に甘い快楽を訴える。
はしたなく膨らんだ胸の先端も、花開きよだれを垂らす花弁も固く熱い雄を求めてしまう。
■フェイレン > 腕へ抱いた少女が、試すような口ぶりで想定の外にある未来を予言する。
彼女の働きを思えば当然そうした例もあるのだろうが、
考えの足りなさを見透かされるようで、少し胸が痛む。
「それは……口惜しいな」
彼女が真摯に語るからこそ、機嫌取りのような返事は出来なかった。
彼女ならきっと、宿った命を大切にするだろう――してしまうだろうと思う。
他の男と強固な繋がりを得る可能性に寂しさを覚えながらも、それが彼女を遠ざける要因には決してなり得ない。
元より今の自分は平民に過ぎず、彼女と子を成すようなことは許されないだろう。
そう考えると己の無力さに泣きたくなる。自分にはこの気持ちひとつしか無いなんて。
「だが、お前がそれを選ぶなら……その選択も結果も、愛そう」
秘めた入口を指の腹でくすぐると、そこは既に蜜に濡れ、しっとりと張り付いて柔肉の輪郭を強調していた。
熱く蒸れたような女の性臭が伝い、男を煩悩で痺れさせていく。
リボンに飾られたそこを軽く指先で弾き、戒めを解いて下着を引き下げると、
透明な愛液をしとどに垂らす膣口を熱く見つめ、二本の指の頭をつぷつぷと出し入れし、入口付近の筋を解していった。
「子どもだけじゃない。申し訳ないと、そう思うことをするなら……。
お前の身体に、何度でも思い出させてやる。お前の気持ちがどこにあるのか――。
どちらにしろもう、お前を手放したりしない……!」
指を根元まで突き立て、はしたなく水音を鳴らしながら吸い付く襞を掻き分ける。
熱い液体を激しく掻き出しながら、ぷっくりと腫れた秘芽を口に含み、強烈に吸い上げる。
■ベルナデット > 「っ!?」
口惜しい、そう素直な気持ちを吐露してくれながらも、受け入れてくれる……。
思わず泣きそうになってしまい目元に力が入る。
泣いてはいけないと思う。
例え彼がそう思えるのが今だけであっても……将来形として見せられた時彼がどう受け取るか……本当に受け入れられるのか……それが分からずとも。
だから、今だけは……。
「私も……何があっても貴方を愛します。」
満面の笑顔を向けた。
例え何の保証もないただの口約束であっても……今は真実だと思えるから。
「ん、ふぅ、あっ!あっ!」
スカートの中はむわっとするほどの雌の発情臭に満ちていた。
それとかすかに混ざる雄の臭い。
楚々と隠されている陰核は快楽を得る以外の役目を保たないある意味女の淫乱性の証。
しかし、聖女のそれは常に腫れ上がり、犬の鼻のようにしっとりと濡れている。
それからリボンが落ちていないということは、その肢体が四六時中雄を求め発情していることの証。
そんなはしたない姿を見られることに堪らない羞恥を感じ、身を捩る。
しかし、しとどによだれを垂らす淫孔へと指を差し込まれるともっととねだるよう腰が浮く。
ドレスを身に纏い佇んでいれば誰もが認める清楚で可憐な純白の聖女。
しかし、スカートの中だけを見れば娼婦そのもの。
肉襞が花開いた雌孔は2本の指を簡単に飲み込み緩く締め付け、敏感な場所を擦られる度に肉襞が蠕動し指へと絡みつく。
スカートの外から漏れる声は甘く、与えられる快楽にすっかり酔い痴れ、誰かに見られては困る秘密にすべき関係であるにも関わらず、男を求めるようはしたなく股を開く。
「ひにゃああああああああっ♥」
何をしているか見えないスカートの中、不意に腫れ上がった陰核を思い切り吸われると堪らず中庭中に響き渡る嬌声を上げてしまう。
だらしなく広げた膝がガクガクと震え、数度腰を突き上げた後に彼の顔目掛け勢いよく潮を吹き掛ける。
それも二度、三度、四度と続けざまに。
■フェイレン > 何があっても――そう宣言されると、俺が人殺しでもか――? と酷な問をしたくなる。
そうしなかったのはきっと、彼女同様に今、この繋がりを信じたかったからだろう。
隠し切れない発情の匂いと陰核の腫れ具合が男をさらに昂らせ、呼気が荒くなる。
犯す指を嬉しそうに咥える膣口は涎を垂らしたままひくひくと震え、
細い両脚はさらなる快感を求めて左右へ割り開かれていく。
「んっ…、お前は声も、可愛い……。もっと欲しいか……? っ……!」
意地悪く囁き蕾を吸い上げるや、高い嬌声と共に少女の細い腰が跳ね上がり、熱い潮が弾け、男の顔面へ容赦なく飛散する。
まるで男の射精の如く、細切れに何度も。
「ッ…、こら……、まだ指しか挿れてないだろう。
はぁっ…、こんなに粗相をして……、卑しい体だ……」
かなりの量を受け止め、顔がすっかりべたついてしまった。
咽ぶくらいに淫靡な香りのするそれを手で拭い、今度はその手のひらに舌を這わせて舐め取る。
淫らな味と匂いが、男の下肢に卑しい熱を痛いくらいにじんじんと滾らせ、
たまらず布をずらし、硬く上向いた抜き身を晒した。
絶頂したばかりの膣口へ、今にも爆発してしまいそうなほどの昂りをあてがう。
心の繋がる喜びに身体が興奮でもって応え、以前より径を増した熱の楔を、とろとろに解れた彼女の中が嬉しそうに飲み込んだ。
ぐっと腰を落として最奥へ届かせ、そのまま激しく腰を揺さぶる。
熱い切っ先はざらついた箇所を擦り上げながらとん、とんと子宮口を叩いた。
「はあっ…、お前は、欲しがるから……これじゃ、足りないだろう……?
っ…! ……!」
身体を前傾させ、上から尻を掴んで引き寄せると熱棒は一際深く届いた。
繋がった場所を乱暴に穿つよう犯し、先走りを塗り付けていく。
汗ばんだ顔で口づけをせがみながら、ひたすら腰を打ち付け、迫る絶頂感にぶるりと背筋を震わせた。
■ベルナデット > 絶頂に震える粘膜へと熱い吐息を感じ、それだけで淫孔は呼吸するよう口開き、もっと太いのをとひくつきねだる。
彼の頭がスカートの中にあるおかげでだらしなく蕩けた顔を見られないのは幸いだった。
少し弄られただけで雌の顔を晒す女なんて……でも、彼なら受け入れてくれる……そんな淡い想いと入り混じり複雑な気持ちが胸の中で渦巻く。
「ほ、欲しいです!欲しい……!
卑しい雌犬におちん……ち……。」
嬲る言葉に一瞬理性が弾け飛び、卑猥な言葉を叫び、そして、今誰に抱かれているかを思い出し我に返る。
羞恥と自己嫌悪に唇が震える。
せめて彼の前では綺麗でいたいのに……。
「ごめ……んなさい。
欲しい……です。」
眉をハの字に曲げ、右手の指を唇へと当て痴態を恥じるよう、詫びるよう小声で再度おねだりの言葉を紡ぐ。
絶頂を迎えひくつきが増した孔は彼を求めよだれを垂らし、後ろの孔にまで垂れスカートの中地を濡らす。
「は、あ、あぁぁ……いい……♥
気持ちいい……です、シン。
足りなくなんて……ないです。」
熱く硬い先端がとろとろに解れた孔の入り口へと触れ、それが入り込んでくる充足感にうっとりとした声を漏らす。
散々開発された孔は緩く締め付けるのみでただ挿れるだけでは淫蜜が多すぎるのもあって摩擦が少なく男に与える快楽は少ない。
足りなくなんて……そう思いつつもこの緩い孔でもギチギチに押し広げ擦ってくれた男のことを思い出しそうになり、慌てて彼へとしがみつき行為に没頭しようとする。
「ひぁんっ♪」
最奥、ざらりとした部分を突き上げられると身体が跳ね上がり柔らかな膨らみが弾むように揺れる。
頭がしびれるような快楽に応えるよう媚粘膜は肉棒に吸い付き、締め付けとはまた違う味を提供する。
どろどろの孔はキスをしているような音を立て肉棒を咥え込み、引き抜かれる度に引き出されるピンク色の肉襞が肉棒へと絡みつく。
「あっあっ!あんっ!ひぅっ!
も、もっと…もっと激しくぅ……♥」
激しい腰使いで一番奥の子宮口を突き上げられる度に甘い痺れが尾てい骨から背筋を駆け上り、少女の理性と神経を焼き尽くす。
求められる以上に口付けを求め、彼の頭を両腕で抱きしめ身体を密着させる。
激しく突かれながらももっととねだってしまう浅ましさを咎める理性はすでに失われ、ただただ快楽を求め卑猥に腰を振り精液を求め肉棒を扱き立てる。
■フェイレン > 蕩けた声であられもなく快感を求む台詞を、少女は躊躇いがちに噤んだ。
――いつもそんな風にねだっているのか。
彼女への独占欲、憐み、嗜虐心、欲望――様々なものが折り重なって、男の熱を加速させる。
他の男に抱かれる彼女を知って興奮する等、自分もどうかしていると思うのに。
身体を繋げると淡い締め付けが返される。
熱い蜜を溢れさせながら、細かな襞の吸い付く感触がいつも愛おしい。
足りなくなんてない――そう言いながらどこか心が散漫している少女を見据えると、
歪んだ愛憎が男の口元を引き上げ、その顔に何十年ぶりかという笑みを作った。
「まったく……誰のことを考えてるんだ……!」
もっと、もっと。あられもない声と身体でそうねだる彼女を責め立てる。
口づけのような水音を鳴らして繰り返される抽挿が男を痺れさせ、
彼女の腕に抱かれると、唇に必死で応えながら、獣のように腰を振り立てて快楽を貪った。
多くの男たちにこの身を捧げてきた少女だからこそ、一番の快楽を与えられるのは自分ではないかもしれない。
それでも――心までも繋がることが出来るのは自分だけだと、そう信じたかった。
やがてつま先からじわじわと迫る快感が全身を巡って、脳に到達すると視界が真っ白く明滅し、
抑えきれない鋭利な絶頂にとうとう全身が屈服した。
「ベル、ナ、デット……! っ…、好き、だ……、――…ッ!」
突き立てた先で熱が決壊し、意識が熱い激流に飲み込まれる。
肉棒を最奥でびくびくと跳ねさせながら小刻みに何度も吐精し、小さな咆哮を上げると、
本当に獣になってしまったかのようにだらりと舌を出し、汗をかき疲れ切った体を彼女の胸に預けた。
「ん……」
それでも無意識に彼女の口づけを求め、目を閉じたまま何度も唇を押し付けた。
■ベルナデット > 「い、言わないで……。」
笑みと共に向けられる意地悪な質問に泣きそうな表情を浮かべる。
他の男なんて今は思い出したくないのに……。
緩くなった締め付けが、少女が経験したサイズと、それを思い出してしまったことを彼へと教えてしまう。
「お願い……全部……忘れさせて……ください。」
緩くなった孔は思うような快楽を得られず、激しく責めてくれる彼の胸へと頭を押し付け必死に没頭しようと集中する。
そうしているうちに敏感な場所を擦られ、身体が反応し深まる快楽に再び甘い声が上がり始める。
「もっと、あ、そこ……あんっ!
奥……ごりごりって……あふ、いい……。
気持ちいい……シン、気持ちいい……です♥」
ただの抜き差しだけではなく、腰をくねらせ回すような動きを加え吸い付く粘膜全体で肉棒を舐め回す。
子宮口が肉棒の先端とキスする度にちゅっちゅっと甘い口付けのような音を漏らし熱い精液を求めてしまう。
「わた……しも……好きぃ……んんああああああああ――――~~っ!!」
絞り出すような嬌声。
最奥へと熱い噴水を叩き付けられ、抱きついたまま大きく背中を仰け反らせ絶頂を迎える。
それは全身が爆発するような多幸感は与えてくれないものの、代わりに心と身体が温かく満たされる感覚に包まれる。
その優しい絶頂感にうっとりとした表情を浮かべ、口元に嬉しそうな笑みが浮かぶ。
胸之上へと倒れ込んできた彼を優しく抱きとめ、その頭を撫でながら淡く甘い口付けを交わす。
■フェイレン > 愛する人の泣き出しそうな表情にさえ煽られてしまう自分は、本当に質の悪い男だと思う。
忘れさせてと懇願する姿が可憐で儚く、また官能的でたまらない。
それに応じ身体を揺さぶると、真白の体は甘ったるく悦んで、
繋がったまま細い腰をうねらせ、濡れた粘膜で熱塊を舐るように刺激した。
もたらされる強い吸着にぞくぞくと身体が震え、もうずっとこうして、
彼女とひとつになっていたいと叶わぬ願いを抱いてしまう。
湧き出る灼熱の欲望が膣奥を白く染め上げる。
男に縋りながら、少女の真雪の背中がたおやかなアーチを描き、愛らしい叫びと共に絶頂を知らせた。
嬉しい――。名を呼び合い、想いを囁き合い、求め合うその全てが孤独な青年の心を温かく満たしていく。
柔らかな胸の上で優しい手に抱かれ、青年は肩で息をしつつ汗ばんだ頬を薄紅に染め、恍惚の眼差しで彼女を見つめた。
嬉しそうに弧を描く少女の唇に己のそれを重ねると、
影を思わせる青年の瞳に小さく光が灯り、今度こそ毒気のない、控えめながら穏やかな笑顔を見せた。
身を乗り出し、押し倒したときと同じように彼女の頬を大切そうに撫で、額にキスをする。
「ん…、ありがとう……。お前が、居てくれてよかった……。お前に会えて、よかった……」
瞳にうっすらと涙の膜を張りながら、小さく微笑みかけた。
■ベルナデット > こんな穏やかな絶頂は経験したことがなかった。
いつものわけが解らなくなるすべてを押し流すような暴力的な快楽ではなく、内から満たされ温かくなる感覚。
抱きしめた黒髪を細い指で梳りながらうっとりと熱い吐息を漏らす。
身体の中を満たす彼の熱を一滴たりとも逃したくない……無意識に彼を締め付けるも緩い孔では叶わず、結合部から二人のカクテルが溢れてしまう。
「私も……貴方に逢えて幸せです。」
初めて見る彼の険の取れた顔を見上げ瞳を弓の形に満面の笑顔を浮かべて見せた。
頬への口付けには同じように親愛の口付けを頬へと返し、彼の顔を確かめるよう両手で撫で回す。
もっとこうしていたい……後一回……いや、二回……もうちょっと欲張ってもいいかな?三回?一晩中?もっとずっと……何日も……。
このまま交わっていたい……。
頭の中に浮かぶ欲求は、しかし、贅沢だと押し込める。
今晩もお勤めがあるのだから……。
「その……あまり人に見られてもだから……。
次からは暇な時は部屋に……来て下さい。」
もうあまり時間がない。
ゆっくりと腰を引き肉棒を引き抜き、溢れる白濁を押し止めるよう片手で股間を抑えながら、少し恥ずかしそうに上目遣いで告げる。
■フェイレン > 彼女の唇が幸せの四文字を紡ぎ、胸がいっぱいになる。
その明るい空色の瞳に優しく見つめられるだけで、これまで自身に起きた様々な理不尽から解放されたような心地だった。
しっとりとした手に撫で回されると、このまま目を閉じて眠ってしまいたくなるが、
彼女の言う通り、人目に触れるにはあまりに危険だろう。
「……わかった。
そうだな……連絡する手段を考えておこう」
ゆっくりと繋がりを解き、白濁が零れてしまわないよう抑える少女の空いた片腕を取る。
こちらの首に掛けさせてから背中へ腕を差し入れ、耳元でおいで――と囁くと、
自分の胡座の上へ丁寧に抱き上げた。
膝の上でドレスの乱れを整え、共に立ち上がる。
別々に城内に戻った方がいいだろう。最後に抱き締めたかったが、歯止めが利かないように思えて断念した。
「また、必ず…」
代わりに少女の白い髪を軽く撫で、惜しむよう指先を、最後に視線を離すと、
秘密の恋人とのひとときに満たされた男は、城内へ戻る道を静かに歩み出した。
その背を追うように春の風が吹きつける。
甘い逢瀬の余韻を、木立のさざめきと共に連れて――。
■ベルナデット > 「っ!?」
耳元への囁きに背筋がゾクゾクと震える。
胡座の上へと座らされると無意識のうちに膝を立てて座り、自然と座位の姿勢を取ってしまうのはもう癖なのだろう。
乱れたドレスの胸元を直してもらうとぴんと尖った先端が引っかかり甘い刺激に頬が震える。
身体はもっと欲しいと訴えるも、理性が淫らな欲望を押し止める。
『はい、また……』
少しぎこちなく立ち上がり、いつもよりも内股に彼を見上げ、優しく微笑む、人差し指を宙に踊らせ軌跡を残す。
そして、立ち去る彼の背中を見送りながら、内股に垂れる彼の愛情の証を膝を擦り合わせ確かめる。
「……っ。」
待って……!
もっと……もっと……!
思わず叫びそうになる声を必死に押し留め、木陰に立ち尽くす。
そして、彼を求め悲鳴を上げる身体を抱いて、今晩他の男に抱かれる為の身支度を整える為部屋に戻るのだった。
ご案内:「王都マグメール 王城」からフェイレンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」からベルナデットさんが去りました。