2016/12/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にレティシアさんが現れました。
レティシア > (とある王族が住まう邸宅では、今宵も貴族達を招いての夜会が開かれている。
色とりどり、煌びやかに着飾った貴族達の中に人間に擬態した魔族の女が1人、混ざっている。
遥か昔、その時代の王から賜った屋敷を維持する為に、こうして時折、夜会に顔を出している女は、古の宮廷魔術師の子孫だと思われていて。
夜会が開かれているホールに設えられた長椅子に腰を下し、声をかけられれば、にこやかな笑みを浮べて、「ご機嫌よう」と挨拶を返す。

夜会に集まった貴族達は、いつものようにゴシップやら噂話を愉しみ。
ここ最近の話題は、もっぱら、消息を絶っていた将軍の帰還や、副官の捜索に懸賞金が出されたとか何とか――e.t.c)

――…よくまぁ、飽きずに……。

(ある事ない事、クスクスと笑いながら、噂話を口にする貴族達に、女は口元に扇子をあてながら、呆れたような呟きを漏らしていて)

レティシア > (不意に、その場の空気が変わった。
大きな窓に人々が群がり、女性の悲鳴や、「火事だ」という慌てた声が聞こえる。
女は空色の瞳を細めつつ、長椅子より立ち上がると、そこから少し離れた窓へと向かう。
窓から外へと視線を向けてみれば、漆黒の闇の中、白や灰色の煙と赤い炎が上がっているのが見える。
あれは富裕層地区の方角かと見当をつけつつ、件の己の屋敷も、丁度、その地区にあるのだが、
特別な結界を施してあるし、留守は使い魔達に任せてあるから、別段と気にする様子もない。

暫く、窓に群がっていた人々も、この季節、火事は多いものだからとか口にしながら、室内へと散ってゆく。
女は瞳を細め、窓の外を眺めたまま佇んでいて――)

レティシア > (そろそろ今宵の役目も果たしたと思えば、女は溜息を一つ、零し。
何時の間にか、夜会から姿を消していて――)

ご案内:「王都マグメール 王城」からレティシアさんが去りました。