2016/10/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にサロメさんが現れました。
■サロメ > 苛立ち、足音荒々しく往生の廊下をつかつかと歩く
「くそっ…タナールに兵を出さないだと!?」
眉間に強く皺を寄せ、
険しい顔をした女騎士が腹立たしげに言葉を吐く
■サロメ > 「師団直衛部隊は壊滅状態、将軍本人も生死不明。
ならばこそタナールは奪還し死守しなければならないというのに…。
連中め、オーギュスト将軍がいなくなったと見れば途端に強気もいいところだ…」
口惜しい
普段ならば豪胆な将軍の一喝により意見を取り下げる者たちも、
副将である自分の意見などにはまるで耳を貸さない
何よりも…
「将軍が死ぬ筈がない、あの人は不死身だ。
既に亡き者として扱うような口振りばかり……くそっ…」
■サロメ > 一度目の師団の派遣では、交戦の戦跡や団員達の遺骸は確認できたものの、
オーギュスト将軍本人の痕跡は何一つ見つからなかった
討ち死にしたとしても鎧や剣、遺物の一つくらいは出てくる筈だ
可能性としては、魔族の国に連れ去られた……だが
あのひとに限り戦場で討ち死にするよりもそれは有り得ない
「…どうすればいい。
このままでは、第七師団の存続すら…」
普段から王国の一部階級の人間からは目の敵にされてきた第七師団
やり玉にあげられる絶好の好機、それ以外の何者でもなかった
「……タナールに徹底した調査を敷きたい、が…出兵すらも承認されないとは」
自分の不甲斐なさが厭になる
第七師団副将、薄氷の騎士と謳われても所詮は女
これまで、将軍を支えてきた"だけ"の存在でしかないのか
■サロメ > いや、あの人はいつも最後には自分にこう言った
"お前に任せる"と
単に嫌な仕事の丸投げ、とも取れるがそれだけには限らない
あの人はいつも自分を信頼しその背を任せてくれた
…できる筈だ
今まで見てきた、あの人の背中を
こういう状況で、あの人ならどう動くか
それを誰よりも知っている筈だ
「(…考えろ、あの人なら…こんな時にどう乗り超える…?)」
■サロメ > 立ち止まり、考える
『サロメ様?』
直近の衛士が不審に言葉を投げる
「………第七師団全体に伝令を、
動ける兵と翼竜を可能な限り手配しておいてくれ。
指示は明朝に出す」
そう言付け、マントを翻し歩いてきた廊下を引き返す
混乱した部下がその背に言葉を投げかけるも、歩みは止めない
指示は出した、真面目な部下達だ
明朝には相応の戦力が揃うだろう
■サロメ > 独り引き返す先は、恐らく自分たちのことを嘲笑し続けているであろう大会議室
オーギュストならばどうするか
例え許可を渋られようと、無理やりにでも貫き通した
鋼の意思と強さを見せつけた
それが自分に出来ないのはなぜか
───舐められているのだ
女だからと、副官であるからと
キリ、と奥歯を噛み締め廊下を歩く
憤りは決意に変えて、叩きつける為に
ご案内:「王都マグメール 王城」にイニフィさんが現れました。
■イニフィ > 「そんな怖い顔して歩いたら、せっかくの美人が台無しよ?」
不意に、そんな飄々とした声が響く。
それを投げた先にいる無骨な件を携えた、女剣士にイニフィは笑みを向けていた。
普段町娘の衣装を着ている彼女も、城の中にいるときだけは違った。
大きな胸を強調するかのように、胸元を広げた真紅のドレス。
此れをつけたらおしゃれだから、と妹に進められて頭に乗せたティアラ。
耳元には、控えめにダイヤをあしらったイヤリング。
人懐っこい笑みだけはそのままに、サロメの右よりそんな、明るい声を出して――イニフィは、現れた。
「……ヒールとドレスは歩きにくいわね…、やっぱり靴くらいいつものヤツがよかったんだけど…。」
もしも、サロメが話を聴いていたならば――もしかしたら知識くらいはあるかもしれない。
突如として現れた、とある貴族党首の姉という存在を。
■サロメ > カツン、とグリーブが床を鳴らして足を止める
顔を向ければ、貴族然とした女
──頻繁に王城を歩くわけではないが、顔を見たことはない
身なりを見れば、貴族であることはわかる
向き直り、姿勢を正して頭を下げた
「失礼、事情が立てこんでいたもので…。
王城騎士団第七師団の副将を努めますサロメ=D=アクアリアと申します
…貴族の方とお見受けしますが、お名前を伺っても‥?」
足を止めてその名を効く
…先を急いではいるが、サロメの鼻には何かが匂った
対魔族戦闘のスペシャリストである第七師団に身を置く者としての"勘"である