2016/06/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城(客室)」にアシュレイさんが現れました。
アシュレイ > 時刻は夕刻。 王城内にて贔屓にしてもらっている方に呼び出され、登城した。
衛兵に来た理由や身元を伝え、王城内の客室にて通される。
呼び出した人物は未だ先の予定が押しているらしく、遅れる旨が伝えられる。

衛兵に会釈をしてから客室にある椅子へと座る。

「…ふう。」

一人になった所で息をつく。
もう何度も来ているので慣れてはいるのだが、ここでは獣耳への視線が鋭い。
面と向かって毒づく者すらいる始末。

「まあ、それも今のうちよ。」
毒づいた者達の面が覚えている。
そのうち素性など色々な情報が入る予定だ。
その時が楽しみである。

ご案内:「王都マグメール 王城(客室)」にアリシアさんが現れました。
アリシア > 最近王都で勢力を伸ばしている商会の客人、それを待たせているので足早に客間へとやってきます。
久しぶりに会う方々との会談も大事なのですが、今日これからお会いする方はこれから長い付き合いになるはずで。

「お待たせいたしました」

ドアの前で中の方に声をかければ、侍女が扉を開けていく

「すみません、所用のために遅れてしまいましたわ、カルネテル王家アリシアでございます」

ドレスのスカートをつまみ、軽く会釈をすればそのままお客様のと向き合うように腰をかけます。

「ああ、少し人払いを、大事なお話をしますので」

そう侍女に伝えれば、人払いをしていただきます。
ミレー族であるからと言われますが、大丈夫ですのでとお伝えし、そのまま下がっていただきます。

お願いではなく、魔力を込めた命令で……

アシュレイ > 部屋へと近づいてくる足早な音。
猫耳がその音を捉えると、聞き耳を立てる。
果たして来るのはどのような人物か。

「いえ、私も只今着た所です。 まずは一息つかれては?」
椅子から立ち上がり、両手を腰の前に合わせ深々と頭を下げる。

「アリシア様ですね、王女様が私のようなミレー族を覚えておいで頂き感謝致しております。」
お姫様が会釈をすると、己も同じように頭を下げる。

「ありがとうございます、ここではミレー族はどうしても警戒されてしまいます。 私もそのような目にあるのは辛いのです。
姫様のお心配りに感謝致します。」
侍女が退室すると、再度頭を下げる。 魔術的な力は感じていたが、特段口にすることなく。

もとより、ミレー族だからと変な目で見られてもなんら困ることはなかった。
目に余るようであれば消せば良いのだから。

だが、王女様の人となりを探る為ここは弱い立場を演じることにした。

アリシア > 「あら、そういえばお飲み物も出ておりませんわね」

ゆっくりと立ち上がれ壁を開き、中から飲み物の瓶と冷えたグラスを取り出していく

「冷たいミルクでよろしいですか?」

そのままグラスに冷えたミルクを注ぎ、お客様の前に置きます。
壁の隠し扉は、冷蔵の魔法が付与された冷蔵庫になっており、冷えた飲み物がすぐ出せるようになっているのです、
毒を検知する匙でグラスにはいったミルクを混ぜ、毒がないのを確認すればお客様にお出しします。

「いえ、シンビジューム商会は最近良く耳にします、それに総帥様が新しく、しかも若い方になったとなれば、一度お会いすべきですもの」

柔らかに微笑みながら、改めて目の前の椅子に腰掛けます。

「ええ、ミレー族は最近地位の向上を訴える方も増えていますから
 そうご自身を卑下にすることはございませんわ……それに」

じっと彼女の姿を見つめ、もう一度微笑み

「先代の娘さんとのことですので、純潔のミレー族ではないのでしょ?」

アシュレイ > 「私のようなものに姫自ら、恐れ入ります。」
壁の仕掛け事態は己の拠点にも置いてある為驚くことはなかった。

「ありがとうございます。 姫様の入れて頂くミルクでしたら何杯でも頂けますわ。」
匙の様とはあまり分かっていなかった。
姫様の入れてくれた物なら仮に毒が混入していても平然と飲むだろう。
それくらいに目の前の相手との時間に価値を見出していた。

「お恥ずかしい。 多少仕入れ先が広いだけでございますよ。姫様程のような方からすれば手慰みのようなものでございます。」
姫様の後に続き、椅子に腰かける。
しかし、この姫様は商会をどこで知ったのだろうか。
疑問が生じていたのも事実である。

「そうなのでしょうか。 私にはその辺のことまではわかりかねるのですが。」
顎に手をやり、首を傾げる。 わからないと言うよりは、興味がないと言うのが正しいのだが。

「姫様はなんでもご存じなのですね。 左様でございます、私はミレーと人間の間に生まれました。」
まさか父が魔族であると知っているとは思わないが、己の素性を語る姫に警戒心を持ち始める。
あくまで表情は優しく微笑んだままではあるが。

アリシア > 「いえいえ、これくらいしかできませんから」

そう言って、ミルクを飲んで一息をつきます。
そして改めてお相手の方を見つめて

「ですが、交易商の方は仕入先が手広く、そして先見の目のある方が生き残れますわ」

グラスを一旦テーブルに置きながら、一度天井を見た後にお相手を見つめ直します。

「さて、そろそろ本題に入りましょうか? 今日面談をお願いしたのはお願いがあってのことです
まあ、簡単にいえば業務提供ですわね」

アシュレイ > 「姫様にここまでして頂いたとなると、帰る途中に怒られてしまいそうですわ。」
姫の後にミルクを飲み、ふふっと軽く笑う。
見つめられるとミルクの入ったグラスを置いてから見つめ返す。

「先見の明は私どもにあるかはわかりかねます。 褒め過ぎですよ、姫様。」
天井を見上げている間も、じっと姫様から視線をそらすことなく。
あまりに褒める相手というのは何か裏があると思っている為、警戒が緩むことはなく。

「業務提携でございますか? 私どもで出来ることでしたら。」
姫様の提案に首をかしげる。
相手が何を求め、何をしているのかまるで分らない。

アリシア > 「今回は私がお呼びだてしたのですよ、ホストはゲストをもてなすものですわ」

そう言って、ミルクピッチャで空いたグラスにミルクを注いで

「褒めていませんわ、事実を述べただけですのよ?」

ミレーの方は耳や尻尾で表情を表すといいますが、あまり出ないようです
きっちり訓練されているか、心得のできている方のようですね。

「ええ簡単なことですわ、王族の力が必要なときは私が協力します
 その代わり、スポンサーや必要な物資の手配などをお願いしたいのですわ」

と、業務提供の内容を口にする、あくまでも王族と商人のつきあい
その結びつきを強めたいという申し出なのです。

「まあ、ありきたりな話ではありますが」

アシュレイ > 「ありがとうございます、王城の皆様が姫様のようなお方ですと私も助かります。」
ミルクを注がれると、恭しくグラスを両手で持ち、舌を濡らす程度に口に着けて。

「姫様は人の心をくすぐりすぎですよ。」
ふふっと軽く笑みを浮かべてから尻尾と耳を軽く動かして見せる。
だが、これはあくまで小芝居に過ぎない。

「姫様が私どもの後ろ盾でございますか?
これは光栄でございます。 私どもで協力できるのでしたらなんなりと。」
椅子に座ったままではあるが、深々と頭を下げる。

「それにしても、何故わざわざ私どもを? 姫様でしたら既に商人の知り合いなどいそうなのですが。」

アリシア > 「そうですわね……最低でも私の侍女にはちゃんと教育しておきませんと」

教育と口にすると、ついクスクスと笑い声を上げてしまいます。

「アシュレイ様こそそうご謙遜しないでください」

動く耳や尻尾、目を細めてそれを見つめていて

「ええそうです、私の表向きの評判もあれば、まず信頼は得られると思いますわ」

そう、それだけの信頼は得ているつもりです……まだ行動は起こしていないのですから。

「ええ、それは私と同じだからですわ、表の顔と裏の顔があるところ
この王城内にはそういう顔を持っている方が多くいらっしゃいますの
ですから、シンビジューム商会でなければいけませんのよ」

そう警戒されているなら、こちらもある程度手の内を見せたほうがいいでしょう。

「蛇の道は蛇……力を抜いてくださいな、仮面を外してお話してくだっさって良いのですよ」

ゆっくり私を中心に、邪神の魔力が広がっていきます……禍々しい空気は通常の人間なら失神するようなものですが
魔族であれば、逆に心地よく感じるもので。

アシュレイ > 「程ほどにしてあげて下さいね。 私の所為で不幸になる方が出ては困りますから。」
眉尻を下げ、悲しそうな顔を見せる。
先程まで消そうかどうかと考えていたのがウソのようである。

「姫の威光の前では私など…。」
姫様の視線に入った尻尾と耳をもうしばらく動かしている。

「ありがとうございます。 姫様の御用達となれば王国内での商いは約束されたようなものです。」
さて、対価としてどれだけの物を支払うのだろうか。
そちらの心配をし始める。

「…おっしゃることがあまり分かりかねますわ。 私には裏も表もございませんので。」
目の前の姫様を、内心忌々しげに見始める。 姫様相手にはリスクが高いがいざとなれば消すべきか。

「…で? 私にそこまで曝け出して何の用よ。 くだらない用事だったら、あんたもさっきの手伝いもまとめて消すわよ。」
王城内で邪な力を露わにするなど、リスク以外の何物でもない。 そこまで曝け出すにはと、己も本性を見せることにした。

粗悪な口ぶりに変わると、机の下で足を組んでいる。
「あと、私はミルクよりも紅茶が好きなの。 次はそっちを用意してくれる?」

アリシア > 「一応ここも簡単な結界をしておりますので、そうこの気配を外に察知されることはありませんのよ」

やっと素の姿を見せる相手に、目を開いて喜んだ表情を見せます。

「やっとちゃんと話して頂けましたわね、嬉しいですわ、そうでないとちゃんとしたお話ができませんもの」

そう言って部屋の中に邪気が溢れていく、相手からすれば心地よいお風呂に入っている感覚かもしれません。

「私としてはスポンサーが必要ですの、それと領地と王都を結ぶ安全な輸送手段とそのルートの確保
私の兄弟は商売やそういった点が上手な方が多いですから、それに負けない協力者が必要ですの」

座ったまま、床から触手が這い出し、別の隠し扉が開けば、ワゴンに乗ったティーセットが運ばれて来て、
アリシアは座ったまま、触手が紅茶を淹れはじめる

「最初からそう言ってくださればよかったのに、お茶菓子は焼き菓子でいいかしら?」

そう言って、マドレーヌの乗った皿を闇の触手が運んでくる。

「私はただ、ヤルダバオート様の忠実な配下が増えればそれでいいのですよ、
そのためなら、貴女にも貴方のお父様も悪くはしません、むしろ協力させていただきますわよ」

アシュレイ > 「王城が魔物の巣窟とはね。 権力争いどころか本当の争いが起きそうな雰囲気じゃない。」
両手を広げ、肩を竦めて見せる。

「やはり貴女、気を使い過ぎよ。 私の為にそこまでする必要はないわ。」
邪気を広げられると、確かに心地よい。 うっかり目を閉じそうになる位だ。
だからこそ、余計に断ろうとする。 まだそこまでしてもらう程のことをこちらは提供できていないのだから。

「金なら私の家に腐るほどあるし、輸送もそうね、こういったことも出来るわよ。」
姫様の前でにまっと笑うと虚空に手を伸ばす。
次の瞬間、北方の帝国でしか手に入らない饅頭を手に持っており、それをテーブルの上に載せる。
「北の帝国領にあるうちの倉庫から取り出したわ、口にあえばいいんだけど。」

「どこまでも気が利く子ね、貴女。 ありがとう、頂くわ。」
触手がお茶とマドレーヌまで運んでくると、思わず目を瞬かせる。
怪しげな雰囲気は最初から漂っていたが、ここまでとは。

「私も父もどこかの神様に帰依する気はないわよ? 貴女個人に従えと言うのなら喜んで従うけどね。」
姫様のことは会ってわずかな時間であるが、すっかり気に入り出したようだ。 
荒い口ぶりはそのままであるが、顔から警戒の色は消えていく。

アリシア > 「私も最近知りましたのよ、200年以上前から徐々に徐々に蝕んできましたの」

小首をかしげ

「そう気を使っている気はありませんわ、ただ私は非力ですのでひとりでも多くの仲間が必要ですの」

彼女に静止されるなら、邪気の放流は止まりゆっくりと集積していきます。

「あら、なかなか便利ですわね……正式な座標とかを把握していればどこでも取り寄せられますの?」

そのままお饅頭を手に取れば、ちぎって口に運びます。
なかなかのお味です。

「まあ、警戒していたのは判っていましたので、早急に見せておけばよかったですわね
 やはり私は腹芸が苦手です、だからこそ貴女のような方の協力が必要なのですよ」

触手は器用に動き、アシュレイの肩でも揉み始めるかもしれません
そのまま闇となって、彼女の衣服の下に潜り込めたなら、全身をマッサージをはじめるとっとエッチな触手さんなのです。

「あら? ですが私個人に従うなら、ヤルダバオート様に従うのと同じですわ、私は身も心もヤルダバオート様に捧げておりますの」

そううっとりとした表情を浮かべてしまいます、
まるで恋をする乙女のように。

アシュレイ > 「主神が入れ替わった頃かしら? ほんと、バカなことをしたものよね。
おかげで北の帝国とは違い私らみたいなのがデカイ顔するようになったんだもの。」
産まれて日も浅い身ゆえ、書物などで歴史を知る位。

「貴女が非力? 面白いことを言うわね。 私みたいな半端物を雇う必要あるのか不思議なくらいよ。」
周囲に漂う力は間違いなく本物。 疑うわけではないが、謙遜の類と思っている。

「この魔法はうちの家に代々伝わっててね。 一族で行ったことのある場所とかは大抵いけるのよ。
見つかったら面倒だし疲れるからあまり使いたがらないんだけどね。 喜んでもらえるなら見せた甲斐があったわ。」
直ぐに魔法を消してしまう。 姫様が饅頭を食べていると、嬉しそうな顔を見せる。

「ほんとにそうよ。 私もこうして気楽にやりたいのよ? ここの人たちは面倒くさい人たちが多いけど、貴女は違うわね。 お友達になれそう。」
肩を揉まれると、気持ちよさそうに目を細める。 衣服の下に入り込むと、触手を優しく撫でている。
姫様の出した触手な為、嫌悪などは特に感じない。 触りたければ触ればよいといった様子。

「貴女がしたいようにはしてあげるわ。 私はただ、仲の良いお友達の恋のお手伝いをしてあげるだけよ。」
恍惚の表情を見せられると、溜息をつく。 やはりあった事のない神にはあまり興味が出ない。
だが、姫様が従うならばそれに続くことはするだろう。 初めて出来た友達、大切にしたい。