2015/10/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 私室」にナルラさんが現れました。
■ナルラ > 竜の巣から無事に帰還したナルラは、早速私室へと戻る
疲れを癒やすための睡眠を取るためでなく
溜まっていた書類の処理を行うためだ。
「我の留守中に、色々面白いことが起こっていたものだな」
魔族の襲撃、高位魔族と名高い吸血姫を捕らえ、そして逃がしたこと、その他に書く部隊の動き、予算の申請などなど目ぼしい物を確認している。
「このカノン砲、着目点は悪くないが運用に人数が多くないか……改良点は多そうだな」
そう言って、どこからか入手されていた新兵器の図面に改良点を書き込んでいく、先日の真竜との戦いで、矢が螺旋状に放たれた利点を思い出し、それを応用するように、弾丸を回転させながら発射する仕組みを書き込んでいく。
「あとは、工房、魔術師ギルド、各種ギルドからのスポンサーへの寄付金集めか、コレは」
自分の研究、覇道の為に役立ちそうなモノのピックwップをし、出資先のリストアップ、その金額も書き込んでいく。
「この書類を終わらせれば、しばらく時間も空くだろう……まったく、影武者にやらせるわけにはいかんからな」
王城内とはいえ、どこに監視の目があるかわからない、目立つことはできるだけ避け、ただ執務を全うしている。
過激派、武闘派として知られる彼だが、だからと言って内政を疎かにするのならば、彼の覇道は遠のくだろう
■ナルラ > 「それにしても、会っては見たかったな」
そう言って目を通すのは、先日第七師団が捕らえたという高名な吸血姫、禁呪に手を出し真祖の吸血鬼となった少女。
同じく禁呪と呼ばれるものに手を出した彼からすれば、まだ知らぬ秘術の知識を得る機会だったかもしれない。
「パティから得たのは竜の巣の情報だけか、宵闇城に関しては、第七の連中のほうが詳しいか」
そう言って、どこからか入手した名簿を目を通している。
「ほう、無事“更新”できたか……続けて順次はじめよう」
不意に口にする、不思議な言葉、どうもこの王子は独り言が多いようだ。
■ナルラ > 「ところで……もうそろそろ頃合いか? 増長すぎるのも困り者だが」
そう言って、一人のカオナシが部屋へと入ってくる。
彼は主たるナルラに会釈もせず、そのまま奥の部屋へと消えていった。
自分の代わりに王族の会談に出ていたカオナシ、その目と耳を通して、この度の王族会議の内容はすでに頭のなかに入っていた。
王国に存在する多くの軍団・多くの師団の予算の大幅カット案
それが通ってくれたおかげで、それらの軍団へ、ナルラ自身が個人的にスポンサーへと名乗り上げるのだ。
秘密裏に表立っては行わず、予算を減らされた師団や軍団にとっては救いの手に思えるだろう。
特にその中でも対魔族に特化した軍団や師団を、己の配下へと編成し彼の息のかかった軍団にする。
その連中に反対派に回った王族の身辺調査を徹底的に行えば、おのずと政敵も減らせられる。
■ナルラ > 王となった後、さらなる覇道の為、退魔部隊の装備や彼らの知識は今後必要不可欠になるのは判っている。
視野の狭い連中は、上手く策略に乗ってくれたようだ。
■ナルラ > とはいっても、追い詰める王族は必ず魔族に通じている、魔族である必要性はない。
ただ政敵が減らせられれば現状では良いのだ。
多少は魔族に通じるものが王城にいるのは都合がいい、利用できるモノはその骨の髄までしゃぶり尽くす、魔族であろうとそれは例外ではない。
■ナルラ > 「さて」
一通り書類仕事を終えればゆっくりと立ち上がり。
「行くとするか」
そう口にすれば、部屋に数名のカオナシが現れ、書類を持ってどこかへと向かっていく
「おっと、忘れるところだったな」
とある師団へと当てた手紙に、カオナシが『ルーンと加護を過信するべからず』とだけ書き、何処かへと去っていく。
そして彼自身もまた、この王城ではなくセカンドハウスへと向かっていった。
ご案内:「王都マグメール 王城 私室」からナルラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城 廊下」に魔王アスタルテさんが現れました。
■魔王アスタルテ > (王城の廊下を歩きながら魔王は考えを巡らせる)
(おそらく、今回の予算カットの件に乗じてスポンサーを名乗りだす王族が出てくる事だろう。
そしてそれは、表立ったものではなく、裏のスポンサーとなるかもね。
その者は、大きな武力を手に入れる事になる。
だけど、裏スポンサーが出てくる、出てこないに関わらず、どちらにしてもアスタルテに都合がいいように動くので実際問題ない。
単に、互いに利用して利用される関係になるだけだ。
裏スポンサーになる者は、それに気付いているだろうか?
裏スポンサーの正体が知れれば、王族の勢力はさらに複雑化する。
『同じようにスポンサーを名乗り上げる者』『裏スポンサーを計略で嵌めようとする者』『強引に軍を解体しようとする者』。
覇権を狙う王ならばやきになって、大方これらに分かれて泥沼化するだろう。
それ程に、王位継承争いというのは壮絶だ。
誰が勝利しようが、軍団を巡って王城の内部はボロボロになるわけだ。
魔族にとっては都合の良い事この上ないし、むしろ裏スポンサーは国が滅亡させる引き金を引く事になる。
『自分だけが王位を継承すればいい』という愚かな欲望は我が身を滅ぼす最もたる例になる。
軍団や師団もまた、政略に利用されて掻き回される事になるので、さらに機能し辛くなる。
最も、動けない軍団が皆無になるという事もないだろうけどね。
つまり、裏スポンサーが現れてくれた方が、長い目で見れば魔族側からすればおいしい。
魔族の目的はあくまで、王位継承ではなくて侵略だからね)
(もし王城の勢力争いが元々複雑ではなかったらこうもいかなかっただろう。
裏スポンサーを知る術はそう難しい事ではなく……いや、これは深く考えるのはやめておこうかな。
さて、そんな王位継承の欲望にかられる愚かな王族は現れるかな?
アスタルテは愉快ににこりと笑みを浮かべる)
ご案内:「王都マグメール 王城 廊下」から魔王アスタルテさんが去りました。