2015/10/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にロザリーさんが現れました。
■ロザリー > 深夜の王城
僅かな月灯りに照らされる、その巨大な城壁の上に数匹の蝙蝠が舞う
やがて蝙蝠の数は増え、一つの闇となって形を創り出す
ばさりと闇が払われれば、そこにいたのは薄金の髪を持つ少女
黒紅のドレスを風に揺らして、城壁の上に降り立った
■ロザリー > 「厳かな巨城だな。人間どもには勿体無い風情だ」
石畳を叩く硬質な音を伴って少女が城壁の上を歩く
途中、足元に倒れている兵士の姿をちらりと見る
スリープの魔術に為す術なく昏倒した兵士
王城の守りを固める者といえど所詮は一兵士、大したアンチマジックを有しているわけでもないらしい
欠けた月
旧神アイオーンの加護による退魔の力
それらの明らかな影響下にあるといえど、それでも人間の魔術師程度の魔法ならば、詠唱も陣すらも不要に扱うことが出来る
「さぁて…不死者の自由な散歩を何処まで許すか、見ものだな」
クスッと笑みを浮かべ、再び歩き始める
そう、これは散歩だ。享楽者故に、人間への挑発を伴った、ただの散歩
■ロザリー > 軽やかな足取りで城壁の上を歩く
ここからは人間達の街がよく見えた
まだ灯りが思っているのは、貴族達の街か
王城から離れるほどにその灯りは少なくなっていく
灯りが強ければ強いほど、裕福なのだ
灯りが強ければ強いほど、そこには美味な血が在る
「ふふ…」
先日富裕地区の邸宅で攫った娘は非常に美味だった
その恐怖がスパイスとなってより良い味へと変化する
処女を失わぬように弄び
命を失わぬように切断し
恐怖が失われぬうちに、その白い首元へ牙を突き立てた
直接の吸血も美味であったが、その後に搾り出した鮮血もまた色褪せぬ味わいがあった
「やはり貴族の血は良い。
ぶどう酒のような芳醇な香りと味を持つ…王家の者は、どうであろうな」
視線を城壁の先に見える巨城へと移す
■ロザリー > 巨大な城壁をしばらく歩けば、やがて王城本殿への扉へと至る
途中には何人も兵士がいたが、皆驚いているうちにぱたぱたと昏倒していった
朝日が昇るまでぐっすりと眠っていることだろう
殺す必要はない
粗野な兵士の血などは必要ないのだ
「やれ、拍子抜けだな…それとも吾が危惧をしすぎていただけか」
王城には専門の討伐部隊が存在し、人間界で悪事を働く魔物には追手を出す、という話があった
多少骨があるかと思ったが、所詮見張りの兵士などはこの程度に過ぎないのだろう
■ロザリー > ひた、と鉄扉に手を触れる
チリ、ピリ、と感じるものがある
当然か、王城ともなれば聖職者も出入りをすることになる
魔族の本殿侵入などはあってはならないことだ
「……破るのは容易い、が……」
あくまでも魔物レベルを退ける程度のものに過ぎない
しかしおそらくは、これを破ることが一つのアラームになっているのだろう
追手を被る、というのも面白くはあるが…
ふと、脳裏に浮かぶ人間の姿がある
魔法を教えると約束し、城内へと招いた童女
自身の居城の客室は万全に結界が施してはある、が……
「……宵の散歩はここまでとするか」
ばさり、と振り返る
数人の兵士が寝倒れている
彼らはこっぴどく叱られることであろう
■ロザリー > ロザリアの姿が闇に包まれ、無数の蝙蝠となって飛散する
戯れの散歩もここで終わり
今宵は腹が満たされている
次に訪れる時は…正門から堂々と訪れることとしよう
ご案内:「王都マグメール 王城」からロザリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にノエルノートさんが現れました。
■ノエルノート > 「全く…こうも仕事仕事仕事ばかりじゃあ嫌になるなぁ…」
騎士であるにも関わらず莫大な書類を書き上げて仕事を終えた帰り道、慣れない仕事に疲れたのか目じりを抑えながら王城の門前広場に備え付けられたベンチにドカッと座って愚痴を言い。もっとも書類と言っても以前非番の時に起こした自分の失態に関する始末書なので自業自得ではあるのだが。
ご案内:「王都マグメール 王城」にエルレストベーネさんが現れました。
■エルレストベーネ > ……なるほど
(門前広場にて一人、絶世の美女ともいうべき騎士然とした少女が歩いてくる
彼女は王城周辺の地理を一通り頭に入れ、必要な情報を把握していた
特に何をする、というわけではないが、魔族側のモノとしては把握しておいて損はない
主人次第で何がいつどうなるかわからないのだから、命があるなしに関係なく、周囲の状態は把握しておくべきだ
そして……見れば、明らかに不機嫌そうな様子のモノ
情報を引き出すには便利な相手でもあるが……さて
とりあえず、まずは近づいて様子を見る)
■ノエルノート > 「ん?君、何か用?」
しばらくぐってりとベンチでだらだらとしていたが、こちらに近づいてきて様子をうかがう絶世の美女に気付き、訝しげに睨み返しながらも立ち上がって最低限の敬意は見せて
「知り合いではないよね?たしか初めて見る顔だったと思うけど…」
騎士団の知り合いにも何人か絶世の美女と呼ばれる人はいるもののここまでのレベルの人物はそうはおらず、城内で噂にも聞いたことがないため不信感はかなり高く場合によっては憲兵に突き出してやろうとさえ考えながら対峙して
■エルレストベーネ > ……いえ、ね
なんだかこう、退屈そうに見えたものだったから
良ければ話し相手にでも、と思って、ね?
(にこやかに話しかける
別段、特に誘うでも、特に何か仕掛けるでもない
至って普通の至って自然な会話
いいでも悪いでもない、ただ様子をうかがい、縁を持つだけの行為
ただ、この少女、所作の一つ一つがいちいち美しい
それには目を引かれるかもしれない)
■ノエルノート > 「…わかった。確かに退屈だし、話し相手になってもらおうかな?」
しばらく睨んでいたものの、相手に何か黒い思惑があるわけではなさそうで、信用こそはしていないものの話し相手くらいはいいかと考えるとそのままベンチに座るように促しながら自分も座って
「まあ何かの縁だしね…私はノエルノート・エルシール。魔道士部隊の騎士団の若き天才エースだよ」
相手のまさに一つの芸術のように美しい所作に思わず見とれつつも、その美しさに負け字とでも思ったのか、まさに自画自賛、うぬぼれたような自己紹介をすると得意げにありもしない胸を張って自慢の銀髪をさらさらとかき上げて見た目に反して大人びた表情を浮かべてドヤ顔なんかを決めて見せると
■エルレストベーネ > ふふ、よろしくね
私はエルレストベーネ=ブラニッシュ、客分よ
(優雅に腰を掛けると足を組むだけで様になる
ここでは所属はこうしておいたほうが都合がいいだろう
微笑を浮かべつつ挨拶の会釈と握手
その手は綺麗で剣などを握っているようには見えない細くしなやかな指である
女として意識すればするほど、ある種、美しすぎる様が気になるかもしれなかった
もっとも、特に気にしないのであれば素直に感心するだけだろうが
……もしくは歴戦の勇士であれば、魔族らしさと見るか何かの違和感と感じるか……そう感じても敢えて泳がすかもしれなかった)
■ノエルノート > 「客分か…どおりで見かけないと思ったよ。んっ、えとっ、あっ、ああ、握手だね?よろしくっ…」
客分という虚偽を信じ込んで納得がいったような表情を浮かべるとある程度の警戒心を解いて。手を差し伸べられて何事かと思い動揺するものの、握手を求められていると気付くとそのまま手をふわりと握り返しながらその美しすぎる容姿に見入ってしまい思わず頬を赤らめて。黒魔術の使い手ではあるものの底知れずの実力までしか感じ取ることはできずまさか相手が魔族であろうものと一切気付くことはなく
「さて、話し相手になってもらうのはいいんだけど話題が特に思い浮かばないな…君は何か聞きたいこととかないの?」
普段あまり人と仲良くおしゃべりなどしないため急にお話と言われてもどんなことを話せばいいのか思い浮かばず、ごまかしもかねて相手に話題提供を求めて。
■エルレストベーネ > ん、なんだか話したいことはいっぱいあったように思えたのだけれど、違うのかしら?
話なんて、きっかけさえあればいろいろ話せると思うのだけれど
もしよければ、いろんな日々の出来事なんかを聞かせてもらえると嬉しいかしらね?
つまらないことでもいいのよ、話なんて切り出したら勝手に流れるんだから
(話は特別な話題が必要なわけではない
にこやかに話しかけ、相手の態度を軟化させるようリラックスさせる方向へと話を振る
それに……日々の出来事を聞けば、勝手に内の様子が手に入る
それに外れたら外れたで構わないのだ、こういうのは
どちらにしても勝手に自分から切り出してもらえるのが一番スムーズでありがたい
何を聞いても問題なくなるからだ)