2023/01/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にヴァンさんが現れました。
ヴァン > 「雪か……」

こんな寒い日はさっさと家に帰って布団に丸まりたかったが、つきあいのある貴族が主催するパーティーに出席するため、
やむなく富裕地区まで顔を出していた。帰りたいという思いを顔に出さないように苦労しつつ散会したのが先程のこと。
詰襟の上にコートを着用し、大きく息をついた。マフラーでも持って来ればよかったか。
来場者の多くは馬車で帰るようで、玄関口はちょっとした渋滞になっている。
肩を竦めると、銀髪の男は邸宅を出て通りを歩き始めた。自宅まで30分程度、風邪をひかなければよいが。

はらはらと降る雪の中、コートのポケットに手を入れて足早に進む。何を考えているのか、表情は沈鬱さを感じさせる。
街灯に照らされ、吐く息の白さが際立った。

ヴァン > 黙々と道を歩く。時間が時間だからか、通りは死んだように静かだ。

「……昔はこんな寒さでもガールハントしてたんだなぁ、俺」

我ながらどうかしている、といった口ぶり。寒いからこそ人肌を温かく感じたのだろうか。もう思い出せない。
オールバックにした髪を、額から頭に沿ってうなじまで拭うようにして雪をはらう。
あと数分歩けば平民地区に出られるだろう。男の気を引くものは雪以外にあるだろうか。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からヴァンさんが去りました。