2021/08/29 のログ
■ヴィルア > 恋人のことは、すぐに聞こうと思う
酒が入れば多少は相談しやすくなるだろうと
「ああ、いい、いい。私がやれと言ったのだ。
私の顔面にぶちまけたりしない限り、怒りはしないさ」
狼狽する護衛に優しく笑いかける
元々、失敗も想定の内ではあった
コルクが混じったワインは、そのまま使用人たちへ流される
彼女らにも、仕事終わりに息抜きは必要だろう
メイドたちは、静かにお辞儀して、特に何も言わず事務的に交換する
陰口までは制御できないが、表面上は何か思っている様子はない
そもそも、屋敷の主人である彼自体が酔狂な部分もあるのだ
いちいち奇行に反応していては疲れるのだろう
彼としても、成功すればそれでもよし、失敗してもこうするつもりだったのだから損害はない
「…そうだった。なら、お願いするよ。
…傾けすぎないようにね?」
彼女が言わんとすることを察して、グラスにワインを注いでもらおう
ついでとばかりに、また揶揄う口調で注意を促して
終われば、次はシンディ自身のグラスに注ぐように促す
「さ、好きに飲んでくれ。
…先程のため息の訳も聞きたいしね」
少しは酒精が入った方が話しやすいだろう?と首を緩く傾げて先に口を付ける
特に祝い事でもないため、乾杯は割愛だ
芳醇な果実の香りと、酒精が喉に堕ちる感覚に、満足そうな吐息を漏らしている
更に、上等なナッツを一口。
これも領民が生産したものだ。その香りと僅かな塩気がワインを更に引き立てる
■シンディ・オーネ > (顔面は冗談にしても、ワインの値段などを考えてしまうとコワイところ。
優しい笑顔に恐縮してしまいつつ、話を逸らせたなら忠告に従ってボトルをじわじわ傾けよう。
慎重になってしまうぎこちなさはあるが、ワインでなくても瓶からものを注ぐ時に
空気の逃げ道を塞いで液体が踊ってしまうのはよく分かる。
癖のある瓶だったりしなければ、この上零してしまうような粗相はしないで済むだろう。
一つ失敗しているので、からかう口調も当然の事と気にならない。
自分にも同程度の量を注いで、特に乾杯など無ければちょっとかざして頂きます。)
「――んン、いえ、怒鳴り込むとかではないですが、心配かけているなあと、少し… 失礼しました。
…ワインの味とか分かりませんが、香り好きかな、渋いけど、いがいがしない、ような?」
(ちびりと口をつけて、ため息の言い訳に首を振る。
ワインよりブドウジュースの方がありがたい味覚だけれど、それよりと、香りなど褒められる要素を探して口にした。
度数の実感などは状況への緊張もあって特になく、ワインなら飲んだ事があるから大丈夫だろうという感覚。
料理と一緒にグラスの半分程度では、酔った感覚を覚えた事もさほどなかった。
眠たくならないように気を張っていなければ、なんて心配もある程度緊張している今は無さそうで。
ある程度お腹の空いている状態で、アルコールがどう働くかは知らずにちびちび。
ナッツとか手を出しにくいのもあり、ワインに全集中。)
「…本当に、ペアで仕事を出来ればいいのですが――
無名二人でなんて身動き取りづらくなるだけで、アニー… アーネストも、いい所とご縁があったので。
心配かけてるかもしれないけどもちろんお互い様なところもあって…
…だから―― だから、しょうがないと、思っているんですが…」
(しょうがない、なんて事を言いたくて口を開いたのではない気がしたが。
ため息を気遣ってくれた?部分には、あまり逸らすのも失礼に思い、
口を開いてみるけれど、後ろめたさの言い訳にしかならない気がしてもごもごと。
ヴィルアはどんな話をしたいと言っていたっけ?と視線が泳ぐ。)
■ヴィルア > 緊張しながらも注げるなら、軽く微笑んで礼を伝える
相手が緊張しないよう、先に口を付けていけば、口を開く気配
「ああ、口当たりは優しいものだと思う。不純物が混じらないように気を付けているものだからね
優しいのだね、シンディは。ただ、彼も君が彼のために頑張っていることは理解しているはずだ」
穏やかな声で語り掛ける
ワインは、風味ではわかりにくいとはいえ酒精が程よく入っている
耐性にも寄るが空いた腹には良く染みるだろう
「…そうだね。私もギルドに精通しているわけではないが…
例えば商売でも、無名の者が新たに販路を開くのは非常に難しい。それはわかるつもりだ」
彼の方からは、特に話すことはない
呼んだ目的が、彼女の話を聞くことなのだから
彼女の言葉に同意し、こく、と頷きながら話を聞き続ける
「…ん?どうした、シンディ。…気にすることはない。大抵の場合、酒が入った場では愚痴や後悔が口から出るものだ
私が、護衛の事情を外に漏らす男ではないことは、理解してもらえていると思っているが
…やはり、彼に対して負い目があるのかな。それだけ、愛しているということだろうけれど」
調べてみた結果、彼女は、中々苛烈な事に巻き込まれていた可能性が出てきた
少し身を屈ませ、じ、と横に居る彼女を…今度は真剣な目で見つめながら聞いてみよう
「ただ…そうだね。私の考えでは、そういった経験を積むこともまた…悪いことばかりではないと思う」
軽くそう言って、様子を窺おう
食いついてくるなら話し続けるし、黙り込むなら、また口を開くまで待とう
■シンディ・オーネ > (正直なところ、何が良いんだろう?という感覚。
味覚がお子様と笑われるだけかもしれないが、渋い、苦い、辛い、という感覚が先に立って、美味しさではジュースに劣るという評価。
恐らく酩酊感のために飲むのだろうなと考えてしまいながら、それでも良いところを探そうとちびちび。
…香りは気に入った、と深く息をついて、料理と一緒に飲むのであれば、ジュースの甘味は大抵のお食事に適さないような気もする。
お茶のようなものなのかなと思うと、少し納得がいった。
コーヒーはもちろん紅茶もミルクたっぷりでないと飲めなかったが、いつの間にか時には渋いものが欲しくなるようなものかと。)
「――コルクを落としてはいけませんね。
私は、自分のためですよ? 私のしている何かが、アーネストのためになる事はたぶん無い。
…いつかは夢に協力できればと思いますが、今は。」
(勇者サマへの憧れを彼がいつまで抱いていられるかは分からないが、
もし一緒にいられるようになれば、それには協力したいと思う。
ただ今は別々のお仕事で、どちらか片方の収入が家計の大半を占めるような状況でもなく、
彼のためにがんばっている、なんて押しつけがましい事は無いのだと、少し寂しい顔で首を振った。
…努力の方向性といえば、せめて過ちが発覚しないようになんて、とんでもない。)
「…私は、扱う商品も少し特殊です。
私達の魔術は成り立ちから、よく思われない事も多いので… お話しましたっけ。
例えば同じ「火をつける」のでも、精霊やらカミサマの力を借りるといった魔術はマッチを点けるようなもの。
火薬があって、すると着火する、芯が燃える、深い話は抜きにしても、そうなる因果関係が分かり易い。
対して私達のものは、気にする人に言わせるとインチキです。
私達は、材料を集めて設計図を描いて組み立てているという認識ですが、
この設計図の部分にカミサマの何のという担保がなくて、乱用が現世の恒常性を歪める… みたいに主張する人がいる。
どんな成り立ちであれ魔術製の氷は気味が悪くて口にできないなんて人もいるように、公的機関などでは喜ばれません。
アーネストにはあまり分かっていないと思う… いつかこういう見方が、彼を邪魔しなければいいなとは思います。」
(商売に例えられて、改めてこんな話をするのは、ヴィルアが魔術に関心を示してくれたのと、
本当に雇用していて大丈夫ですかの、確認のためだ。
大丈夫とは思っているが、嫌う人は嫌う、という世界に敏感である事が商人には求められると思うから。)
「――ええ? いえいえ、そんな、それは心配していませんでした。
負い目は、すごいですけど、まあ私の負い目なんかは、その事実に対するアニー… ネストの感情を思えば、全然。
…それとも、男の人って案外気にしませんか?
アーネストは女遊びのお店とか行きませんが、女性より利用率みたいなの高い気がしますけど。」
(事情が漏れるとは思っていないよと、それを心配するなら相談なんてしなかったですと手を振って。
少し、自分がふわふわしているのを自覚する。ぎゅっと床を踏みしめて、ソファーのお尻をそっと揺すって、おや?という顔。
そして風俗店を利用するのが男性中心なイメージなら、もしかして男は女の交友関係について案外大らか?
なんて話をしはじめるのは、やはりある程度抑制外れはじめているのだろう。)
「…何事も経験ですか?」
(慰めはいいですよう、と軽く言ってくれる事に努めて軽く応じて、ゆらゆら。)
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