2021/08/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 邸宅」にヴィルアさんが現れました。
■ヴィルア > 【お約束待ち】
■ヴィルア > 今日もまた、富裕地区に夜が来る
アングラなクラブなどは活気づき、様々な宴が催される
ただ、今日…リルアール家の後継ぎはそれに参加する気は無かった
最近は、新たな護衛に少し執心しているのだ
積極的に奴隷などにしようとしているわけではないが…
王都では見ない性格や考え方、能力を知る為に色々と手を尽くして話をしていることは確か
リルアール家の家紋が入ったバッヂを渡したのも、これは私の護衛だ、と対外に知らしめるため
力ある貴族には及ぼないだろうが、牽制程度にはなっているだろうと思っている
そんな護衛を、今日も仕事の名目で呼び出している
とはいっても、既に彼には外出する予定はない
以前に告げた…酒を飲んで話を聞かせて欲しいという願いのため、時間を作ったのだ
それだけであれば、しっかりとしている護衛は断りを入れるかもしれないから
ならば、護衛の仕事であると、わざとらしい理由を付けて部屋へ誘っている
給金が出れば、彼女も断れないだろうという計算だ
そして、あれから何か進展はないか
彼の方には何も陳情などは無いものの、彼女がちょっかいをかけられていては本末転倒だ
あるいは、何もなければ…護衛の合間に行っている冒険者業についても興味がある
熟練の冒険者なら何人か雇った事があるが
他所からきた冒険者がどのように扱われているのか、それも気になるところではあるから
「ん、そろそろか」
上等な果実酒とグラス、ナッツなどのつまみを用意させ、邸宅の彼の部屋で待つ
今日はもう他の予定も無いため、ノックがあれば彼女のハズだ
ゆったりと、窓の外でも眺めながら待っていよう
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 邸宅」にシンディ・オーネさんが現れました。
■シンディ・オーネ > (通りすがりの姿見を一瞥して一応着衣を確認する。
いつもの仕事着のパンツスーツで当然、これは仕事なのだからと考えるが、本音では首を傾げるところ。
晩酌に付き合え?という事なので、何か厨房で用意すべきだろうかと立ち寄ったら、既に持って行ったという事だった。
それを役目とする召使がいるのだから、気の利いた事など出来ない私が何かするよりもお任せした方が良いのはもちろん。
ただ少し、これでは仕事のフリしてお客さんなのではないかとやっぱり気にかかる。
主人が良いと言うのだから別に良いのだが、一応仕事でホステスの真似事をするようなつもりになると、大丈夫か?と眉根が寄った。)
「――失礼します、シンディです。」
(間に一拍空ける規則的なノックを三回。
表向きには普段の訪室と何ら変わらず、声をかけた。)
■ヴィルア > 当然、不審か、あるいは不思議に思われていることだろう
ただ、貴族というのは例に漏れず道楽好きだ
稼いだ金を自分の趣味のために使うことに腐心している
だからこそ、これは彼女だけではなく
人を焼いた際に護衛の任に着いて居た彼女の先輩とも、たまに行っていることではある
貴族と商売人を両立する彼は、そういった他人とのやり取りを重視している
特に、目をかけた人間に対しては。
夜景を眺めていれば規則的なノックが聞こえれば、す、と扉に身体を向けて
「ああ、入ってくれ」
入室を許可しよう
中に入れば、前回と間取りは変わっていない
柔らかなソファとガラステーブル、グラスなどが収められている棚に執務室
それに2つの扉がある部屋だ
その奥には、主人が何ら変わらぬ姿で佇んでいる
「座ってくれ。酒に付き合えとは言ったが、実は前に話してから…例の事件の事がどうなったか気になってね
その辺りや…前に言った通り、シンディの事を話してくれ」
朗らかに笑いながら、席を勧め
自分も、ソファに腰を下ろそう
ガラステーブルの上にはリルアール家の紋章が刻まれた果実酒の瓶が一本置かれている
ラベルからして、味や度数共に高そうなもの
厨房からは、辛く味付けした乾燥肉とナッツ、それに甘味が届けられており
既に、会場の準備は万端といった風情だ
■シンディ・オーネ > (戸惑いはするが、嫌悪感は無い。
あまり理解できないところではあるが、女にお酌されるのが好きな男というのも、それが一般的な感性としてあることを知っている。
護衛として雇われているのに屋敷の奥の方へ引っ込んでいると逆にサボっているような後ろめたさがあるのもあり、
空き時間は有効活用させてもらう派だが、いまいち落ち着かない気分でいるくらいなら給仕していた方が楽な気さえする。
もちろん給仕の立ち居振る舞いなど何も知らないから、それを仕込んでもらう事は前提になってしまうのだが。)
「――お邪魔します。その、手ぶらですが。」
(手土産を持って来る感じではないけれど、居心地の悪さを一言ぶっちゃけて紛らわせた。
主人とはいえ、打ち明け話に良くしてくれた事もあり、多少気安くなってしまっている。
座ってくれ、と促されて席に迷った。
どこか指し示してくれればそこにするが、話をするなら対面だろうか。
でもお酒を注ぐなら隣? いや隣に座らなくても注ぐ時に立てばオーケー?
お酒の事は分からない。度数と言われてもピンと来ない程度に分からない。
ただラベルが家紋なのを見ると――)
「――ああ、いえ、ご心配ありがとうございます。
あちらの方はあれきり、何もありません。飽きて忘れてくれたのだと思います。
…なんだか、自意識過剰みたいで。」
(あれっきりだといいなと希望を口にしながら、
一度では済まなかったとはいえ、また被害にあうような意識は、多少女の自惚れもあったのではないかと…
そんな風に思われたら嫌なので、そう思っているわけではないのに言ってしまう。
…気まずい話だ。そんな事よりもと話を逸らすようになってしまうが、それよりワイン。)
「お酒造り、していたのですね。」
(ヴィルアがブドウ摘んだり踏んだりはしていないだろうけど。
家紋が入るからにはメイドインリルアールなのかなと。
お注ぎしましょうか?とスムーズに出来るタイミングが分からなくてそわそわ。)
■ヴィルア > 邸宅の中であるから、護衛というのもまた妙な話だが
それは、こちらから説明しよう
せっかくだから、酒の注ぎ方なども教えておこうと思う
流石に、主人が手ずから注ぐのは恐縮されたり、驚かれそうだ
そして、手ぶらだという言葉には笑顔を見せて
「はは、雇っている者から搾取するほど落ちぶれてはいないさ
まあ、仕事と銘打ってはいるが、そうしないと君が気にするかと思ってね
…仕事であって仕事でないようなものだ。楽にしてくれて構わないよ」
わざと大仰な言い回しをする
居心地の悪そうな相手を見れば、せっかくだから、と隣を指し示そう
男の認識では、以前の彼女なら何も言わずとも対面に座りそうなものだったが…多少は慣れてくれたという事か
続けて、経過を聞けばふむ、と一言。
「そうか。大事は無いようで何よりだ。
…一度無理矢理に身体を求められたから警戒する。それは何も間違ってはいないさ
前も少し言ったが、キミのような女を手折りたいと思う男は多いだろうからね
私としても、シンディの話を聞けるのだから、例のバッヂは価値があったと思う」
警戒するのは自意識過剰ではなく、当然の事なのだと言う
未だ、彼女には自身の身体に対する自覚が薄いようだが、そこは仕方ないのだろう
彼女の方こそ、困惑している張本人なのだから
自分を客観的に見るというのも、意識しなければできるようになるまでに時間がかかるものだ
「ん?ああ。そうだね。リルアール領の民が作った果実をそのまま酒精として作ったものだ
あまり出回ってはいないが、果実の香りが心地いい酒さ
…それと、シンディの仕事時間ギリギリまで、私の酌をしてもらうことになっているから、酔っても構わない
何なら、空き部屋に泊まっていっても構わないさ」
幼馴染が居る以上、それは避けるだろうということはわかっていながら
冗談めかして笑い、コルク開けとグラスを示す
「さて、せっかくだ。シンディに酌をしてもらおうかな
私のグラスに…これくらい、注いでくれるかい?」
今日の彼は多少意地悪だ
明らかに揶揄っているとわかる目線を向けながら
さて、彼女はうまくできるかな、と見守っている
コルク開けは、先端をコルクに刺して何度か捻り上げるだけのものだ
自分のグラスの三分の一ほどの位置を指し、グラスを差し出しながら、彼女の動向をじ、と楽し気に見つめている
■シンディ・オーネ > 「搾取―― いえそんな、フラフラしている身空ですし、何かあるかも… ええ。」
(どこかで面白いものを見かけたらお土産にするかもしれない。
今回はそういう状況でないので、手ぶらとはそういう意味ではないが、
お土産に搾取や落ちぶれという感覚があるのなら、それはどうかと釘を刺しておこうとする。
とはいえヴィルアの方も冗談めかしての言葉っぽいし、仕事でないようなものという気まずさもあって、
何の話でしょうねと自分で可笑しそうに肩をすくめてしまう。
示されるままに隣に座ると、向き的に夜景か。
仄かに緊張しつつもいいロケーションだなあと思える程度には、楽にできている。)
「……どうしてもという時には、ありがたく。」
(おいそれと出せる切り札ではないが。バッジありがとうございますと改めて頷いて、
しかしそのきっかけとなった出来事や自己評価の話は、どう答えれば良いのか分からずスルーしがちだ。)
「あー… ありがとう、ございます。でも、同居人に今日はいつも通りと伝えているので。」
(まさかのお泊りなど、とそわそわするのは、ヴィルアと一夜を共にとかそんな事を考えたわけではなく。
先日もまたスライムの毒やらで発情し冒険者仲間と過ちを犯したところ。
もうとにかく同居の幼馴染には心配かけられぬと、キリッ。)
「――は、はい。」
(しゃちほこばってボトルを受け取る。
お嬢様でもなければ食生活が違うわけでもない。
お祝いの席にワインが登場する事はあるし、栓抜きの使い方くらい大丈夫だ。
…慣れてはいないので、難しい顔して凄く肩肘張った姿勢となるが。
ぎゅこぎゅこ捩ってコルクを抜いていく… あ、コルク割れそう、割れた。)
「…あ。ん?あっ、しまっ… すみません欠片がっ…!
そうだ紅茶とかの、あれでこしましょう借りてきます。」
(気合が入ってねじりが強過ぎたやもしれぬ。
割れたコルクの中身が少量内部に脱落した気配。
紅茶の茶葉こしでも使えば除去して注げるのではないかと、厨房へ急ぐ姿勢。)
■ヴィルア > 「ああ、もちろん。純粋な…対価などではない善意なら、受け取るとも
…ん、それでいい。」
そう言ってから、隣に並んで座ろう
どうやら表情を見る限り、仕事にも自分にも慣れが見える
バッジを渡したのは、彼女が軽々に使う浅慮な人物ではないと認識しているから
改めて、こく、と頷けば
「はは、冗談さ。
愛しの彼が居るのに、君を酔い潰したとあっては怒鳴り込みに来られるかもしれないからね
万が一そうなったら、お茶菓子でも出して歓迎するが」
それはそれで面白いかもしれないが、と笑う
彼女にとっては冗談ではないだろうが、人の感情というものは面白いものだ
この護衛が懸想を寄せる相手なら、話をしてみると面白いかもしれない、などと思いつつ
「――――」
女がグラスを手に取れば、興味深そうに見つめ
緊張してコルクを割ってしまえば、く、と堪えきれずに笑った
「いいさ。初めてにしては上出来だ
私などは幼少のころ、同じことをしようとして中身をぶちまけた事がある
だが、何もそれ一本だけではない。適当なメイドに新しいものを持ってくるよう、私が言っていたと言ってくれ
君は今のワインと、新しいものを交換してくれればいい。
シンディの努力の結晶は、使用人たちの慰みものとすることにしよう」
くつくつと、ある程度予想できたことが現実となったためか可笑しそうに幼く笑う
漉す、という何とも面白い発想をした相手に笑いながら、別に備蓄には困っていないため新しいものを持ってこさせようと提案し
そうして、護衛がメイドに伝言するなら、メイドはすぐに新しい酒を持ってくるだろう
コルクが多少入っていても気にはしないが、ここでこすと飛び散ったりする可能性があるからだ
それではまた、この護衛は恐縮してしまうだろうという考え
そして、新しい酒が届けばレクチャしようと
方法は知っているようだが、慣れてはいないようだから
「せっかくだ。恋人と飲む時にカッコいいところを見せたくはないかね?」
などと笑いながら
簡単に、抜き方を教えていこう。
まずは軽くスクリューの先端をコルクに潜り込ませて数回転
力の調節がしやすい利き手でコルクを引き抜き、瓶口にコルクが残ってしまったら割れないように露出したコルクを握り、ゆっくりと左右で引き抜くこと
そんなことを言って、今度はまた新品のワインでチャレンジさせてみようとしている
■シンディ・オーネ > 「いえ、アニーはそんな事は…」
(しない、と言うが、晩酌にお付き合いしてご相伴で酔いつぶれたなんて、
そんな事になったら良くは思うまい。 私だって思わない。
怒鳴り込むまでしないにしても嫌なはずで――
方々での酔いつぶれるどころではない過ちが脳裏を過ぎって、思わず深いため息が漏れた。)
「――あああすみません。つい… つい。」
(深い意味はないため息ですと小さくなりつつ、失敗したコルクは、非常に気まずいが笑ってくれればまだ救い。
――しかし新しいのを、と聞くと、まさか廃棄したりはすまいなと眉根が寄る。
使用人達で楽しめるとなれば逆に私グッジョブなのかもしれないが、
そうだよね貴族サマは交換だよねとモッタイナイ精神でぐぬぬと唸り… そうな顔をして。
しかし指示の通り、交換してもらおう。
メイドはセクションの違う仕事仲間。
主人に気に入られていい思いしてるんじゃないのかみたいな後ろめたさもあり低姿勢で交換手続き。
レクチャーには、真剣に覗き込んでいた。)
「…なるほど。今度やってみます。
――ん? いえいえ今は、だって…」
(練習は有意義だろうけど、何もこんな高そうなワインで試す事は無い。
さらりと新品で試させようとする主人に、それはバチが当たりませんかと遠慮する。
そんな事よりお注ぎしますと、話を逸らすのに慣れつつある感じ。
もちろん遠慮なく逸らそうとするだけで、それが通用するかどうかはヴィルア次第なのだが、少なくとも逸らそうとはしてしまえる感じ。)