2021/08/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にロイナさんが現れました。
■ロイナ > 夜の街並み。普段は人が多い通りを、淫魔の少女がのんびりと歩いている。
先日無謀にも勝負を挑んできた女騎士を骨抜きにし、魔族の国に連れ帰ってしまった。
そのお陰で人間の奴隷を管理する魔族の女主人に褒められ、駄賃を貰った。
その為かとても気分がいい。
「ん~~~♪」
道行く足取りも軽く、鼻唄を口ずさみながら次の獲物を探す。
いなかったらいなかったで、また別の区画を探せばいい。
この王都はそういう人材には困らない、うってつけの場でもあった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にミシェルさんが現れました。
■ミシェル > そんな夜道を、向こうから歩いてきた男装の女が一人。
宮廷魔術師は今日も夜遅くまで王立図書館で調べ物に没頭し、今しがた帰宅の途中なのだ。
「すっかり遅くなったな…参った参った」
魔術の研究となると時間を忘れてしまう。いけないいけない…と思いながら歩いていると、前から聞こえる鼻歌。
「ん?」
顔を上げれば、夜中なのに露出の多い服を着た少女が歩いている。
危なっかしい気もするが、まぁ富裕地区ならこんなこともあるだろうと納得し、横を通り過ぎようとして。
■ロイナ > 「ん~~、……ん?」
ふと、前方から人の気配を感じて瞬く。
闇から現れたのは、男装ではあるが背の高い女性のようだ。
身に着けている服の上からでもわかる程のスタイルの良さ。そして肌で感じ取ることのできる強い魔力。
興味を惹かれたが、身なりからして一介の貴族のような立場だろう。
組織の末端にいる女騎士ならともかく、そのような立場の者を攫って大事になるのも面倒だ。
少し考えた後、淫魔の少女は何気なく隣を通り過ぎようとする女性に…
「………♪」
音もなく生やした尻尾を伸ばす。
上手くいけば気づかれることなく、痛みもなく彼女の体に即効性の媚薬を注ぎ込むことが出来る筈だ。
それも自分を求めて止まなくなる強力な成分のそれを。
■ミシェル > 「…………」
尻尾の先端が、彼女の体に刺さろうとした時だった。
咄嗟にミシェルは振り向くと、その尻尾を掴んでいた。
「おっと、危ない危ない…なるほど、淫魔だからそんな恰好していたわけだ」
そして、ロイナの方に顔を向ける。背が高いため、少々威圧感があった。
「女を誘う時にこういうものに頼るのは僕の美学に反するね。
これまでこれを突き刺して何人拐かしてきたんだい?」
片手で尻尾を掴みながら、もう片手がロイナの顔に伸びる。
かわされなければ、その指先が彼女の頬を撫でるだろう。
■ロイナ > 尻尾が彼女に刺さるかという瞬間、
それを掴み取られて思わず目を丸くする。
今までこの技を防がれたことは無かったから、尚更驚いた。
「ええっ!?」
思わず距離を置こうにも尻尾を掴まれているから逃げられない。
背が高く、威圧感がある。
苦笑い浮かべながらその顔をゆっくり見上げた。
「何人だったかなー……えへへ、覚えてないや。
あのー……な、何を……?」
頬に伸びてくる手。
魔法でもかけられるのかと身構えつつ、しかし避けることはない。
■ミシェル > 「そうは見えないだろうがこれでも高位の魔術師でね、
君みたいな魔族のことはよく調べているんだ」
驚く彼女に笑みを浮かべながらそう語る。
今度から相手はもっと選ぶようにと付け加え。
「何って…抱かれたいんだろ?君。望み通りに抱いてあげようじゃないか」
尻尾を握っていた手を放し、両手で頬を包むように顔を押さえると、自分の方を向けさせる。
そのまま親指で、ロイナの唇をゆっくりなぞった。
「よく見ると中々美味しそうだ。どうする?宿まで行くかい?それとも淫魔らしくそこらの路地裏でするかい?」
見せつけるように舌で己の唇を湿らせながら、ミシェルは問う。
■ロイナ > 「へ、ぇ……そうなんだ。確かにお偉いさんみたいな雰囲気出てたし。
結構な魔力持ってるみたいだったけど…」
自分の力を過信していたこともあっただろうか。
ばつの悪そうな表情浮かべる。
「……どっちかといえば抱きたい方だったんだけどなー……まぁ、でも。いいよ」
尻尾を放されると、それを素直に引っ込める。
両手で頬を包まれ、視線が合った。見せつけるような舌の動きを目にし、瞳を細めて…
「淫魔らしく、って。人聞き悪いなぁもう。あたしはそんなことしないし。
……じゃ、宿まで行こう。そこでちょっとびっくりするもの見せてあげる」
挑発するように言ってのけ、淫魔の少女はにまりと笑ってみせた。