2021/04/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 満月が煌々と闇を照らす夜。
富裕地区の富裕層御用達の高級墓地、ランタンを下げて歩くフードの男。
別段墓荒らしや備えてあるものを盗みに来たとか、そういうわけではない。
むしろ逆だ。
墓守の男が、妹の結婚式とかで故郷の村へと数日帰ることになったので
そのかわりに墓守の代理をしてほしいという依頼があったためだ。
墓だというのに小綺麗で、墓石も立派なものからデザイン性のあるものまで様々。
郊外の墓とは雲泥の差だ。流石に埋められるならあんなとこよりはこういう場所のほうがいい。
出自や職業柄、ムリではあろうが。
しっかりと弔われているし、教会で葬儀も済ませた上での埋葬であることから
アンデッドは出やしないと墓守の男は笑っていたが…まぁ、それでも薄気味悪いことには変わりない。
■ブレイド > こんな時間にこんな場所にいるものなんてのはたかが知れている。
墓荒らし、務めの遅くなったシスターや神官、こんな時間まで哀しみを噛み締めている客。
こういうところでの遊びが好きな連中…
まぁ、大した脅威になるようなものはいない。
とはいえ、墓が荒らされたら流石に色々と問題だ。
特にここには貴族やらも眠っているらしいし、下手したらいちゃもんつけられかねない。
比較的安全な依頼とはいえ、真面目にやらなければなるまい。
「…昼間だったら散歩もありかもしんねーが…」
墓地と言う割には清潔で静か、広大で見通しもよく、立地的に日当たりもいい。
正直平民地区の広場よりもいい場所なんじゃないだろうか?
とはいえ、こんなところで昼寝なんぞしてたらどやされそうではあるが
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にソラムさんが現れました。
■ソラム > 「んー.....」
墓場の片隅で一人、ポツンと佇んでいるのは、白銀の髪をもった小柄な体格の少女。その瞳は血よりも濃く赤い深紅で淡く発光し、不気味に照らされているだろうか。
その服装は黒いコンバットスーツに、純白のレイピアが左腰に鞘で吊られているのが見えるだろうか。
墓場で場違いな少女の目の前には、3メートル程の背丈を有し、青白く光るヒトガタの何か____アストラル系のアンデットだった。
彼女はアンデットに興味が湧いた為、この墓場を訪れたが殆どアンデットが出現することは無く、帰ろうと踵を返した事があり、今に至るのだった。
「....バイバイ?」
『____』
巨体をもったアンデットはスぅーと姿を消し、再び彼女一人になったところで、はぁと口から軽い溜め息が漏れるだろうか。
■ブレイド > しばらく歩いていると人影が見えた。
武器を持っている。
ランタンで照らせば白銀の髪がよく目立つし
灯りに映る服装は特徴的。そして見知った横顔だ。なぜこんなところにいるのかはわからないが。
「……ソラムか?」
貴族の墓なんかにようはないだろうに、どうしてこんなところに立っているのか。
アンデッドが出るわけでもなく、まして人が多いわけでもない。
まさか、縁者がここに葬られているとかそういうわけでもないだろう。
こんな陰気臭いところに用事があるとも全く思えない。
それこそ、墓荒らしか何かしない限り、ここで得られるものなどないのだから。
■ソラム > 「あっ、ブレイド」
名前を呼ばれ、そちらに顔を向けると、そこには見慣れたフードを被った男が、ランタンをもって立っていた。
2歩程でブレイドの前まで来ると、ポフンとブレイドの背中に手を回し、背伸びをして口元をブレイドの耳元まで持っていくと、
「.....今ね、アンデットを探してたの」
ぼそりと、優しくそう囁くだろうか。
ブレイドが横に目を向ければ、少しだけ赤く光っている彼女の瞳と視線が交錯するだろうか。