2021/01/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 裏路地の溜まり場」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 表通りは賑やかな富裕地区 しかし壁と壁の隙間と呼べる裏路地の中を巡れば、思わぬ不要な空間が広がっていたりもする。
平民地区や貧民地区のように、土地を削る必要もなく好き勝手に家屋を建てる者らの影響だろうか
季節柄夜の訪れが早ければ早いほど、施設に入れない程度の貴族の子らや、懐の温かい若者冒険者など、悪都に浸かった勢が屯った
仲間意識 同じもの同士 そんな浅く絆され合った者らでもグループというものは出来上がるだろうか。

メイラは、戦場以外は特に用のない戦場貴族
そんな噂をクラブか施設で、熟成酒を片手に噂を聞けば面白そうだと、手足に嵌めたガントレットとブーツ装甲しか武装のない姿
それで裏路地の中を行く。
中には危険な匂いに敏感なのか、メイラを知る者らとは突かず散らさずで終るだろう

逆に、世の中に疎くこんな場所を楽しむ者らと顔を突き合わせれば、場は一気に温度が上がったようになっていた。
思わぬ素材がいれば、口利きをして戦場に放り込むくらいの真似はするだろう。
しかしそれがただの石ころであるならば、このまま路地に捨ててもかまわないのだ。

「思ったよりも、楽しめませんでしたわ。」

そう言って、周りには見合いに影響のないよう、首から下を殴打 蹴撃された者らが這いつくばる。
唇の内側で、端正に生えそろったギザ歯はへの字に形を変え、不満そうにしている。

「原石でも転がっているかと思えば、貧乏貴族は貧乏貴族ですわね。」

そして、そんなものらは絶たれても誰も文句を言わないのだ
精々が犯行者を潰す口実程度だろう しかしメイラにはそんな影響は些細なものだった。

「私を屈服させたかったのでしょう?
 少しは張り合いなさいな。」

周りには男女入り混じった光景
首襟を掴み、握力を強めていくと絞られていくたびに舌を伸ばし、息をするどころか器官が閉じようとしている。

             ギチギチギチッ……!
 
血が一瞬で頭の中に詰まるかのようなそれは、意識を遠のかせた。

メイラ・ダンタリオ > 相手を放り捨て、寒空の中を裏路地で放置された勢
両の手をパタパタと叩くように汚れをとれば、鼻で笑い。

「これでは弱い者いじめですわ
 ダンタリオの恥になる前に、出ていくに限りますわね。」

証拠は残しませんわーと去っていくだろうか

後日、クラブで酒を飲む際、聞かれた際には

「ご存じでして?
 貴族の拳はチョキでも殴れますのよ?」

そう言って、ガントレットのハメられた指先二つを魅せる。
語ったらその瞳を摘む、と脅し文句を言いながら、うやむやにされたとか。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 裏路地の溜まり場」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ >  
年が明け、寒さは一層増すばかり。
それでも、富裕層は常に快適な環境で過ごしている。
平民たちが冬支度をし、貧民が明日をしのぐ為にしのぎを削っている中でさえ。
こうして、温かな広間で夜会を楽しんでいるのだから。

「……ええ。おかげ様で仕事は順調ですよ。本年も引き続きご指導ご鞭撻のほど頂ければ、と思うばかりです」

会場の参加者の中でも比較的高位の王族である己には、おべっか使いの貴族や商人達が挨拶を兼ねてひっきりなしに訪れる。
そんな者達を営業スマイルで捌きつつ、漸くその波が落ち着けばバーカウンターで一息。

「……やれやれ。未だ魔族との戦争も、盗賊団の連中も落ち着かぬというのに…」

どうせこの夜会も、その内肉欲の宴と化す。
御盛んな事だ、と溜息を吐き出しながら差し出されたグラスを傾けて喉を潤すのだろう。