2019/02/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にコスモさんが現れました。
■コスモ > 「はー…美味しい」
貴族街にあるとある喫茶店で紅茶を楽しむ女。
いつもは下ろしている栗色の髪をアップに纏め、着ている服は黒のロングワンピース。マントも同じく黒で銀糸の刺繍が見事に施されたいで立ちは、まさに魔術師のそれである。
普段ならもう少しオシャレな恰好をしている彼女だが、今回は『魔術師』として貴族の依頼を受けた帰り。恰好も相応に箔をつけたものになっている。
「それにしても、冒険者で腕の立つ魔術師なんて依頼、何かと思えば…まさか呪いだったとか」
浮気性な夫に蔑ろにされ続けた正妻。そりゃ、外の女ばかりにうつつを抜かす伴侶を呪いたいという気持ちは解らないとは言わないけれど。いや、まだ正妻の方も愛人を作ったから呪い殺してくれ、という依頼でないだけマシだったろうか。
紅茶と一緒に頼んだケーキにフォークを入れて、ため息を一つ。
「とりあえず、夫婦円満の呪いはしといたけど。これで良かったのかしらね?」
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にザイヴァーさんが現れました。
■ザイヴァー > 貴族街にある喫茶店。そこに現れたのは20代の青年貴族風の服装をしたザイヴァーで。
腰には喧しいバスカードも帯剣している。
「はぁ……まったく」
貴族の服装をしているのには訳があって。今日、様々な理由が重なり、貴族の娘とお見合いをさせられたのだ……
正直、全く乗り気ではなかったザイヴァーは、適当な理由をつけ逃げてきたのだが……
『どうしたんだよ、ザイヴァー。溜息なんてついちゃってよ』
「だまれ愚剣。ただの見合いだったらまだましだが、齢10歳ほどの娘と見合いともなればウンザリするさ」
そう、この見合い、他の将軍からの嫌がらせの意味もあって10歳の少女と見合いをさせられたのだ……
「はぁ……とにかく、喉が渇いた。この喫茶店に寄ろう。お前は黙っていろよ、愚剣」
『へいへい』
そして入店すれば……席はほとんど開いていない。相席にあるか……
「まあ、仕方がないか」
そう呟き、栗色の髪色をした女性の机に近づいて……
「すまないがレディ、相席を頼みたいのだが、いいだろうか」
そう聞いて……
■コスモ > 「はい、どうぞ?騎士様」
声を掛けられ、丁度食べようとしていたケーキを置いてから笑顔で応じる。
ぱっとみ貴族の子息といった印象ながら、腰の剣を確認して騎士と呼ぶ事にした。実際騎士かは解らないけれどこういう時は多少盛って話したほうがいい。
元々テーブルを占領するほどでもなかったけれど、彼が対面に来るのなら、カップとソーサ、ケーキ皿を僅かに自分の方へと寄せて場所を空けようと
「お仕事帰りですか?なんだか疲れた顔ですけれど」
■ザイヴァー > テーブルの上を空けてもらえれば、感謝しつつ…
「ああ、ありがとう。いや、まあ……ね」
仕事帰りかと問われれば、あいまいな笑みを浮かべつつはぐらかそうとして……
流石に、見合い話から逃げてきたなどと初対面の女性に言うのは引けて……だが。
『いやぁ、聞いてくれよ麗しいお嬢さん。こいつ、10歳の女の子との見合い話から逃げてきたんだぜ?』
「ば……っ。貴様……っ」
腰の剣がカタカタと揺れ、笑い声で、ネタばらし。慌てザイヴァーが剣を抑えるが、時すでに遅し……
「はぁ……すまないな。この剣、少しばかり口が軽いうえに煩いんだ……はは」
そう、疲れた様子がさらに疲れた様子になったのがわかるだろうか……?
「俺はザイヴァーという。まあ、袖振り合うもだ。よろしくな」
そう言いつつ、紅茶と摘まめるビスケットを頼んで……
■コスモ > 「あらあら。それはお疲れ様でした。騎士様」
腰の剣には魔力を感じてたけれど、喋る内容に僅かな同情を。
貴族となれば結婚も自分の意志ではままならない。親子ほどの年齢差でも普通である。
さらに疲れた様子に、ロリコンじゃないのにそれは辛いわよね、とは心の中だけの言葉で。
「私はコスモ。見ての通り魔術師よ?
それにしてもその剣、魔剣の中でも格が高いものと見たけれど?インテリジェンスソードなんて、随分珍しいものを持っているのね」
名を明かし、自分の職を明かしたところでわずかに身を乗り出して話を振る。口調もよそいきのそれではなく、いつものものに戻りつつあった。
ついでにいえば、乗り出したついでにローブで隠された胸のふくらみが強調されたが、本人としては、魔剣の方に興味深い視線を向けて
■ザイヴァー > 「ははは……まあ、相手は10歳の娘だ。まだまだ見たい世界や、見るべき世界もあるだろう。
後で、フォローはするつもりだよ。」
そう言いながら、茶を待っていると、相手が身を乗り出し、バスカードに興味を持っているようで……
「む、コスモさんか。まあ、よろしく頼む。しかし、魔術師か……」
魔術師と聞くと、忌々しい呪いをかけてくれた魔女の事が思い浮かぶ。
まあ目の前の女性は関係ないというのは判るのだが、少し表情が変化したのが悟られるかも……
そして、興味がバスカードに移れば……
『おいおい、お嬢さん。俺様を魔剣何かと一緒にされちゃ困るぜ。俺様は聖剣バスカード・ヴレイカーだ。よろしくな』
「まあ、聖剣なんだが、呪術をかけられてな。こんなおしゃべりにされたんだよ……」
そうバスカードも挨拶していれば、茶が運ばれてきて……
■コスモ > 「10歳ねえ…でもそれだとまだ口約束なんじゃ?」
結婚というよりは婚約が近いだろう。それでも貴族同士の口約束は平民のそれと重みの違う。うかつに返事は出来ないだろう。
「魔術師というか、魔法使いね。兼冒険者とか研究者かしら?
いろんなところを旅して歩いてるのよ」
微妙そうな顔は特に気にしない。そもそも魔術師とか魔女とかは嫌われ役、悪役のそれだ。
聖剣と自称する剣にはそうなの?ともう少し詳しく探ろうと目にわずかな魔力を込める。魔力を感知するフィルターを通して剣を見るような感覚で。
「へぇ。聖剣を呪うなんて随分自信過剰な術者なのね。返しが怖くないのかしら」
そんなことを呟きながら、ケーキを口にする。生クリームに混じる洋酒の香りに笑みを深めて。
■ザイヴァー > 「まぁ、ね」
貴族同士の口約束はけっこう重い。それは判っている。なので下手に返事はできないのだ。
これも計算づくで他の将軍たちは自分に見合いを勧めてきたのだろう……腹立たしい。
「そもそも、このお見合い自体が嫌がらせみたいなものだしなぁ……
あの少女には悪いけど、フォローしつつ断るしかないかな」
そして、相手の職業について聞きつつ……
「ほぅ、色々なところを旅しているのか……それは良いな。どこか、印象深かった場所などあるのかな?」
何て質問したりと、ゆったりと時間を過ごして……
そして、返しが怖くないのかという言葉には。苦笑し。
「さぁ、な。おれに呪いをかけやがったあの女の考えていることなど、常人の俺にはわからんよ」
そう言って、紅茶を飲みながら、茶菓子を齧る。
■コスモ > 「あら、身に覚えがあるのかしら?不幸避けの呪いはご入用?」
貴族社会なのだから、誰からも恨みを買わずに暮らすのは難しいだろう。冗談交じりに自分の腕の売り込みも兼ねて問いかけて
次の言葉には、そうねぇ、とくるくると紅茶をスプーンで混ぜながら思案する。具体的な国名を出したところでピンとはこないだろうと口を開いて
「そうね。南の方の遺跡は面白かったわよ?見上げるくらいに大きな石貨とか、頭だけの石像とか」
南の孤島だからこそ、独特の文化が発展した遺跡の話をする。
そして、呪いのほうへ話が向かえば、さっきの微妙な表情も納得できる。
「嫌な事聞いちゃってゴメンなさい」
呪いの依頼は結構ある。本来道義に反すると解るだけに謝罪として深く頭を下げて
■ザイヴァー > 「はは、じゃあ、また今度会った時にお願いしようかな」
不幸除けの呪いと聞けば、呪いは嫌だがそれを使わないとこの不幸体質は抜け出せないかも……なんて思って
そして、南の方の遺跡の話を聞けば、興味深そうに耳を傾けて……
「ほう。ほう……それは興味深いな」
そのあと、嫌なことを~と謝罪されれば、慌て……
「いや、気にしないでくれ。君が悪いわけじゃないんだし」
そして、紅茶を飲み終わり、茶菓子も食べ終えれば……
「じゃあ、俺は行こうかな。見合いの娘にも、ちゃんと話をしなければならないし……
相席ありがとう。ゆったりと楽しい時間だったよ」
そう言って、立ち上がり代金を払って、立ち去ろうか……
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からザイヴァーさんが去りました。