2018/12/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にレルタさんが現れました。
■レルタ > 快晴。とてもいい晴れ。いつもこんな日ならねー、なんて主婦層の言う日。
富裕地区にある公園のベンチに座って、小さな子供がフルーツサンドを食べている。
元々貧農の出である少年にとって、果物と砂糖をふんだんに使ったフルーツサンドは
此処で新たな家族となった女性から渡された小遣いの何割を使っているか解らない好物だ。
甘い、甘酸っぱい、さわやか。甘い。甘い。
白パンのふわふわ。クリームのふわふわ。いちごや柑橘の甘酸っぱさ。
仕事の時とは全く違う、顔の険が全て取れた、子供そのものの顔で
フルーツサンドをもぐもぐしている。
「おいしい…………」
今日は快晴。沢山の陽の光を浴びながら、ずっともぐもぐ。もぐもぐ、
■レルタ > 「……………お小遣いはのこり7割だから、ふふふ、まだまだいっぱい食べられるー」
ぽやんぽやん。半分魔導機兵であり、傭兵として魔族狩りを生きがいとしていた殺伐チビとは思えない
今は、なんていうか、お前刹那的だな。歯磨けよ?という具合の、貴族の坊っちゃん。
このままでは堕落である。具体的に言うと普通になる。
いや、なっていいだろ。
「…………まだ、アンゲロスっていう機兵でてるのかなー
……一回くらい戦いに行こうかなあ……?」
遊びに行ってみようかなあ。程度の気軽さでそんな事を言う。
普通はまだ遠そうだ。大丈夫。
口端に生クリームついてる。大丈夫?
■レルタ > 「………………たべちゃった」
箱ひとつ分のフルーツサンドを食べきる。
120cmの矮躯で。食い過ぎである。
まあ、この子の場合、体内で物体を栄養と魔力に分解するので
脳の満腹中枢はみたされても、胃袋のぽんぽん感はないのだ。
そも人間の胃袋がないし。
「………。……………~~~~~~もいっこ買お」
ものすごく悩んで、継続してもぐもぐを決意。
悩んだ理由は、あんまり栄養が偏ると、今の家族である女性に怒られるからだ。
何買ったか領収書をみせろ、とかは言われないが。
フルーツサンドの屋台へと近づいていく。お財布をゴソゴソする。
屋台の店員さんは「えっ!?この子まだ食べるの!?」という表情だ。
チャリーン
「あっ」
銀貨が落ちる。
転がる
「あ。わ。わ。わ」
傭兵をしているときとは別人のような子供ダッシュ。
足音はぽっきゅぽっきゅ鳴ってそう。
家族から貰った大切なお小遣い。
銀貨を追いかけて、追いかけて行く――