2018/10/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 娼館」に繰黎さんが現れました。
繰黎 > (――勘違いされがちだが。娼館とは高級になればなる程、枕事以外の需要が増える。
娼婦個人の芸事や教養が増し、身体を売る以外でも客を愉しませる事となる。
歌や踊り、各種の催し、茶や酒に料理等が…付属物に留まらず、立派にメインを張れる物へと昇華される。
例えば…)

――っ、んー……? ん。良いね、良いじゃない、さっすが拘ってる。
これが有るから、つい通っちゃうよなぁ此処も。

(館主イチオシ。秋の素材をふんだんに盛り込んだデザートも。立派に、売りの一つ。
サロンを兼ねる待合ロビーで、至福の一口に笑みすら浮かぶ。
…行儀悪く、テーブルに肘を着き、咥えフォークで。芋と栗とタルトの合算に舌鼓。
これだけの一品がオマケで付いてくるのなら。
娼婦に焦がれて付き纏っていた、タチの悪い客にお灸を据える仕事など。
実に易い仕事だったと言って良い)

繰黎 > (二口。三口。…其処で一旦手を止めた。
直ぐに食べきってしまうのは。正直、あまりに勿体ない。
背を丸めた姿勢から、一転、背靠れに凭れ掛かり。卓も椅子も高いから、微妙に浮いた足先を。草履の侭でゆらゆらと。

折から館の給仕が、紅茶のお代わりを注いでくれた。湯気の立つ温かさは、この季節、有難いが。
残念ながらこちとら猫舌。少しだけ待つ方が良さそうだった。
頭を下げて辞す給仕に、ぱたぱたと片手を振って…それから。少しだけ唇を尖らせた。
何やら。良い所のご夫婦だか、人目を忍ぶ男女だかが。
此方を見つつ、不審げな顔で通り過ぎていくのが目に入って)

そんな、おかしいかな。良いトコにそぐわないとでも言いたげじゃないか。
異人が?それとも女子供が?…貧乏ったらしくはしてない、つもりなんだけども。

(…慣れているといえば慣れているが。余所者に対する、奇異の目を向けられる事など。
いやさ彼等は、貴族等も利用するサロンにて、行儀の悪い小娘がだべっている事に、眉を欹てただけかもしれないが。
そんな事、当人からすれば知らぬ存ぜぬ。気を紛らわしにカップへと口を着け…)

熱 ……っつ。

(忘れていた。ついうっかり)