2018/06/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にツァナさんが現れました。
ツァナ > (頭からすっぽりとローブを被り。じ、と街頭の張り紙、掲示板を見上げていた。)

「いろいろ。ある、有った、みたい…?」

(本来なら人目に付きたくない。特に貴族達も暮らすこの界隈だと、警邏の目も厳しそう…
それでも、知りたい事が有ったから。こうやって情報収拾。
…小耳に挟み、特に気にしてしまったのは。
少し前に、自分と同じ星の聖猫派に当たる集団が、壊滅されたらしいという事。
確かに、其処には書かれていた。
第十三師団という所のお手柄を喧伝する、という形で。
…眉を寄せる。似た様な目に遭った身としては。とてもとても、良い気分で見られる記事ではない。)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にヴィンセント・ミラーさんが現れました。
ヴィンセント・ミラー > 「…。」

隣で掲示板を見上げていたスーツ姿の男。

なにやら面白くない内容だったのか、あからさまに溜息をつくと小さく舌打ちをしていた。

「随分熱心そうだな。 何か気になる記事でもあったのか?」

ローブをすっぽり被っている小柄な相手に声をかける。
こちらからでは男か女かも分からないのだが、食い入るように見ている様子だったのでなんとなく声をかけてしまう。

日頃あちらこちらで調べ物をしている癖で、気になるものには何でも首をつっこんでしまうのであった。

ツァナ > 「ぁ。」

(不意に横から声が掛かった。
見上げてみると、どうやら同じように掲示板を見上げ、同じように不機嫌らしい、男の姿。
どう答えたら良いのやらと、少しだけ思案するものの。)

「これ。どういう、事だったのかな、って。」

(細い指先を覗かせて。指し示してみせた。
丁度一月ほど前に当たる、王国軍広報部からの発表を。)

「そっちは?何だか、機嫌、悪そうだけど。」

ヴィンセント・ミラー > 「それか?
星の聖猫って集団を騎士団が退治したんだ。
テロは危ないからな。」

指が細く、声も女性と言うか少女の声であった。
男は指の示す先にある記事について簡単に答えた。

本当は真相を知っているだけに思うこともあるがそれは見ず知らずの少女に教えていいような内容ではない。

「あんたこそその記事に興味津々のようだな。
騎士団に憧れてるのか? それとも信条的には星の聖猫よりか?」

男は少女が記事に執心している理由を知りたかった。
別に捉えるなどと言ったつもりは毛頭なく、市井の声を聴いてみたかったのだ。

ツァナ > 「あぶない?…危ない、かな。そうかな。」

(フードの上端が揺れた。多分、首を傾げたのだろう。
再び若干の間を空けてから。)

「単純に。すごく、単純に考えて。
ちょっと、綺麗事しか、書いてない…なって。
テロでも何でも。それこそ、危ないし、もっと…どろどろ、してる、というか。
もっと書く事、有りそう、なのに。」

(ちょっと聞けば素直な感想。
しかして実際、半端な答え。
少なくとも…男の問い掛けた二択には、まるで答えていなかった。)

ヴィンセント・ミラー > 「危ないだろう。 例えばこんな所でテロでもやられたら多数の死者が出るんだぞ。」

不思議そうに尋ねる少女に諭す様に答える男。
決して咎めるのではなく、事実を伝えるように。

「だろうな。
一般人でも見て分かる位に嘘くさい内容しか書けないと言うことだろう。
しかしあんた鋭いな。 誰かに事件のこと聴かされたのか?」

問いかけとは別の答えが返ってきたが、これは男も同様の感想をもっていた。
そして、それゆえに機嫌が悪かったのだが。

ツァナ > 「…うーん……そうかな?…そうか。そう、かも。」

(そのテロが、どんな方法を取るのかによっては。
確かに被害は一気に拡大するのかもしれない。
一人だけ、刃物だけ、の通り魔程度しか出来ない現状では、そんな事にも気付かなかった。
今後何をするにしても、手段や方法を手に入れなくてはならないかもしれない。
少なくとも、そんな事実に気付かされたか。)

「普通は、なんだっけ。
嘘と本当。混ぜて書いた方が、ソレっぽくなる…だっけ。
…此処に、書いてあるのとは、別の。だけど。
似たようなのは…ちょくちょく、有るでしょ?」

(実際に。書かれている物然り、少女に関わる物然り…
その他にも。テロ関連の事柄は、色々起きているのだろう。
他にも数点記事を見上げてから。首を傾げて。)

「昨日とかも。この近く、血の臭い、してた…ケド。」

(その割に。誰かが殺された、だのという記事は無い。
…それも。真実を書けない、理由とやらが有るのだろう。)

ヴィンセント・ミラー > 「まあ、派手なことをする度に取り締まりがきつくなるがな。
今でこそ細々と取り締まっている段階だが魔族並みに脅威になれば
簡単に殲滅されるぞ。 何せ魔族よりは対処が簡単だからな。」

少女がテロを起こす側とまでは思っていなかったが、
口ぶりや顔を隠していることから心情的にはそちらよりだと判断していた。
故に遠回しに警告を促した。

「そうだな。
要はそれすらもできないのか、したくないのだろう。
それに君が言うように似たような事例はそこらじゅうで起きているな。
そうなのか? 昨日はこの辺りを通らなかったからな。
この地区の担当に注意するように言っておこう。
出来ればもう少し詳しく教えてくれるか?」

最後の言葉は聞き逃すわけにはいかなった。
小さな事件でも追って行けば大物が潜んでいることはこれまでも往々にしてあったのだから。

ツァナ > 「…そりゃあ。魔族とかは…なんだっけ。
戦争、するんだっけ。今から。
けど、テロリスト?…ミレー族って。人間だし。」

(そういう言い方をする部分でも。
最低限、彼等の側に寄っているという事くらいは、伝わる筈。
勿論、当の聖猫派その物なのだ、とまでは。言える筈もないものの。)


「ん?あー、えーっと。」

(言ってから。しまった、と思ったかも知れない。
余計な藪蛇を突っついたような。とはいえ、此処で話を誤魔化す方向に持っていったら。
それこそ公的発表と同様の、胡散臭さになってしまう。
再び回答まで間が空くのは、今度は答え方を考えた為。)

「何て、いうか。
この辺でも、意外と…人が、殺されているんだなって。
アレ、明らかに……死ぬだけの、血の量、だった。
死体は、見てないけど、何処かに。引き摺ってったか、捨てに行ったか?
したんじゃ、ないかな。
……わざわざ運ぶって。物取りとか、喧嘩とかじゃ、なくて。
違う理由が有る、カンジ。」

(明らかにコロシの臭い。
それでも書いていないから、不思議だった、訳だ。)

ヴィンセント・ミラー > 「戦争するらしいな。
そこの掲示板にも大々的に書いてあるだろう。
人間だの魔族だのは実はたいしたことじゃないんだ。
この国を運営する上で脅威になるかどうかが問題でな。
ティルヒアって人間の国も潰しているだろう?」

お互いうっすらとだが互いの立ち位置は察しているだろう。
男はそのことについて特に言及せず、代わりに何が問題になっているかを説明する。

「…。」
少女が狼狽えた様を青い瞳はしっかりと目撃していた。
しかし、大それたことをしているようにも見えなかったこと、
それとまだ子供であることを鑑みてこの場では何も言わず少女が口を開くのを待っていた。

「死体があがっていないとなれば何も出来んな。
このエリアでの殺しとなれば確かに騒ぎになるが
今は君が言うように戦争の準備でどこもざわついている。
余程大事にならなければあまり相手にされんのだろう。
君も用心しろよ。 今の時期は普段よりも危険が多いと思った方が良い。」

ぶっきらぼうな様子ではあるが、男なりに少女のことを心配している。

ツァナ > 「何だかこの国。
あっちにもこっちにも、ケンカ売ってる気がする。
生きてる、以上。仕方ない所は有るけれど…
やり方として。どう、なんだろう。」

(特にこの、魔族の国への侵攻の件だとか。
一つ一つ片付ける、内憂外患をきっちり分ける、等という事もせず、当たるを幸い噛み付いて。
それで手が足りなくなったらどうするのだろうか。
…人間の国、と聞いて。フードの中なので見えはしないだろうが、唇を尖らせた。
最初から、そんな物なのだから。ミレーも同じ人なのにと。
主張しても、仕方がないのかもしれない。)

「じゃぁこう。…見つかったら、困るって方の、殺しなんだ。
てっきり…死体でも曝して、騒ぎを起こして、その隙にとか。
…そういう事、誰かが考えてるのかって。思ってた。」

(そういう物騒な発想が出て来てしまう当たり、素性を隠し切れていないのかもしれないが。
隠しても、察されているのかもしれないと。
少女の方も、何となく感じているのだろう。
おっかなびっくり、といった風情で、首を竦める素振りを見せて。)

「本当に、ね。
この隙に、騒ぎを起こそうっていう、人達。
絶対出て来ると思う。…そっちは、忙しくないの?」

(そして少女も、男の素性…とまではいかないものの。
少なくとも、この国の側に即いていて。、この国を動かす者達と、関わりが有るのだとは思うから。
興味本位のような…現状を探るかのような。)

ヴィンセント・ミラー > 「それがこの国のやり方なんだろう。
なまじ国力があるからな。
面倒なことに手をつけるよりも周りを食い物にする方が楽だからな。
食い物にされる方にしたらたまったものじゃないだろうが。」

フードの下の表情は伺えないが、声色から険しさが感じ取れる。
この国に余程不満があるのだろう。
フードを外せば獣耳でもありそうだ。

「と言うより、構ってられないんだろう。
国中が魔族狩りで躍起になっている。
いわばお祭り中だ。
熱中している最中は小さなことに拘らんだろう?」

不謹慎な言い方を敢えてしてみた。
饒舌になってきている少女の本音を更に引き出せるだろうかとの考えからだ。

「それを危惧して動いているのだがな。
人手が他に取られてどうにも手が回らんよ。
だが、テロ集団が脅威となれば無関係のミレーも間違いなく被害に遭うぞ。
…俺はミラー。 騎士の端くれだ。
何か気になることがあれば俺に相談してくると良い。
城でミラー宛と言えば話は通る。」

男は己の素性を曝け出し、あからさまに釘を差していく。

ツァナ > 「それで、面倒押し付けられる側の事。
ちょっとは、考えて欲しい、けれど。
…そう、うん、堪ったモノじゃない……ないんじゃ、ないかな。」

(今更多少、誤魔化しめいた言葉を付け足しても。
疑惑は確定なのだろう。
あまり長居しすぎると、これ以上は、誤魔化しきれなくなるかもしれない。
…無意識に、半歩だけ。足を退いて、何時でも動ける姿勢になりながら。)

「それこそ。小さな事で、面倒な事、って。扱いなんだ。
誰が死ぬとか、そういう事、有っても。
……この辺の人が死んでも、その程度、で。済ませちゃうのかな。」

(それでも、少し思案を余儀なくされた。
…暫く前、一人の貴族を殺害した。その件も、特に掲示されていないようだが…
大事前の小事扱いになった、という事なのだろうか。
今後どう動くにしろ。現状を利用するか、せめて考慮しなければならない、その事は良く解った。)

「…書いてないだけで。多分、起きてるよ。
そういう事はとっくに。…それとも、だから、書かないのかな。」

(そんな事、言われるまでもない。
テロに対して屈さない、というのは、大凡の国家に当て嵌まる主張だが。
その結果行われるのは大概、容赦のない、周囲を顧みない、殲滅だ。
もう一度だけ。第十三師団に関する報告を見上げてから。
顔は見せない侭、男の方へ振り向いて。)

「………ツァナ。それだけ。」

(誰だとか、何だとか。名乗れるような肩書きは持っていなかった。
取り敢えず、あの城に関わる人間なんだ、という事はしっかり覚えて。頷いてみせる。)