2017/07/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にカタナさんが現れました。
■カタナ > 王都マグメールの富裕層が暮らす地区。平民で一介の用心棒である小柄な男には縁遠い場所。
とはいえ、偶に用心棒として金持ちに有象無象の護衛の一人として雇われる事もある。
今回もそんな仕事の関係で、普段はまず来る事が無いであろうこの地区に居る。
「……ふぅむ、しかし…何度か来ているが、相変わらずこの地区は華やかじゃのぉ…」
見た目と違い、妙にジジ臭い独り言を零しながら、閉じた瞳で周囲の光景を眺めながら独り歩く。
既に護衛の依頼は滞りなく片付き、金も貰って後は引き揚げるだけ。
それでは退屈なので、少々この地区を散策してみる事にした訳だが。
「…うぅむ、ちと華やかに過ぎるかのぉ。もう少し落ち着いた空気の方が好みじゃな」
苦手でもなければ気後れしている訳でもない。ただ、矢張りこの地区では自分自身が浮いているように淡い錯覚を覚える。
道も大半が綺麗に舗装されている…しかし、今歩いているここはどの辺りだったか。
散策しながら周囲を物珍しげに眺めていたのもあり、現在地を殆ど把握できていなかった。
■カタナ > しかしまぁ、金持ちの護衛というのは面倒だが矢張り羽振りが良いだけに報酬も懐が暖まる。
この辺りは治安も平民地区や貧民地区に比べたら段違いではあるし、散策するのも気軽に出来る。
とはいえ、こう豪奢な施設やら建物、邸宅ばかりだと正直どれも同じに見えてくる錯覚に陥る。
摺り足に近い、靴音を殆ど立てない歩き方で富裕地区をゆったりと歩く。
「……ほほぉ、矢張り流石富裕地区。別嬪さんも多い事じゃ。目の保養になる」
道中、擦れ違う馬車に乗る貴族達と擦れ違う。チラリと見えた貴族の女性は見目麗しい。
まぁ、自分とは縁はまず無さそうだ。ああいう女子もいずれ抱いてみたいものじゃのぉ、とか思いつつ。
■カタナ > 「…ま、貴族殿と繋がりを持つ等一介の用心棒には夢のまた夢であるか」
担いでいた刀で肩をトントンと叩きつつ、しかし完全に今、富裕地区のどの辺りを歩いているか分からなくなった。
時折、視線を感じるのは矢張り場違いな見た目や空気だからだろうか?
だが、そんな奇異なモノを見るような視線を気にする男でもなく。
ちょっとした気紛れでこうして富裕地区を歩いているが散策以外にさしてやる事が無い。
(…遊ぶ金なんぞ幾らあっても足りんじゃろうしのぉ)
先ほどの用心棒の依頼で金はたんまり貰ったが、貴族からすればその程度の金だ。
使おうと思えば、この地区では一瞬でそれこそ使い切ってしまうだろうか。
■カタナ > そんな調子で、多分富裕地区をそのうち抜け出せるまではノンビリと散策と洒落込んでいただろう。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からカタナさんが去りました。