2015/11/16 のログ
■サタン > 葉巻は根元まで灰に還った。
ふと閉じたままの双眸を持ち上げれば、再び従者が眼前に控え、報告待ちの様であり
「……そうか。ならば今宵、仕留める事にするか。」
対象の行動範囲までばっちり調べる優秀な従者の仕事に満足し頷けば、あとは自らの仕事。
だが、続けて従者が別件の報告を述べ上げれば、一度双眸を瞬かせ
「――…ほう…内乱、か…。」
ポツリ、報告を受けた内容について呟く。
大きな戦であれば、自らの糧となる怒りの感情も集めやすくなるだろう。
どちらかに肩入れするつもりは無い。
勝ち過ぎず負け過ぎず、適度な均衡を保つように介入すれば、それだけ戦も長引き蒐集も捗るだろう。
口許は微かに弧を描き邪悪な笑みを浮かべ
「……ククク…よし、今宵の仕事を終えれば我は一度領地に戻る。貴様は南方へ赴き反乱を起した者共の情報を任せる。適度に集め戻ってくるが良い。」
咥えていた葉巻を手に取り地面へと棄てれば、靴の先踏み潰し、従者には情報収集を命じ男は廃墟を後にする。
どうやらこれからは色々と面白くなりそうだと、近々起こるだろう戦を思い、次に打つ手をあれこれと考えるのだった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/廃墟」からサタンさんが去りました。