2023/02/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にメイヤさんが現れました。
■メイヤ > しゃらり、しゃらりと華やかに踊り子が舞う度、アクセサリがぶつかり合って涼やかな音を奏でる。
本日の仕事場は、富裕地区の酒場。
この辺りにしては珍しく、貴族のみならず平民にも店を開ける老舗である。
「~~~♪」
時に鼻歌めいて口ずさむ音楽は、ステージの端で弦を奏でる老女が発する音によせて。
見入る客たちの目を引き付け、魅了し、酒場を潤す。
──そして、仕事を終えた後。
「つっ……かれた~……」
酒場を出るなり溜息混じりに漏れるのはありがちな少女のもの。
さて懐も潤った。どうしようかと日もとっぷり暮れた道を見渡す。
どちらに行こうか…
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアルティールさんが現れました。
■アルティール > 趣味の本巡り。本漁り。様々な本を探究する以上、普段根城にしている平民地区では物足りない。
時偶には、富裕地区。金持ちが金を支払って見るような図書だったり、此処にしかない高額の本の売買にも手を出すのだ。
そんなことをしていたら、既に夜。
陽も落ち、酒場や飲食店からは歓談を行う人々の声が響き渡る最中に。
その夜闇の中でも目を見張る。華美なアクセサリを身に纏う褐色肌の少女が一人、声を零している様子に遭遇した。
「……くふふ、随分な声じゃのう。ひと仕事終えた後であるかな?」
彼女の背部には酒場。その前でそんな声を出していれば推測は出来る。
楽しげに。可愛いものを見つけたと言わんばかりに喜面を表情に貼り付けつつ……軽く手を振ってみせた。
■メイヤ > 「……ん?」
ちらり。視界の端に見えた姿は、辺りが暗い中でも目立つ赤。そして溶け込むような黒の二色で織り成される服を身に纏う少女。
此方に手を振っているのを見、漸く自分に用があるのだと気づいて。
「…どうかしましたぁ?」
やんわり甘ったるい声で問いを投げつつ、近寄っていく。
距離を詰めれば、自分よりはほんの少し目線が上だが…さほど変わらぬようだ。見た目は。
そして顔立ちも整っている。喜面が張り付いてはいるものの、どこか静謐な雰囲気を纏っていた。
その瞳を見つめながら、かくりと首を傾ぐ。
「私に何か御用?」
■アルティール > 「どうかしました?と言われると……ふむ。」
近寄ってくる彼女が自身を見上げ、問い掛ける。
さて、自分は何で彼女に話しかけたのか。――ふと、気になったから?
桜色の唇に指を当てながら、んん。と小さな音色と共に悩む仕草は、落ち着いた顔立ちに見合うもの。
然し、直ぐにそれは変わる。ぽんっと掌と拳を重ね、答えに思い当たった。と言わんばかり――。
「いや、なに。可愛らしい少女が疲れた様子を見付けた。
それならば労いの一つや二つ。送りたくなるのが老婆心というものじゃろう? いや、老婆という外見でもないがのう。くふっ♪
――ということでな。御用と言われれば、疲れた身体に染み渡るような飲み物の一つでもと思ったのじゃよ!
こう見えて、わらわは錬金術師でなっ。」
――――とても怪しい。
いきなり声を掛けて、その静謐な雰囲気が霧散するような胡散臭い言葉をつらつらと述べる。
然し、割りと本音である。可愛い子がいたからちょっとお近づきになりたいな――そんな下心ありきの。
■メイヤ > 少し考える仕草の後、思い至ったとばかりつらつら並べられる言葉。
その言葉遣いは、外見に見合わず古風なものだった。
疲れた体に染み渡るような飲み物、云々。錬金術師、云々。
怪しいことこの上ないが──しかし、騙そうという想いは特に読み取れなかった。
ふぅん…とメイヤは微笑む。ここは乗ってみるのも悪くない。
「……成る程? 確かに、お仕事終わりで少し疲れてるのは確かですねぇ。
それじゃ、親切な錬金術師さんのご厚意に甘えて…」
送ってもらいましょうか。どこか楽しそうな声、表情。
にこにこと微笑む様は年頃の少女のそれ。ながら踊り子らしい色気も纏っている。
行きましょう、と伸ばす手が彼女の手を取ろうとする。
「えっと……私の家に来ます? それとも、飲み物があるっていうなら貴女の家に行った方がいいかしら」