2023/02/11 のログ
ヴァン > 「ま、色事関係じゃない体力回復は小さな傷を治癒できたりするから、戦士系の職業にはニーズがあるな。
付与する魔術が増えればその分どうしても大型化せざるを得ない、か。理にかなっている。
んー…………うーん。この金額なら買おう」

思った以上に安かったことから、悩む素振りも見せずに告げる。
これまでそういった機能をもつ品がどれくらいの値段するか、気にしたことがなかったのだろうと思わせた。

「支払いはどのように? 一応、金貨は持ってきているが…
昔、一度に大金を渡したら商店主に困惑されたことがあってね。
商工ギルドに加入しているなら、これで払うこともできる」

懐から取り出したのは、商工ギルドが発行している小切手帳。
商工ギルドに持っていけば何%からの手数料をとられるが、安全・確実な支払い手段でもある。

ソフィア > 「戦士系でそう言うのを使えるほうが珍しいと思いますよ。
それだけ複数の呪を刻む場所が必要になりますから。
では追加しておきますね」

この男性、魔法戦士なのかと少しだけ驚いてみてしまい。
即決した言葉にカウンターの下から表面と内に細かな文字が刻まれた木の腕輪を取り出して置き。

「金貨で大丈夫ですよ。私としてはその方が助かるし。
商工ギルドには入ってないから、この国は異種族に面倒だから」

小切手帳を取り出す男性に金貨でいいとさらりと告げ。
ギルドにも加入はしていないことを告げ、完全な個人経営だと説明をする。

ヴァン > 「なら金貨で、えーと……合計でこの金額か。確認を。
そうだなぁ……エルフあたりならそこまででもないと思うけど、ミレーや獣人は言う通りだ」

鞄から小袋を取り出して、ぴったりの金額をカウンター上に載せる。
ギルド未加入については少し意外そうに眉をあげてみせた。

「商工ギルドはうちも入ってないけどね。しがらみが面倒くさそうで…………。
完成する日にまた来ればいいかな?それとも、指定した場所に届けてくれたり?」

どうやら、いくつかの顔を持つ人間のようだ。自分が表に出るかは別として、商いもしていると言及する。
来店か配達かをさりげなく確認する。勘がよければ、下心のようなものを感じ取れるだろう。

ソフィア > 「……確かにあるよ。
私のお客にはそういう人もいるから、やっぱり面倒なの」

置かれた金貨を確認すればカウンター裏にしまい。
そもそもに高額商品がメインなので登録をすればその分面倒も増えるからと眉が微かに動き。

「後、会合?あれも面倒だから。
来てくれてもいいし、来れないなら届けてもいいよ」

男性の言葉に商売もしているのかとわかるが深くは追及せず。
商品に関してはどちらでもという言葉、結構店は暇なので届けてもいいと告げて。
そういうことは種族の違いもあって気にしていなくて。

ヴァン > 「わかった。じゃあ、一週間後、昼頃にこの場所に届けてほしい。
ヴァン、といえば伝わる」

懐から紙を取り出すと、さらさらと住所を書きつける。
具体的な店名はわからずとも、富裕地区の商店が立ち並ぶエリア、ということまでは伝わるだろう。

「それじゃあ、また。出来を楽しみにしている」

どこか嬉しそうな顔で、男は退店していった。

ソフィア > 「この場所にですね。1週間後の昼頃…確かに」

書かれた住所を見れば頷き。
富裕地区の商店が並ぶエリア、ここからもそれなりに近いので直ぐに届けることが出来ると考え。

「きっと満足できるものを届けます。お楽しみに」

嬉しそうな顔で去っていく男性を見送れば、さっそくと店じまいをして作業へと移って。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区/魔法武具店」からヴァンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/魔法武具店」からソフィアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にメレクさんが現れました。
メレク > 王都の貴族邸宅にて行なわれている舞踏会。
普段よりも照明を落とした薄暗いホールには管弦楽団による艶やかな音楽が鳴り響き、
華やかなドレスで着飾った男女が肌が触れ合う程に身体を近付け、会話や舞踏に興じている。
彼等は皆、一様に仮面を付けており、己の素性が何者であるのかを分からなくしていた。

表向きにはやんごとなき者達の社交の場である夜会。
しかし、その実は有閑貴族達が一夜の享楽に耽るための集いであるのは明白。
貴族の他にも見目麗しい奴隷の男女や高級娼婦、事情も知らずに集められた女達が
出生地、人種も問わず、王国人以外にも北方帝国人、ミレー族や魔族まで、多種多様に混ざり込む。
そして、灯りの届かぬ会場の隅からは男女の熱い吐息や嬌声が、音楽の途切れる合間に漏れ聞こえてくる事だろう。

その会場の中央の壁際にて一人の男が二人掛けのソファに腰掛けて高級ワインを嗜んでいる。
でっぷりと肥えた身体に、節くれ立つ十の指に嵌めた豪華な太い指輪。
仮面で顔を覆っていながらも、正体を隠す意志が見られない彼は、この夜会の主催者である。
傍らに奴隷達を侍らせて、時折、近寄ってくる貴族達との他愛もない会話に興じながら、
男は快楽に堕落する人々の姿を眺めて、心底愉しそうに只々ほくそ笑むばかりであった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からメレクさんが去りました。