2022/11/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある貴族邸宅」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 貴族とは 一定の安全と権力が保証されている立場
隠蔽 揉み消し 脅迫
様々な事柄が上から覆い隠す立場は 回数を熟す度に
それを断面図 ミルフィーユ のようだとイメージしている。

暗く淀んだ 異臭すら桶一杯の香油をぶちまけて誤魔化されたような場所でも
其処に彼奴等からしてみればアンタッチャブルとも呼べる者らが入り込めばどうなるか。

もう誤魔化すことはできず 抵抗 に置き換わる。


とある貴族邸宅にて
メイラ・ダンタリオは友人の呼びかけに応じて入り込んだ館内部にて
鎧すら着込んでいない 外に出かけるかのような黒い毛皮の肩羽織と黒の一張羅姿
四肢に黒鉄を帯びたいつもの姿で、王都内にいた。

遠くから声が聞こえる。
彼奴はまだアスピダにいたと思ったのにと。

誰かが嘲笑している。
メイラの同僚か
姐さんと呼ぶ付き合いの長い者共か。

王が住まうべき都で 度が過ぎたことをすればこうなるという定期的な見せしめか
要らない者ほど いけない事に染まるほど こうなってしまう。
貴族もヤクザも其処は変わらない。


「―――それにしても 厄介な建物ですこと。」


メイラも友人も
そして付き従う者らも 雇われも
進行の度合いは遅かった。
魔女めいた館と言えばいいのか
仕掛けか魔術か 一種の工房化されているかのような魔窟の中
扉を一つ開けるのにも 廊下を進む為にも 一定の手間が必要と来ている。


「昔絡繰り部屋とか、脱出ゲームとかよく流行ってましたわね。」

メイラ・ダンタリオ > 行儀よく熟すつもりもないメイラと友人
その一同 仕掛けやトラップ
ミミックのような代物まで出てきても 周囲からしてみれば
剣と槍の林と化していた場所 魔物らとの乱闘
それに比べれば 虚を突かれるという事態以外恐れもなにもない。

経験 存在 色々な物が絡み合ってそうしているのだろう。
片手に握りしめる大鉈のような片手剣を手に、バッキリッと二つに割れた両扉
両側に歯がびっしりと生えた 所謂ドアの魔物が破壊されている現場
誰もが慎重で 恐れても でも後ろに逃げるという行動をしないのは
誰彼の傍のほうが安全であると知れているから。


『姐さん なんか書いてありますぜ。』


メイラの部下の一人が、壁に彫られている一文を見つけ報告してくる。
読み上げることもできない文章が一文
しかし、それはいろいろな場所で刻まれていることが分かった。
物語りの様に発行しているわけではない
ただ彫られているだけ 黒い線で描かれているものもある。

結社的な秘密の場所に入り込んだ気分だろうと、メイラは
ギザ歯の隙間から フシュゥ と怨敵を殺さんばかりの熱い吐息を漏らして文を眺めた。


ጣልቃ ገብነት መከላከል

ዝግ

ማንም አይመጣም።


「…、…。」


メイラは血を濃く魔に依存させても魔術には明るくない。
赤い瞳は一文一文くっきりと見えているというのに。


「誰か、読める者とか居たらよかったですわね。」


そう言いながら、大鉈武器を未だ収めることがないのは、戦闘態勢を抜けれない為。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある貴族邸宅」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。