2022/09/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区「静かな富裕酒場」」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > メイラが、夜の遊び場とはまた違う。
静かな富裕の酒場として知られる この国では富裕地区という安全性を代表するような
そんな一つの酒場の中へと足を運んでいた。

馬車で近場まで足を運んだ様子は、普段とは勝手が違うかのよう
その証拠に、三つ編みを胸元に長く垂らし、谷間こそ見せない黒いインナーでも
肩を剥き出しにした上に肩出しの、遊女娼婦が好みそうなオフショルダー類の着こなしの和装を身に纏う。
一瞬、上等な娼婦の一人かと目を向けるものの、赤い瞳 ギザ歯 髪の長さ
帯には護身用か、十手といっても、芯棍は六角製の太いものを差し込んでいる。
娼婦なんて冗談ではない 全く真逆な女モンスターだと上がった腰を、雄共はストンと再び落とす。

カツカツコツ、と黒革ブーツの音色のまま、普段あまり目にしない両手の肌も出した具合。
刀や黒い装具すらない状態のメイラは、所謂非武装と呼ばれる姿に近かった。
ソファ席の一つに腰を下ろし、甘い白桃色のロゼを一つ頼みながら、長柄のグラスではなく
先の潰れた団栗型グラスに注がれたそれを、ギザ歯を開けて流し込むように飲み干す姿。

想定していたのか、もう一杯目の前で注いでから立ち去るスタッフに対し
ゴルドをチップとして渡せば、長い三つ編みを胸前に垂らしたまま、背もたれに寄りかかる。


「ふん。」


外の空気と、好きなワインでとりあえずは機嫌は通常へ戻った様子のメイラ。
静かな酒場を選んだのも、体を落ち着かせるためか。
それもそのはずで、今メイラは珍しく体を休めている。
うっすらな傷跡の真新しいそれはいくつもあるものの、本題はと言えば
あのまま一度アスピダ傍へ置き続ければ、火薬か飛び込むか
数多のメイラの背中を共に追う、狂兵一派と中に入りこんでもおかしくはない状態がいくつかあったせい。
年と経験を重ねた、メイラが少なく思う目上の扱いを受ける者らに、一度体を冷やすよう、湯屋ではなく
一度街へと戻す様子は、そこからくる。

和装も、無駄に暴れることがないよう、懇意な者が手掛けた衣に袖を通させることで
無駄に返り血も浴びないようにするための策か。
帯に差し込んでいる十手は、友人のチョイスながら、その心はざっくりと作る切り口を防ぐ為である。


「まったく。」


独り言が増えているのも、戦場とは違い今は一人のせいだろう。
どこかで拾ったお気に入りがいた現状、少しは心も冷えている。
熱が点れば冷えるものだ。 発散ともいうべきか。
それでも、火は埋まっている。 赤々と燃えた炭を土に埋めれば、割れ目からは赤が見える。
土に触れれば熱くなっていく。 埋火だ。 今の体は。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区「静かな富裕酒場」」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。