2022/02/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 食事処」にマザー・ギアさんが現れました。
マザー・ギア > 雪がちらつきそうなほど冷え切った 王都マグメール
平民地区は酒を多少裕福そうな者へ強請ろうとする者がいて
貧民地区は体を抱いて縮みこませる

富裕地区は逆に、夜になると静かな者 皆が家を持つから
酒を飲む者 遊ぶ者 など 決まったお気に入りの場所に現れるのだろう

ギアも同じく、深夜だというのに表情は眠たげではなく
丸眼鏡のレンズ越しにフレームを押し上げる防寒用の手袋
色合いは派手というより 地味なもので纏めた姿の三つでそろえた姿
外に出れる姿ならどうでもいいというような出で立ち

両側の房まで伸びたロングヘアの首後ろでマフラーを巻く姿で
カランッと 本来なら酒を飲む場所だからこそまだ店を開けている場所へ訪れると
店主はキチンとゴルドを持っているものの、酒を飲みに来るわけではない
むしろ少し手を増やすことをさせる客に対して、いらっしゃいませと無難に挨拶を交わす

「やぁ、こんばんは。
 まだ食事はできるかな?」

白い吐息は店内の温まっている場所で無色透明に戻り、眼鏡がうっすらと曇る
取り外しながら、きゅっきゅっと手持ちの眼鏡拭きで曇り濡れたレンズを拭うと
其処は一人の身だから 周りにまばらに娼婦連れの商人や愛人と飲む貴族などがテーブルを利用する中
カウンターの 端に近い席 端からいくつか空けて腰を下ろした。

店主が少し困り顔なのは、酒を注ぐだけの仕事ではなくたっぷりと食事を要求してくるこの客のせい
腕前を気に入ってくれるのはいいものの、時間帯によっては難しくもなるからだろう

治安がいいものの、変に気取ったレストランでもなく会員制というわけでもない
ただの食事と酒の店 立地と安全があるからこその富裕地区
そんな場所で、ギアはメニューをひとしきり眺め

「これと、これと、これ 銀麦と卵のスープももらうよ。」

案の定、悩むこともなく、粉にせず皮を剝いてから焚き上げた炭水化物を多めに
おかずを複数頼むと、飲み物には丸い盃で注がれた果実を用いた発泡麦酒

店主は両腕をまくり上げ、揚げて焼いてと腕の見せ所だろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 食事処」からマザー・ギアさんが去りました。