2021/08/10 のログ
■シンディ・オーネ > 「…いえ。 いいえ、それは。
既に分不相応な便宜を図って頂けていると思っています。
生活していく事だけを考えるなら、こちらでのお仕事一本に絞った方が良いくらいで…
ギルドの仕事に合わせてシフト制にして頂けるだけでも十分…」
(その外側の事にまで庇護を求めるのは甘えではないかと思う。
…本当に、こういう貴族もいるのだなあと、雇用者を庇護すると言ってくれる事にもはや少し困って首を振り。
しかし助けは必要で、ありがとうございますと礼をする。)
「一度定められたシフトを乱すような仕事の組み方は、もちろん今後も避けるつもりです。
ですがこの前は…」
(シフトの調整にまで便宜を図ってもらったら、ここでの同僚達から白い眼を向けられやしないかというのもある。
相談はさせて頂くけれども、遠慮すべきところはわきまえたいのだと頭を低くして…)
「……。」
(ヴィルアは信頼できる人としてすっかり気を許しているけれど、続く言葉には沈黙した。
仮にと提案される事は、いざとなればそれで生きていけそうな十分過ぎる事。
お願いすればアニーも一緒に置いてくれるんじゃないかと一瞬夢を見るけれど、
それはアニーの夢ではないし、自分にも魔術の研鑽という命題はある。
安寧の誘惑をぐっと堪えて。
それはそれとして、自分に課せられた仕事の内容をどう話したものか。
『無理を言って時間拘束される』という以上の内容に意味は無いような気がするが…
それは私がその実態を『しょうもない事』と知っているからであって、
ヴィルアからすれば犯罪の加担とかそういう線もあるのだろうかと考える。
非常に口は重くなるが、そう考えれば事の深刻さはまだまだ軽いものに思えて。
折しもノウブルからは赦しをもらえたようなタイミングでもあり、
ソファーの中でもじっと小さくなって、ごにょごにょと。)
「――ああ、いえ、そのぅ…
あらためて考えるとそこまで深刻ではないというかもっと悪い事は色々ありそうで…
……抱かせろと。 それだけです、依頼の名目上は護衛として雇われて何日も…
ああでももう終わったかもしれません前の仕事で最後の数日は他の女性に夢中とかでもう顔も会わせなかったので…」
(これで終わってくれれば良い。と顔を真っ赤に早口に。
恥辱と怒りにわなわなするが、オトナなヴィルアからすれば想定される中でマシな方じゃなかろうかと、
笑ってくださいと表情は無理に笑みの形だ。)
■ヴィルア > 提案はあくまで例として
選択は、相手に委ねられる
彼女が望むなら、シフトの調整もなされるだろう
「…もちろん、命が絡む仕事である以上、同僚にはなにがしかのお礼をしておいた方がいいだろう」
言葉だけでもいいが、と一応補足してから
真剣な表情で、相手の言葉を聞いている
ただ、相手からその理由を聞けば、また一言、ふむ、と声をあげ
恥じらう相手にさ、っと視線を巡らせる
「なるほど。肉体の方か
確かに、シンディならば…そういった理由で脅すことも十分考えられるね
特に、気の強そうな相手を手折るのが好きな輩には」
笑うなら笑え、と…そういった雰囲気を感じれば合わせるために僅かに笑う
ただし、その笑いは嘲るものではなく、さわやかなものだ
「…経験が少なく、また恋人もいるのなら…そういった反応になるのだろうね
大方、その仕事のせいで恋人に負い目を感じたりもしているのではないか?」
シンディは真面目だからね、と付け加えてから
「なるほど。好色な相手の様だね。
ただ…、終わっているとしてもその噂が広まっている可能性もある
対抗策だが…貴族に対抗するなら、同じく貴族を盾にするのがいい
平民や、ギルドは半ば飲み込まれている可能性も高い」
そして、もしかすると終わったかも、という言葉には油断しないよう促し
一度立ち上がり、小さなバッジを執務机から持ってくる
そのバッジには蔦に囲まれた男の紋章が描かれている
それは、ここでよく目にしたことがあるであろう、リルアール家の紋章だ
「困ったときはそれを盾にしてくれて構わない
私の庇護下にあるという証だ。どういう意味かわかるね?」
賢明な相手なら、その意味がわかるだろうと言って手渡そうとしてから
再び、席に着く
「ただ、もちろん…施しというわけでもない。
働きで返してもらうのはもちろんだが、もう1つ依頼をしてもいいかな」
少し前置きをしてから本題へ入る
「たまにでいい。
私が依頼をした際に…、ここに来て酒に付き合ってくれないか
私も、キミの能力以外に…その美しさにも興味がある人種でね
もちろん、いやらしい意味ではなく、単純に語らい合いたいというだけだ
君の持つ技術について
あるいは君の恋人について。普段の生活について…酒の席で、そういったことを面白おかしく話したいのさ」
ひら、と手を振って笑う
ここで下心を出しては彼女を苦しめた貴族と同じだ
それでは警戒心を増させてしまうと考えて
にこやかな微笑で、バッジを使う条件を告げていこう
■シンディ・オーネ > 「そうします。…ありがとうございます、実はココにそぐわないのではないかと思って。」
(急なお休みの後には同僚に気遣いの手土産でも。
しかし同僚が相手とはいえ、このお屋敷に自分が持ち込むレベルの手土産ってアリなのかと保留してしまっており、
具体的には言葉にされていないが、品位を落とすとかそんな種類の気遣いは
程度問題だろうけどひとまず不要と解釈して、きちんとしておきますと頷いた。)
「……。」
(シンディなら、という言葉には「そういうものか?」と眉根が寄る自己評価。
何とも言い難いところで目を逸らしつつ、小刻みに首を振ったり傾げたり。
さわやかな雰囲気には、そう、オトナならこんな風に流せる事なのかなと少し救われて…)
「…負い目どころじゃ…」
(恋人に言及されると、そこはだって裏切りじゃないですかと蚊の鳴くような。
裏切るつもりは毛頭無いのだが、カラダが屈服させられたと感じてしまう事はあり、
真面目だからとかではなく、ダメでしょう? マズイでしょう? ともじもじ。)
「――。」
(そして続く対応には、それを期待していたくせに、少し気後れしてしまった。
改めて「盾にしても良い」なんて言われると、それをおいそれと使えないのも良く分かる。
貴族の等級などよく分からないからそこは勉強が必要だが、
グラハムの権力や横暴さは身をもって知っており、ヴィルアが次期当主とはいえ『次期』であれば、
自分が持ち込む面倒事としてグラハムクラスが想定されているものなのか。
手渡そうとされるバッジに即座には掌を差し出せないでいたら、条件がついた。)
「…つ、つまらないと、思いますが。
あと私はお酒はほとんど… 酒乱?とかかもしれませんよ。」
(美しいとかはもう社交辞令としてスルーだ。
紳士であるヴィルアが、それこそ自分なんぞにいやらしい気持ちを抱くとも思っていない。
男と同棲していると知っていればなおさらで、そんな心配はしないが…
ただそれにしても、相手が求めるものを返せるかどうか。
ただの話相手としてでさえ、自分は気の利くキャラクターではないと自覚しているし、
これはこれで頼み事の内容としては地味にハードルが高く、つい予防線を張ってしまった。)
「…でも、ええ、暮らしぶりの話などでしたら。」
(…とはいえ、バッジは欲しい。
いざその時になって使う勇気が持てるかどうかは分からないが、その安心感は大いに魅力的で。
ヴィルアが魔術や平民の生活に興味があるのだと思えば、なるほどそれなら提供できるだろうと前向きに、頷いた。)
■ヴィルア > 「はは。自己評価が低いのは、そういった面でもそうなのか。これは新しいことを知れた
……ふむ。辛いことを聞いてしまった。忘れてくれ」
困ったような、何とも言えない表情に頷く
確かに全体的な雰囲気は可愛らしいとは思わないが
美しいという言葉なら当てはまると考える
そして、そんな相手を手折りたいと思うものはたくさんいることも事実で
ただ、軽率に…負い目、と口にしてしまった事にはひらひらと手を振って
「それがあれば、お守り程度にはなるだろう
父は隠居して久しいが、私が主に動いてからも名前は広まっている
藁の壁程度にはなるだろうさ。ああ、それと…それ以外でも、また困ったことがあったら相談するように」
敢えて軽く言って、バッチを受け取ってもらおう
実際に役に立つかはわからないが…少しは心のよりどころとなるだろうと
そして、続く言葉にはにこやかに笑う
「それもまた、君と私の認識の違いさ
私が君を美しいと思っているが、君はそうでもないと言う
君は、つまらないと思う、というが…私はそうは思わない。そういうことさ」
ああでも、と続けて
「自分の容姿、特徴。…他人からどう見られるか
それを意識することは非常に重要だ
特に、身体を狙われるかもしれないのなら…自分の身体がどう見えているのかをしっかりと意識しないとね
少なくとも…良い悪いは別として、君は女性として魅力があるということは証明されているのだしね
身体を狙われるということは、そういうことだ。
…私に信頼を置いてくれる限り、私は君を守ろう。その中で、そういった輩にどう対処していくかを学んでいけばいい」
少し立ち上がって…嫌がられれば止めるが、その頭に軽く触れようとし
「ああ。酒乱でも、話下手でも…それでいいとも。ぜひ、聞かせてくれ
君の故郷、魔法の事、恋人の事、好きなもの…そう、なんでもいい。
酒に任せ、思いついたまま話すことが、その時のシンディの仕事だ。何なら、私に対する不満でも構わないよ?」
撫でたりはせず、ただ手を数秒置くだけ
それから、手を離して冗談めかして笑う
「それと…今日は仕事扱いで呼び出したのだったね。
どうだい、これから『練習』してみるのは」
そしてすたすたと酒棚に向かい、グラスを2つと酒を持ってくる
今日呼び出したのは名目上は仕事だ。時間が許すのなら、話す練習をしてみないか、と
■シンディ・オーネ > 「…ありがとうございます。決してひけらかすような事は。」
(誰に目をつけられているのか、当のヴィルアに危険度を判定してもらうのが一番なのかもしれないが、
あえてそれを聞かれなかったのだろうと思えば、聞かなくて良いのか、なんて失礼な確認もしなかった。
立って、膝をつきそうな勢いで両手にバッジを頂く。
どれほど重みのある事なのか、よく分かっていない部分はあるけれど、相当重たい事と評価して。
これを盾にしないまでも、いざとなればここに常勤として雇ってもらえる、
それでひとまずいたずらに奴隷落ちさせられるような事は無くなるというのは、大きな安心感。
口約束にバッジという証がついたような感覚で――
その安心感があれば、また呼び出されたりしても恐慌状態には陥らず、
落ち着いて限界線を見定められるのかもしれない。)
「――。」
(信頼と親切に答えられる働きをしなければな、と少し緊張して。
容姿の話にはそわそわと、何とも答えにくく足元に視線を落としている。
アニーが好いてくれる自分をあまり蔑むのも嫌だけれど、
狙われやすいと聞いて思うのも、魅力的と言うより、遊び人に見られているような。
頭に伸ばされる手には一瞬「何?」という顔をしたが、少し気恥ずかしそうに受け入れた。
そんなつもりは無いのかもしれないが、ヴィルアから見て私は小娘なのだろうと思う。
守ってもらっておいて否定はすまいと、勝手に。)
「――無礼講ですか。皆に聞いておきます。」
(不満と言うのには「まさか」と冗談めかして。
…ふと、ヴィルアに襲い掛かって私が焼いた「よくも娘を」的な事を叫んでいた男を思うが、
今このタイミングではあの男が何かを勘違いしたのだろうという評価で、重要視もされなくなっている。
お酒の練習には、ここで断ると嫌がっているみたいなので「味見だけ」と応じるものの、
ゆっくり語らう時間はなく、同僚からお役目に引っ張り出されたり、主の意向が最優先されるとしても
何らかの時間切れに中断させられてしまうのだろう。)
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からシンディ・オーネさんが去りました。
■ヴィルア > どれだけ非常事態になっても最後には頼れる場所がある
そういった場所を作ることを目標として渡したバッジ
どう活用するかは、相手次第だ
拒否されなければ、嫌悪感を露にされない程度の…
人と人としての信頼感はあるのだと、理解して
手を離せば、後は酒盛りの時間…と行きたいところ
「ああ。心配ない。予定は把握しているよ」
ただし、練習は練習だ
仕事が優先であり…今回のところは一舐め程度のもので
後はいつも通り、護衛の依頼をして
今日は特に何も起こらず…商談の護衛で、ゆっくりと時間は過ぎていくのだろう
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からヴィルアさんが去りました。