2021/04/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは王都マグメール、富裕地区。
この王都の城下にあり、三つある地区の中で比較的安全、と思われている地区だ。
とは言っても、絶対の安全が保証されている訳ではない。
何か起こる時は、起こるもの。
…その何かを、起こすだろう内の一人。
ご大層な悪名を抱えた少女が、そんな富裕地区を彷徨っていた。
まぁ、そうであるとは言っても、必ずしも絶対の悪、と言う訳ではない。
善行も悪行も、気紛れで起こす少女なだけなのだ。
「………ふむ」
ふらりふらり、少女が彷徨うのは、人通りの多い大通り。
そこから、少し外れた、人の疎らな裏道だ。
色んな場所への近道にはなるが、ちょっと騒いだ程度では気付かれぬ狭い道である。
物陰を選び、身を隠すようにしながら、のんびりと歩く道。
足音を忍ばせ進むのは、いつもの悪戯心の賜物だ。
あわよくば、誰か来たのに気付いたならば、まず驚かせてやろう。
そんな、禄でもない事を考えていた。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にソラムさんが現れました。
■ソラム > 余り人の通らない裏道を歩く人影が一人いた。
群青色のロングコートを羽織り、そのコートについているフードを被った小柄な体格の少女。
白銀の髪毛先とその頭から伸びる三本の漆黒のツノの先端だけがチラリと見えるだろうか。
「.....うぅ、余り目立つ行為も出来ないなぁ...」
フード内から覗く赤い瞳を周囲に視線を向け、はぁと口から軽い溜め息が漏れるだろうか。
富裕地区の大通りの人だかりの中に、警備兵が至るとこで目を光らせていたのが目に止まり、急遽裏道を通ることにしたのだった。
■タマモ > ぴくん、少女の耳が揺れる。
悪戯の為、耳は澄ませ、音は立てずにいた。
こちらが先に気付くのは、仕方無い事だろう。
まぁ、相手も同じように、忍んで…とか、そんな可能性もあるが。
そうそう、そんな事があるかどうか、と言うものだ。
「………」
自然と、ふっ、と少女は笑みを浮かべる。
こんな気分な時なのだ、ちと付き合って貰おう、そんな感じに。
びっくりして声を上げようと、そう大通りには聞こえないだろう、そんな場所で位置取りをする。
そして…その狙う獲物が、側にまで来た時。
気配を、音を消したまま、物陰から、するりと背後に回り。
…まぁ、その時点では、まだ何もしない。
背後が取れるかどうか、それが問題だから。
■ソラム > 「誰も、いないね....」
彼女にしては珍しく警戒した様子で歩いているからか、何者かが背後に回ったことに気づかず、歩みを進めるだろうか。
「うう....最近少しまた疼きが出てきたし....」
どうしようかと呟きながら、彼女は下腹部へと手を当てるだろうか。
この頃、彼女は性欲を処理しておらず、再び疼きが再発していたため、追い打ちで更に警戒心が薄くなっていた。
■タマモ > まぁ、相手の感じから、素人ではなさそうだし?
上手く背後とか、取れないかもしれないし?
先にばれたら、さて、どうなるだろう?
そんな、無駄なスリルにも期待を抱きながらも。
いざ背後に回ろうと、そうしたならば…
かくん?意外そうに、首を傾げる、そんな結果となった。
そう、何か意外な事に、あっさりと背後が取れたのだ。
相手の状況を知らず、なのが理由だろうが…それは、すぐに分かる事となる。
その驚かそうとした獲物が、何か呟きながら、下腹部に触れたからだ。
それを見れば、また違った意味での笑みが、零れてしまう。
「…最近少しまた…何じゃろうか?
ちと、聞き取れなかったんじゃが、何かあったのかのぅ?」
背後から、するりと側にまで寄って。
そっと背に触れながら、その耳元に唇を寄せれば、そう囁き掛けるのだ。
…何気に、触れる手から、気付かれ難くするように、少々力を流してみながら。
じわじわと、高まる疼きに比例して、意識が、力が、少しずつ削れるような、そんな力を。
…まぁ、効かないならば効かないで、普通に悪戯成功、とか思えば良いのだ。
どうせ、己の行為に、びっくりするのだろうし。
■ソラム > 「....ひゃぅっ!?」
口元で囁かれその吐息が耳に触れると、体をビクリと一度震わせ口からは変な声が飛び出る。
すぐに離れようと駆け出そうと足に力をかけたが、
「!?あ、あれ....?」
背中に張り付いていた指先が離れた直後、ズキンと下腹部の疼きが一瞬だけ強まり、その瞬間、膝から崩れ落ち前のめりに倒れ込む。
その膝は逃げようとした少女を笑うかのようにガクガクと揺れ、立つことすら困難になってしまうだろうか。