2021/03/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 秘密クラブ」にシュミーさんが現れました。
■シュミー > 日も沈んだ頃。とある地下クラブを歩く踊り子
いつもとは違う場所にいるのには、理由がある。
有名になった影響で、貴族から呼びつけられてしまったのだ。
どこの貴族かは判然としないが、逆らえば厄介なことになるのは間違いない。
最悪、店が潰されかねない。
更に、指定されたのは富裕地区の奥…知っている者ならたどり着けるアングラなクラブでの踊り。
これだけでもう、何が起こるかはわかったようなもの。
しかも衣装は、いつもの踊り子服より更に際どいもの。
首からかけるようにして纏っている胸を隠す布は細い垂れ布ほどしかなく、最低限乳首を隠すだけ。
背中もむき出しであり、更に下半身は…薄く、小さな布で隠されているだけ。
歩くだけでもその下が見えそうな服装で、踊れと言う。
「――やるしか、ない………」
憂鬱なため息を吐く。
最後に。
このクラブは特殊であり…皆の前で踊るというわけではなく。
個室に呼びつけられ、広い部屋で二人きりで踊りを見せつけることとなる。
そうなれば、どれほど好みではない相手でも身体を奪われるだろうことも予想できる。
「―――……はいり、ます」
こんこん、と…呼びつけられた個室のドアを叩き。
今宵、買われた相手の部屋に入っていこう。そこに誰が待っているかは…踊り子は知らない。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 秘密クラブ」にエイガー・クロードさんが現れました。
■エイガー・クロード > 騎士といえど、人の上に立つのが基本の貴族といえど、完全な孤立はしてはならない。
この国において、貴族間での孤立とはそのまま潰されることを意味する。
故に、まぁこういう場所を時折訪れ、そして指名することもある。
……まぁ、そこに自分の趣味や楽しみがないと言えばウソになる。
楽しみなくてこんな場所に来ては、逆に呼び出した相手にとっても失礼だろう、と。
とはいえ今回は趣味も多分に含まれていた。
たまたま、そういう情報があって入ったクラブ。そこで見た踊り子のなんと美しいことか。
人をあのような動きだけで心は動かせるものなのか、と。
「どうぞ」
そんな、ノックを聞いて入るように促す。
凛とした男の声だった。
中に入れば……一瞬、女かと見まがう化粧をした男が一人。
青と白を基本とした、分かりやすく高級な、それでいて『着せられている』という風には感じない気品があった。
目は黒いが理性を感じさせ、髪は黒いが、不思議と毛先が青くなっていた。
髪も短くそろえており、すらりとしたその身体は清潔感もある。
「はじめまして、よね。以前クラブで踊りを魅せてもらったの。
エイガー・クロードよ」
と、微笑を浮かべて近づく。
■シュミー > 「―……」
僅かに呆けたように少しだけ口を開く。
てっきり、下卑た視線を持った貴族の前で踊ることになると思っていたから。
その予想を裏切って扉を開けて目に入ってきたのは、人に見られ、見てきた踊り子でも一瞬女かと思う貴族。
声と体格がなければ勘違いしていたかもしれない。
ただ、清潔感もあるし、第一印象は…こういった場で呼ばれる相手としては、かなり精神的には楽そう、とも思う。
少なくとも、拷問紛いの事をされたりすることは無さそうだとも。
そして、流石に自分は顔までは覚えていなかったが、どうやら自分の事は知られていたらしい。
「……、エイガー・クロードさま。
踊る酒亭より参りました。シュミーです。
今夜は、是非…楽しんでいただければと思います――」
ただ、そんな相手でも油断はできない。
身なり、そして場所から言ってもこの相手は間違いなく貴族。
失礼を働けば、それこそ平民地区と貧民地区の間にある店など吹き飛ばされるだろう。
異様な露出の格好で、ただ怖じることはなく丁寧な礼をして。
その後、少し嬉しかったからか自分から口を開く。
「その。踊りを、見てくださっていたとのことで…。そちらから、始めましょうか?」
もちろん、裁量は相手に任せられる。
大きな部屋には…一段高くなった踊場の他に。
呼んだものすぐにまぐわいたいという者のために各種道具が揃えられた寝室まである。
いつも通りの、少しぼんやりとした口調で…近づいてくる相手を見上げながら、どうするかを聞いてみよう。
■エイガー・クロード > 「あら?もしかして、想像と違った?」
くすり、とその呆けたような顔を見て笑みをうかべる。
そんな顔を浮かべながら近づく。あまり警戒心は抱かせないようにゆったりと。
こういう場所に呼んである時点で、そういうことをすると思うのは当然だろう。
まぁ可能なら、という下心はなくもないが、それよりも優先することがある。
「シュミー、ね。こちらこそ、よろしくね」
そう目を瞑って笑いかけて、傍に来るように手招きをする。
丁寧なお礼を見て、教養はある人物なのだな、と心の中で判断した。
そして近くまで来ると、あなたの手を取る。見降ろさないように一度膝を曲げて視線を合わせる。
「えぇ、お願いするわ。勿論、ペースはあなたの望むままで大丈夫。
無理に身体を見せつけるとかはせず、いつものあなたのままでお願いね」
そうにっこりと注文した後、踊場へと共に歩き出す。
歩幅はせまく、あなたの右側に立ち、合わせるようにしている。