2021/03/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 広場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 遠巻きな人だかりの中、青い闘牛士服の男が剣を携え立っている。
群衆はお互いの顔を見合わせ、一体どういう事だと囁きあう。
内緒話の様に声が落とされているのは、今行われようとしているこの戦いが、どうやら決闘であるらしいからである。
それも、公的なもの。貴族間での争いの調停の手段としての決闘である。

「……」

青い闘牛士服の男は、謂わば今回の決闘の代理人である。
相手が誰か、またそもそもの決闘の成り行きも詳しくは聞いてはいない。
ただ、男の元々の仕事の伝手で、今回の決闘の代理人を務めて欲しいと依頼されただけである。
仕事――つまり、剣闘士の伝手である。

「(闘技場のスポンサーが相手だと断りにくいよなあ、こういうの)」

とはいえ、一対一を旨とする剣闘士のスキルは、決闘に通じる所は多い。
その意味では、男の依頼者は賢い選択をしたと言える。
尤も、その賢愚がはっきりするのは、目の前の対戦相手の実力次第だが――

「(さて、そんな訳で、お相手の実力の程は――と)」

そう呟いて、男は目の前の対戦相手に目を向ける。
さて、相手はどの様な人物だろうか。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 広場」からクレス・ローベルクさんが去りました。