2021/01/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 基本的に、クレス・ローベルクは困らない。
金にも、女にも、名誉にも困っていない。
強いて言うなら家族関係だが、そっちはもう半ばあきらめている。
そんな彼が、今、とんでもなく困っていた。困り果てていた。

「……あのさ。俺はダイラス住みでさ。家は広いけど割と壊れたり汚れたりしたら困るものが多いんだよ」

すたすたと歩きながら呟く男。
その後ろから、まとわりついてくる影がある。
それは、四足歩行をしていて、長毛の――猫。

「だから、君を飼う訳にはいかないんだって。わかるかい」

しつこく纏わりついてくるから、駆け出して距離を離す訳にもいかない。そんな事をすれば蹴り飛ばしてしまう。
だからといって、そこまで猫に思い入れがある訳でもなく、当然飼うだの飼い主を探すだのというのはしたくない。

「……ああ、本当、どうしたもんかな……」

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からクレス・ローベルクさんが去りました。