2020/12/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にカサンドラさんが現れました。
■カサンドラ > 朝まだき、豪奢な邸宅が立ち並ぶ界隈が、仄白い陽光に照らし出されようとする頃。
修道衣の裾や袖口をぼろぼろにし、素足に幾つもの傷を作りながら、
幽鬼のような足取りで、ようやく、家の近くまで帰り着こうとしていた。
手には未だ金属の枷が嵌まり、乱れ髪に蒼白くやつれた面差し、と、
一見して普通の状態では無いと知れるような格好だが、
幸いにして、今は未だ早朝。
この辺りの住人は夜明け間近に眠るような者が殆どであるから、
石畳の通りに人影らしきものは見当たらなかった。
これならばきっと、無事に屋敷へ帰り着ける。
そう思いながら、痛む足を引き摺るようにして、一歩、また一歩と。
屋敷はもう、数ブロック先まで迫っていた。
■カサンドラ > 暫しの後、黒衣の娘は屋敷に辿り着く。
開かれた門扉へ倒れ伏すように頽れた己を、助け起こす手が伸びてくるには、
また、少しの間を要したという――――――。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からカサンドラさんが去りました。