2020/10/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にドリスさんが現れました。
ドリス > 宴に招かれることも無く、屋敷で饗宴を催すことも無く。
何事も無く静かに夜が更けて、閨へと引き上げたのは夜半過ぎ。
夫婦の寝所とは言っても、其処に夫の姿が無いことも珍しくなく、
何処かに囲った妾の許へでも向かったのか、其れとも何処かの屋敷で催される、
不道徳な秘密の宴にでも出かけて行ったか―――兎に角、
広い寝台に独りで身を横たえること自体は、悲しいかな、良く有ることだった。

ランプの灯りを落とし、儀礼的な就寝の挨拶を残して、侍女が下がって行った後。
カーテンを引いていても朧に差し込んでくる月明かりの中、
暫くはぼんやりと物思いに耽っていたが―――其れも、長くは続かない。

微睡みの中に安らぎを見出しつつある侯爵夫人の閨に、然し、
少なくとも夫人にとっては招かれざる客が訪れることも、決して珍しくはなかった。
夫では無い男に組み敷かれる妻の痴態を、何よりも好む夫の為に。
誰か、或いは何か、が、密かに手引きを受けていない、とは言えず―――
安眠が守られるか否かは、五分五分、よりもやや分が悪いのが実情だった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (元々、己が居たのは全く別の場所だ
貴族たちが集う夜会への、顔出し、顔見せ、そんな物を含んだ参加
自らの擁する娼館が、王都において立場を悪くせぬ様に
王都側での人脈を、ゆっくりと繋ぐ為のモノ

主催して居たのは己では無かったが、今宵も平凡に過ぎて行く
料理、酒、そして刺激的な催し――無論、其れ等は人間にとっての
趣味が合えば楽しめるが、合わなければ愉しめぬのは道理
さて、頃合いであろうかと、退散を考え始めた、其の頃になって
――己に、声を掛けてきた貴族が一人いた。)

「――――――――――………。」

(――数刻後、其の貴族の邸宅と言われた場所
今は静かに眠っている筈だと、そう告げられた女の部屋に、訪れる影一つ
扉を開け、ゆっくりと歩み寄って行く姿は、忍び込んだと言うには堂々と
眠る女の其の傍に、近付いて、其の様相を伺えば

きっと、夫では無い、誰かの指先が
其の目元を擽り、撫ぜる感触を、伝わせるだろう)。