2019/12/08 のログ
■クレス・ローベルク > きょろきょろと街路を見渡しながら歩く男。
やはりこの時間帯は人が多い。
時折、人外の存在も居るが、まあそれは今更の話だ。
「んんー此処とか良いかな」
目についた一つの店の前に立つ。
特に賑やかな話し声が聞こえてくる酒場だ。
音楽なども聞こえていて、雰囲気が良いのが伝わってくる。
「おじゃましますーっと」
中に入ると、既に席は満席だった。
お喋りで夢中な客たちの椅子やテーブルを避けて、何処か座れそうな場所を探す。
この際、相席でもよかった。
■クレス・ローベルク > ――男の休日は続く
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にリスさんが現れました。
■リス > 今日は、仕事が早く終わり、家に早く戻れた……のであるが、残念ながら家の中は忙しそうだった。
嫁には、嫁の生活が有るし、仕事もあるからそういうことも有るのだろう、娘たちは自由に、妹たちもまた、自由に。
そんな一家だから、出会えずにすれ違う事も多くて、少女は残念に思いながら家から出るのだ。
別に何かしらの目的があるわけではないので、プラプラと散歩とかして時間をつぶそうか、と言う所である。食事も気が向いたらどこかで食べるにしろ、家に戻って食べるにしろ決めればいいわねと。
しかし、護衛の一人でも連れてくればよかったのかしら、と思うけれど。
・狼犬グリム……ゼナの冒険に付いて行った模様、見当たらない。
・レッドドラゴンメイド、ナーゲルさん。好戦的すぎる上に、攻撃力高杉。
・冒険者……コスト。
・妹達、居ない。
・娘達、居ない。
「……まあ、この周囲だけなら、大丈夫……よね?」
トゥルネソルの名前を持つ者の中で、一番弱いのが、長女であるリスである、その辺のチンピラに襲われたら泣いてしまうレベル。
だからこんな安全な場所にお家が有るのである。
それでも、ちょっとおっかなびっくりな様子で、きょろきょろ周囲を見回しながら、少女はとことこと、散歩故に街中を進むのだった。
■リス > そろそろ寒くなってきているし、季節でもある、故に、少女はいつもとは違う格好をしているのだ、寒さを扱くことを目的としたコート、ふわふわの赤いマフラー、足元までしっかりおおうパンツに、パンプス。
何時もよりも色味が少ないかしらね、とか地味かしら、とか、そんなイメージは持っているけれど、とことこ散策だしこんな気軽なくらいでいいかしら、と思い直すことに。
きょろり、きょろり、と周囲を眺めつつ少女は歩くのだ。冨福地区は何度も歩いていて歩き慣れてはいるけれど、引っ越しとかで人が変わったり。
普段は気にしてないところにお店が有ったりするのだ、全部を知っているわけではないからこそ、少女はとことこと、歩く。
知り合いとかが居れば、人肌恋しい所でもあるし、おしゃべりもいいかしらね、と夕日を見ながら思うのである、そろそろ仕事が終わり皆が帰る時間でもあるのだし。
とことこ、歩いて息を吐き出すたびに白く息が広がって消えていき、もう、冬なのね、と思うのである。
―――冬眠する子、いるのだっけ。
ふと、自分の所のドラゴンや、自分の娘妹などを思い返してみる。
妹や娘は―――冬眠はしないようだが、冬眠する種族のドラゴン―――母の眷属や自分の契約した子の中に、居るのならば、冬眠させてあげないとだめね、と。
自分から言い出してこないから、今のところは安心なのだろう、とは思うけれど。
■リス > 「……あ。」
ふと歩いていれば、観たことの無いお店が見つかるのだ、何の店なのかは、良く判らない。判らないというのは……看板が無いからである。
ただ、店の入口の雰囲気からすれば、何かの店なのだという事はなんとなくわかる、その程度のモノだったりするのだけれども、商人としての感から言えば、何かしらの店であることは間違いはない。
入ってみよう、と言う気にはなるが一つだけ気になることがあった、コートの中に有るポケットに手を持って行き、その中に有るお財布を確認するのである。
ふらふら歩いてお腹空いたときに食べるための小銭入れなので、あまり多くお金を入れてはいないのである。
なので、其処で買い物がしたくなった時に大丈夫かしら、と予算などを確認する必要が有るのである。
財布を開いたときに見えるのは、金貨が沢山。
買い物で出かけるときから言えば、かなり少なくしてあるけれど、其れなりにお金が入っていた。
自分の入れた覚えのないお金だけれども―――。
「ぁあ。」
多分、メイド長が気を回して居れてくれたのだろう、あの子はこういう所、気が回る子なのである。
毎回使ったら、使った分補充してくれたり、と。
ありがたい事、と思いながらも、謎の店に向かい足を運ぶのであった。
■リス > どんな店なのか、どのような場所なのか。
見たこともないお店に、少女はワクワクしてしまうのだ、商人ゆえだからなのだろうか、買い物は大好きなのである。
なので少女は、ゆっくりと扉を開き、その店の中へと入っていくのだった。
其処がどのような店で、何を売っていたのか。
どうして看板などが無かったのか、そういった事に関しては次の時に語られることになるのだろう。
今宵は、少女が店の中に入っていくところで暗転していくのであった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からリスさんが去りました。