2019/04/06 のログ
■セイン=ディバン > 「あぁ、いや、ゴメンゴメン。集中するよ。
……もちろん。女の子には基本的には優しいぜ、俺は」
相手が膨れてしまっていることに気付けば、すぐに謝る男。
軽いキスを何度も交わしつつ、男の心の中では欲望の炎が燃え盛っていた。
まさか、最終的にこんな展開になるとは、予想外の出来事で。
「乱暴にされるのが好きな子ってのは結構いるけど。
乱暴なキスが好きってこは割と貴重だからね。
キスは慎重にするようにしてるのさ。
しかし……この体。いやぁ、一流の踊り子の体ってのは凄いなぁ」
やや得意気に語りつつ、相手のバストの感触を楽しむ男。
ハリがある上に柔らかく、そして何よりもしっかりとした存在感がある。
これほどの胸は、そうそうお目にかかれないぞ、と。男は興奮で鼻の穴を広げてしまうが。
「……いやぁ、至れり尽くせりだなぁ。
……ふふっ。じゃあ、後でちょっとしたお願いを聞いてもらおうかな」
まさかこの段階でもまだおもてなしが続いているとは。
男は今宵この店を選んだ自分を褒めてやりたくなった。
「獣みたいに、ね。そりゃあまぁ得意だわ。
……あぁ。ちょっとね。魔力を感じるし、初めて見る紋章だから」
そういうことならお安い御用、と胸を叩く男であったが。
相手の腹部の紋章について尋ねられれば、正直に気になると口にする。
光る所を見ると、やはり感じる魔力のこともあり、何らかの力か意味がありそうであるが。
「……へぇ。守護の紋章なのか。ただ、それにしては紡ぎ方というか。
構成が独特な系統だなぁ。……ちょっと失礼。
……なるほどな。そういうことか……」
相手の言葉に、知的好奇心が刺激され、男はその紋章に触れるように相手の腹部を撫でる。
そうして魔力と構成を感じ取れば、男にはその紋章の仕組みの多くが理解できた。
ためしに、男は相手の胸を両手でつかみ、先ほどよりも激しく揉んでみる。
先端の突起にも刺激を与え、自身の体温を手の平を通じて相手に伝えるように。
■シュミー > 「怖いなー…何させられるんだろ…♪」
相手がお願い、と言えば身体を触られながらも楽しそうに笑って
交わることに対して忌避感は全く見られず、愉しんでいる様子。
「…あ、わかるんだ。ふぅん…、……んっ、…ちょっとくらいなら、変えてもいいけど。消したりしちゃ、だめだからね。
んっ、あ…は…ぁ…、自分じゃわからないけど、嬉しいんだ。やっぱり、ふふ…」
わかってると思うけど、と付け加えつつ
身体を楽しませるため、少し背を逸らして胸を突きだす。
ハリのあるバストは、激しく揉んでも男の手を受け入れ。それに合わせてシュミーの息が荒くなってきて
乱暴すぎるのは心情としては嫌いだが…求められるのは嫌いでないようで。要は加減なのだろう。
体温を感じ合えば…男に比べても、相手の体温が高いことがわかるだろう。
「ん、ふ。胸、ほんと好きだね…、いいよ、今のところ、痛くないから…好きなだけ、触って?」
くすくす笑いは止まず。
自分だけされているのも、と…手を這わせ、男の衣服の上から…硬くなり始めた怒張を撫でる。
大きさを確かめるように手を筒状にしたり、指先で優しくなぞったり、ともどかしい刺激を返して
紋章は、彼女が声を上げる度、視線を感じる度に妖しく輝いて。ただ危害を加えるような様子はなく
ただ単に…彼女の感度を上げていく助けとなっているだろう。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からシュミーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区・オルブライト邸宅」にネイトさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区・オルブライト邸宅」にカナンさんが現れました。
■ネイト >
長い時間をのん気な馬車に揺られて。
いよいよ僕は、僕たちは王都マグメールに来た。
長かった。
変態魔術師に女にされて、ミレーにされて、奴隷に身を窶して。
それからの苦労を思えばパレードの一つでも開催して欲しいくらいだ。
そういえば何か祝賀ムードのような?
誰か国外からエラい人でも来てるのか?
「カナン、カナン! ここを曲がれば僕の家だぞ!」
意気揚々と歩を進める。
こうなれば事情の説明に長い時間がかかるだろう。
その苦労もパパとママに話すのであれば少し嬉しい。
歩き慣れた石畳を早足に行く。
■カナン > どことなく華やいだ様子の王都を二人連れだって歩く。
帝国人風の女とミレーの組み合わせを気にかける人もなく。
「はいはい。よかったですね先輩」
尻尾をぶんぶん振って、本当に嬉しそう。
オルブライトの若さまの受難もこれで終わるのだろうか。
全部きれいに元どおりになって、いけ好かない女の敵に戻るのだとすれば。
私はまた、先輩に置いていかれるのかもしれない。
「面会の約束は取れたんですか?」
一抹の不安は残る。
本当に、何もかもうまくいくのだろうかと。
■ネイト >
尻尾も耳もぴょこぴょこ動く。
あと何日ほどすればこの獣部分ともお別れになるのだろう。
「ハイは一回でいい! 面会の約束なんかしないよ、親元に息子が帰るのにそんなの必要ないだろ?」
肩で風を切って歩くと、花の匂いがした。
ママの趣味かな? 入り口のとこに花なんて供えちゃってさ。
「ちょっと待っててくれカナン、パパとママを呼ぶからさ」
どんどんと正面門を叩いて。
「おーい、メイド君たち! 僕だ、ネイトだ! 今、帰ってきたから開けてくれよ!」
一瞬、中庭から邸宅のドアまでの間が騒然とした。
そして、すぐに静かになった。
「なぁにやってるんだろ、すぐに開けてくれたっていいのになぁ?」
「今までとっても世話になったな、カナン……君との旅は大変だったけど楽しかったよ」
今にも物語が終わりとでも言わんばかりの台詞になってしまった。
■カナン > オルブライトのお屋敷がにわかに慌しい雰囲気に包まれる。
しばらく行方不明になっていた若さまが帰ってきた、というのだから無理もないけれど。
「そういうものでしょうか……」
問題があるとすれば、その姿が元の彼とは似ても似つかないこと。
私自身、先輩がネイト・オルブライトだという証拠を持っているわけでもない。
「朝夕に一度ずつ私のいる方角に五体投地して下さいね」
「三度跪いて九回叩頭する方でも構いませんけれど」
この先のなりゆき次第では親に迷惑をかけてしまうかもしれない。
頭の中でいろいろな可能性を検討しながら様子を見守る。
■ネイト >
軽口を叩く彼女に肩を竦めて見せる。
今度ばかりは、いや。会った時からずっと助けられてきた。
彼女こそ救いの女神なんだ。
「ハハハ、それじゃ君のいる方角を常に教えてもらう必要があるな?」
「跪くのも吝かじゃあないぞ、そういうプレイは経験が少ないけどね」
すっかり男に戻ったような気持ちになってしまっている。
それからしばらくして、鉄柵の向こう側にママの姿を見た。
「ママ、僕だよ! ネイト・オルブライト……ネイサンだ、変な魔術師にこんな姿に変えられたんだよー!」
感動の親子の再会!
ママはメイドたちに指示をしてすぐ門を開けてくれた。
そして。
ママは僕の頬を強かにぶった。
「えっ……」
困惑する僕。怒りの形相で僕を睨みつけるママ。
どうして?
『息子の葬儀中に変な嘘をつかないで頂戴、憲兵に突き出すわよ!!』
そ、葬儀?
僕は生きてるよママ。
でも、この正門にある花は弔花……?
「ち、違………僕は…」
ネイトだよ。ママ。僕は。貴方の息子の。
ママは続けて僕を痛罵し、すぐに正門は閉じられた。
絶望が僕の体を端から蝕んでいくのを感じた。
ただ、立ち尽くしている。
■カナン > 「え……」
ネイト・オルブライトは死んでしまった?
王都を離れている間にそんなことになっていたなんて。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「調べればきっとわかります。誤解ですってば!」
「彼は、息子さんは亡くなってなんか……!」
閉された門の向こう、憔悴した様子のオルブライト夫人に声を上げる。
私の声では止まらない。振り返ることはなく、その姿は見えなくなってしまって。
「先輩………」
なんと声をかけていいのかわからない。
思いがけない騒動に野次馬が集まりはじめていて、立ちすくすその手を引いて屋敷の前を離れる。
「ひとまず私の家に戻りましょう」
貿易商を営む父母の邸宅もおなじ富裕地区の片隅に。
先輩のことを紹介しておいたのも、今となっては正解だったかもしれない。
■ネイト >
カナンに手を引かれて、その場を離れていく。
僕がいた家を。僕がもういない家を。
何かの本で、ショックで目の前が真っ暗になるという表現を見た気がする。
まさか、本当にそうなるとは思わなかった。
自分に視力があることを確認するために顔を上げると、カナンの困惑した? 心配した? ような表情が見えた。
「カナン……」
頭を垂れる。
きっと耳が折れているだろう。滑稽だ。
「すまない」
短く謝罪すると、暗い表情のまま手を引かれて歩いていった。
何もかもが、茶番に思えた。
■カナン > 帝国との交易で財を成した商人ファールバッハの邸宅。
オルブライトのそれよりたいぶ慎ましく、使用人は最低限の数を置いているだけ。
この家では「例のミレー」は有名人だ。私の暴挙の原因であり、結果でもあるがゆえに。
旅先から発送したまま、包みを解かれずに山積みになった本でいっぱいの空間。
滅多に帰らず、今は倉庫代わりになっている部屋に今はお茶の香りが漂う。
帰ることを事前に知らせていたおかげで、ベッドもすぐに使えるように準備されていた。
「どうぞ、冷めてしまう前に」
温かいお茶を勧めて。
これからどうするんですか、とか聞いても仕方ないような雰囲気が漂っている。
ショックが大きすぎて、先のことなんて考えられない状態にあることは想像に難くない。
「……………泣いても、いいですよ」
茫然自失から立ち直れば、失くしたものの大きさに気づいてしまうはず。
憤るにせよ、それとも悲しむにせよ。男らしく振舞う意味はもう無くなってしまったのだから。
■ネイト >
「ああ」
上の空で答えた。
お茶のカップを手に持つと、ぬくもりが両手にじんわりと伝わってきた。
「泣かない」
そうきっぱりと言い切った。
空虚な心を持たせるには、もう矜持しか残っていない。
「僕は男だからな」
冗談にも似た、その言葉を口にすると、お茶を一口飲んだ。
体の芯に、少しずつ熱が戻ってくる気がした。
「これからどうするかを考えないとな……僕は、行方不明だった期間が長すぎて死んだことになったらしいし」
「とにかく、指針が必要だ。これからどうするべきか、指針が」
■カナン > 私の養父は帝国の辺境に産する稀少な生薬の輸出を許された数少ない商人のひとりだ。
ゆえにストックされているお茶のバリエーションがとても多い。
心和ませる香りにほっと一息をついて。
「考えなくてもいいと思いますよ」
考える、とはよくわからないことを推論することを言うのでしょう。
語弊のある言い方にはなりましたけれども。
「元に戻りたい、以外に何かあります?」
「特になければ、記憶の封印を解いて術者を探しましょう。その人、私も用がありそうですし」
指針おわり。カップを置いて先輩の前に立つ。
「泣けばいいじゃないですか」
「ネイト・オルブライトは死にました。あなたはネリー。私のわんちゃんでしょう」
大きな耳の生えた頭を抱きしめて撫で回す。
「慰めてあげます。言わせないで下さいよまったく」
「はー……ほんとポンコツですよね。こんなの狼じゃなくてプルプル震えてる仔犬じゃないですか」
「何なんですかもう……」
■ネイト >
「……カナン…」
抱きしめられると、感情が涙に溶けて流れ出す。
「うっ、う、ああ……! クソ、クソぉ…!!」
愛した母親に殴られて、死んだことになって。
クソッたれ。なんて日だ。
それでも、今は。このぬくもりに縋っていられるのなら、今だけは。
そのまま泣き続けて、いつの間にか僕は眠ってしまっていた。
元に戻る。
そのために、王都で人探しをすることとなった。
顔も覚えてない、誰かを。この広い王都で。
それでも、希望がないわけじゃない。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区・オルブライト邸宅」からカナンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区・オルブライト邸宅」からネイトさんが去りました。