2018/10/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 宿」に繰黎さんが現れました。
繰黎 > (いささか調子っ外れの鼻歌を止めるのと同時。
水音を立て、浴槽の中から立ち上がった。
肌身を滴り落ちる、仄かに石鹸の香りを宿した滴をその侭に。
ぺたぺたと裸足の足音がタイルを渡って寝室の方へ。

…流石に、濡れ鼠の侭で出て行くつもりはない。
広い、今夜の宿の中。浴室と寝室とを隔てる扉に放り掛けたタオルを取り上げ、ぐしぐしと髪を、身体を拭いだす)

温泉?此処よりずっと広くて気持ち良い場所?そういやこの国にも有ったっけ。
…あー。興味は有るというか、故郷にも有ったから、懐かしいなぁ。
行けるなら行きたいけれど、ほら、ドン引きされないかが心配で。

(ほら、と。寝室の方へ示して見せる膚。四肢に、背に、胸元に…全身に絡み付く呪詛の刻印。
刺青背負った輩が、公衆浴場に入れないというのは。良く有る事だと苦笑してみせた。
…みせた、という事は。必然、相手が居るという事。
良い宿へ一緒に転がり込んで、これからお楽しみを是非――などという相手が。
金で買ったか買われたか。付き合いの有る既知だか。気分で決めた行きずりだか。…はたまた)