2018/01/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 裏通り」にツァリエルさんが現れました。
ツァリエル > 年末から年明けにかけて、王城内と城下にこんな噂が立ち上っていた。
『夕暮れ時、男とも女ともつかぬ淫魔が人々を誘っている』
実際そんなことがあるのかどうか、確かめた人々はいるのかどうか。
ただそんな噂が出回り始めた頃、一人の王族の様子が変わっていたのは事実だった。

富裕地区の裏通り、昼間は人通りが多いここも、夕暮れ時になれば人気がまばらになる。
ガス灯が灯る通りをふらふらと小柄な影がぽつんと歩いていた。
ツァリエルだった。
分厚いコートと質素な修道服に身を包みどこかぼんやりとした視線で目的地も定まらぬまま通りを歩いている。

コートと修道服の下は下着も履いていない。
股からは常に精液と愛液がポタポタと滴り落ちて道に点々と水たまりを作っている。
情欲に浮かされたように赤く頬を染め、モジモジと内股を擦り付けながらゆっくりと周囲を見渡す。
誰か、まぐわってくれる相手がいないかどうか。
まるで獲物を探す淫魔のように――。

ツァリエル > 夕闇が迫ってくれば、まるで少年の小さな体を覆い隠すように建物の影に隠してしまう。
ガス灯の灯りも届かぬ闇に、小柄な人影が消えていった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 裏通り」からツァリエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 富裕地区に位置する、色々な店が並ぶ商店街。
その通りを少し進んだ辺り、道の端に設置されたベンチで少女は腰掛け、通りの様子を眺めていた。
普段は意外性を求め、貧民地区や平民地区で彷徨っている。
だが、こうしてたまには何か良い物はないかと富裕地区も巡るのだ。
…が、正直、見て回った感想は、こうであった。

何か無駄に上等過ぎる気がする。

そう、別に少女は煌びやかに飾られたりと、そんな物に強く興味は惹かれない。
面白さ、珍しさ、それを優先にしている少女、そんなものだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にフィーアさんが現れました。
フィーア > ――――そんな最中、フードを目深く被った見覚えのある影がとてとて、と歩いている。
その手には小さな巾着袋。

それを大事そうに懐に抱えたまま。
きょろきょろ、と、周りを見回して不審者じみた様子で。

タマモ > 興味を持てるような物が無いなら、面白そうな事でも起きないものか。
そんな事を考えていた少女だが…ふと、視線に気になるものが入った。
それを示すように、ぴくん、と耳が、尻尾が揺れる。

「………相変わらず、じゃのぅ…何をやっておるのじゃ?」

そんな、何か怪しげな様子を見せる相手に、ひらりと手を振って声を掛けた。

フィーア > びっくっ、と身体が跳ねて。
恐る恐る、と振り返れば見覚えのある姿で安堵し。

「……ご主人、様……」

か細く呟いた声には安心感が多分に含まれており。
懐に抱えるように隠したのは巾着袋。

「……配達の、お仕事、です……」

タマモ > あー…と、声を掛けた、その相手の反応に苦笑する。
掛けた声に応えた、その相手である少女に視線を向けたまま、よいせ、と腰を上げた。

「むむむ…まぁ、良いか。
しかし、配達の仕事、とな?…ふむ、そんな仕事、一体どこから請けてくるのやら…」

己の呼び方に、軽く唸るも、気を取り直して。
少女の答える仕事、ギルドの類に一切の関わりを持たない己には、よく分からない、と言った感じで。
歩み寄りながら、その手にする巾着袋へと視線を向けた。

フィーア > 「……? ……不満、でした、か……? ごめん、なさい……」

呼び方に唸られたことに対してしゅん、と俯いて。
フードをより深くかぶり直してから。

「……ギルドに、あった、簡単そうな、依頼……です……」

懐に抱えたまま、小さく首を傾げてから。
恐る恐る、と上目遣いに見上げ。

タマモ > 「あ、いや、別に不満とかある訳ではないぞ?
どうも、その誰を呼んだか、たまに分からなくなる呼ばれ方は慣れんのじゃ。
普通に名前で良い、名前で。難しいならば、さん付けや様付けでも良かろう」

それが力を共有させた式ならば、別に大した事ではないので放置をする。
だが、そうでない場合、時に自分が呼ばれたのか分からない時があって困るのだ。
ともあれ、俯いてしまった少女に慌てたようにそう言葉を添え、近くまで来れば、ぽんぽんと肩を叩く。

「ギルド…なるほどのぅ…今となっては、そう稼ぐのも不要と思うのじゃが…
まぁ、欲しい物があれば自分で稼ぐ、か…偉いものじゃな」

望めば住まえる場所もあるし、そこでは飲食も、最低限には困らない感じだ。
それでも稼ぐ理由はそんなものだろうか?と思い、うんうんと勝手に納得して頷いて。
見上げる瞳へと、巾着袋から視線を移し見詰め合う感じに。

フィーア > 「…………タマモ、様…………」

肩を叩かれてから、逡巡して、小さく頷いて。
小さく、恥ずかしそうに呟いてから。

「…………タマモ、様の家に住まわせて、もらう以上、宿代、と、食費、ぐらいは……」

申し訳なさそうに、しゅん、としてから俯き。
巾着袋は……手のひらに収まる程度のモノしか入らなさそうで。

タマモ > 少女が素直に呼び名を変えた事に、もう一つ頷いておこう。

「うむ、そう、それで良い。その方が分かり易いからのぅ?」

本当は呼び捨ての方が気楽なのだが、この少女にそこまで求めるのは酷だろう。

「あー………その辺り、ほれ、妾の暇潰しに付き合えば良いだけじゃぞ?
それで十分、住まうに値すると思って良い。
って言うか、そういえば、お主が何を出来るのか聞いた事がなかったが…この際じゃ、聞いておくのも良いか」

それを聞けば、軽く思案した後にそう答えた、が…
性格的に、こういうタイプはそれでは済まないと言いそうな気がする、うん、きっと言い出す。
そんな考えも巡れば、思い出したように、ぽんっと手を打ち問うてみた。

と、そういえば配達中と言っていた。
それをついでに思い出し、少女の歩いていた方向へと、ゆっくりとだが歩みを始めながら。
依頼を受けている形だ、それが達成出来ないと、と考えての事だ。

フィーア > 「……暇つぶし、ですか……?」

暇つぶし、と聞いて、どのようなことかがわからず、首を傾げ。

「……性処理、道具になる、ぐらい、しか……」

そうされることしか能がない、とばかりに言い切り。
でも、そんなもので賄えると思っていないから、今のように自力での稼ぎを始めたわけだが。

「……小さな、魔法、ぐらいです」

それこそ、着火や、そう言った小さな魔法程度、だと話し。
けれど、その身に渦巻く魔力は相当なもののはずで、その程度しかできないと言うのにはいささか疑問の余地がある。
さて、あるき出した方角は……この地に疎い少女ならばいざしらず。
よく知るタマモにとっては悪い噂がある所で、そこに向かった女は二度と帰らぬ、と言われている貴族の家の方角であった。

タマモ > 「そう、暇潰しじゃ…言ってみれば…この前のような、のぅ?」

首を傾げる様子に、あぁ、気付いてない…そう思えば、軽く匂わせるような言葉を掛けてみる。

「いやいやいや、それは仕事にはならんじゃろう!?…あ、いや、なると言えばなるのか…
じゃなくて、それ以外になにか、じゃぞ?
この世界の住人じゃ、特別な力がるとか、こう…何か、特技とか?」

まず始めの少女の答えに、つい突っ込んではしまうものの…思い当たる節があり、考え直す。
そうしながらも、続く言葉で他に何かをと探りを入れるように。

「………おぉ?魔法とな?…まぁ、妾は魔法に詳しくはないが…
その辺り、ナズナに聞けば分かるんじゃろうがのぅ…あれは気紛れじゃ、何ともならん」

魔法が使える、それを聞けば意外そうな表情を浮かべた。
が、うん、聞いたところで魔法は実際に詳しくない。
それに詳しそうな式の一人をあげてみるも、性格もあってか余り頼りには出来ない。
やれやれ、と困ったように肩を竦めてみせた。
ちなみに、己に魔力を感知する能力はない、そこが残念なところだ。

そうして、歩いている先、そこには…おぼろげながらの記憶は一応はあった。
いくら覚える気のない己とて、付近の噂ぐらいは聞くものだ。
ふむ…軽く考えれば、少女に同行しようと考える。

フィーア > 「……それで、いいのなら、タマモ様の、お好きに……」

こくん、と頷いて、顔を赤らめて。
気持ちよかった、し……とも小さくつぶやき。
すっかり肉欲の虜にされてしまっていて。

「……なので、こういう、小さなお仕事しか、できないのです……」

そうしててほてほ、と隣を歩みながら。
ふと、考えた様子に首を傾げて。

「……どうか、しました、か……?」

タマモ > 「うむ…まぁ、もちろん、したい時にするぞ?
…とは言え、その仕事はまずは終えねばならんじゃろうがな?」

己が向けた言葉の反応に、くすりと笑う。
その呟きに、手を伸ばし肩を抱き寄せ、その耳元に囁いて。

「ふむ…計算が得意とか、家事が出来るとか、そうであればシノの手伝いも出来るのじゃが…仕方あるまい」

誰にでも得手不得手はある、まぁ、その辺りはいつか得手を見付けるのも良いと考えながら。
歩いている途中、横からの問いに、同じように首を傾げた。

「妾も暇じゃ、せっかくの機会、ギルドの仕事とやらを見てみようとな?
目的の場所に共に向かうだけじゃ、邪魔ともならんじゃろう?」

考えた結果、少々頭に浮かんだ事に、にんまりと笑みを浮かべる。
そのまま、少女2人は、その噂の貴族の家へと向かうのである。