2017/12/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある娼館」にチェシャ=ベルベットさんが現れました。
■チェシャ=ベルベット > 年の瀬も迫る冬の夜、富裕地区の娼館通りは静かに賑わう。
貧民地区のように下世話な客引きは少なく、客層もまた懐の豊かなものが多い。
この娼館はその中でもとびきりお上品に高級路線な造りになっている。
今日のチェシャは男娼のヘルプとして暖かな部屋の中、併設されたバーにてウェイターをしている。
いつもよりも小奇麗に着飾りリボンタイを首元に締め、ミレーの特徴を隠すこともなくトレイに乗せた酒を器用に運ぶ。
ミレーを所望する客がたまに大金を叩いて買いに来ることがあるのだ。
そのせいか、チェシャの表情も常日頃の冷めたものより幾分か上品な微笑を浮かべるよう心がけているらしい。
バーにはカウンター席のほか、ボックス席やテーブル席があり好みの娼婦や男娼とともに一緒に楽しく酒が飲める。
二階以上の部屋では豪奢な調度とベッドがあり、そこで情交を交わすことも出来る。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある娼館」にレナーテさんが現れました。
■レナーテ > テーブル席の一角に集まった団体客は、酌をする娼婦や、少女のように可愛らしい男娼を囲い、賑やかなひと時を過ごしている。
その中にぽつんと座っていたこの娘も、王国軍の鍛錬の教員役に臨時でやってきたことから、この席に招かれていた。
他にもアシスタントに数名、同じ年頃の仲間を連れていたが、流石に元が奴隷扱いされていた娘もいるのもあって、酒の場に着たのは社交辞令程度に自分だけ。
最初こそ、国の防衛がどうの、最近の兵はどうだのと真面目そうな事を口にしていたが、今となってはそこらでじわじわと娼婦を口説く将官の方が多い。
(「……どうにも落ち着かないです」)
度の弱い果実酒を口にしながら、話に合わせ続けていたものの、今となっては話しかける将官はいない。
どうしたものかと表情が固まったまま、テーブルの上へ視線を向けていたものの、時折話しかけに来る男娼とも言葉を合わせづらく、話がぐちゃぐちゃになって潰れてしまう。
ごゆっくりと、気遣った男娼の言葉が虚しさすら覚えてしまう程になると、そろりと席を立ち、人気の少ないバーカウンター席へと向かう。
静かに、ちょこんと身を縮こませる様に座る姿は、華やかな場にそぐわぬもの。
肩を落としながら小さく溜息をこぼせば、何か頼もうかと顔を上げ……やっと彼に気づく。
「……こんばんわ?」
げんなりとした疲れ顔から一転して、目を丸くしたまま固まる。
驚きにぴしっと背が伸びてしまうものの、今更な感じを覚えれば、眉をひそめながら力なく苦笑いを浮かべた。
■チェシャ=ベルベット > 注文を運び終わった後、バーへと戻って次の仕事に取り掛かろうとしたとき
見知った顔と視線がかち合った。
こんな娼館には不似合いな生真面目な顔、やや元気のない様子から驚いたようにこちらを見ている。
「……こんばんは、お嬢様。何かご注文されますか?」
一瞬こちらも驚いたように口を開くもすぐに接客モードへと切り替える。
微笑を浮かべ、高級男娼にふさわしい態度で迎え撃つ。
あくまで客と店員ですよ、といった様子。
■レナーテ > お互いにここでの遭遇は想定外といった反応だったが、いつもと異なる上品めな微笑みと態度に、ぽかんと口を半開きにしたまま、その様子を眺めていた。
(「あれ……? チェシャさん、ですよね?」)
彼のことだから皮肉の一つでも言うだろうかと思っていたのもあり、想定外の反応に思考がフリーズする。
瞳を何度か瞬かせると、ゆっくりとあたりを見渡す。
何か間違ったことをいっただろうか、余程機嫌を損ねることを言っただろうか?
素で他人行儀をされたものだと考えてしまい、俯きながら暫し考えを巡らせるものの、酒が少し入っているのもあって分からない。
(「他人の空似……ですかね」)
真面目に考え込んだ結果、顔を上げれば、酒のせいで少し赤くなった頬で苦笑いを浮かべる。
オーダーを問う言葉には、後ろで此方を忘れて楽しむ将官達の姿を確かめてから、彼に向き直り、むすっとした子供っぽい不機嫌顔で答えていく。
「あそこの将官さん達が…、後で驚きそうなお値段の果実酒お願いします」
全く楽しくなかった酒盛りの代償を、酒が冷めた時に噛み締めさせようと少々酷い仕返しをオーダーする。
彼ではないだろうし、自分を知っている人間もいないだろう。
誰にも気遣わぬ素の態度が少しずつ出ていく中、カウンターに両腕をついて彼を見上げる表情も、普段と誓って疲れの残るものだった。
■チェシャ=ベルベット > ぱちぱちと瞬きし周囲を見渡すレナーテにチェシャも不思議な顔をする。
まさか彼女が自分を他人だと勘違いしたとは思いもよらず、
ただ微笑みながらその様子を眺めていた。
考え込んだ後に注文を受けると、素直にこの店一番の高いシャンパンを棚から取り出し
シャンパングラスに注いでレナーテの前へ出す。
一杯で平民が一週間は過ごせるぐらいの値段設定だ。
きっと無理に連れてこられたかなんかで腹いせに将官達へ仕返ししてるといったところだろうか。
そういう悪ふざけもできるのかと内心感嘆しつつ相変わらず微笑を浮かべたままグラスを磨く。
頬杖ついてむっとする彼女も素のようで可愛いと思いながら、そっとおかわりを注ぐついでに耳に囁きかける。
「なんか疲れてる? お疲れ様、退屈そうだね」
あくまで上品な微笑を浮かべたまま声音だけは親しげに声を潜めて話しかけた。
■レナーテ > 普段なら周囲の状況から、ウェイターを演じているのだと分かるかもしれないが、まだ未発達気味の身体に染み込む酒は、少量でも効果は抜群である。
頭脳明晰とまでは行かないが、聡い方の脳は半分眠っているに近い。
一番の高級シャンパンのコルクが小気味よく開栓されるも、将官達は気づく様子がない。
ちらっと再び彼等を見やるも、悟られない現状に内心いい気味だと、普段では口にも思考にも浮かべぬ言葉が脳裏に浮かび、僅かに口角が上がる。
「いただきます……」
そして、あろうことかグラス一杯を一気に飲み干す。
ぐいっとグラスを傾けて飲む姿は、さながら風呂上がりの牛乳かと思わせるぐらいの勢いで、ベレー帽が転げ落ちなかったのは幸い。
美味そうに息を吐き出すことはしなかったが、こんっとグラスを置く勢いは少々強めで、酒が更に染み渡ると頬は更に赤く赤く染まる。
きっと帽子の中に隠れた耳の内側も真っ赤だろう。
「疲れるに決まってるじゃないですか。こんなお偉いさんのつまらない酒盛りに付き合いで引っ張り出されるんです。何で女性を娼館の宴に誘うんですか。おかしいです、前なら組合長が行く仕事ですし、弟さんがいれば代わってもらうのに今日に限ってお留守です。参謀さんは仕事だって逃げるし、私だって仕事ですよ。仕事、そりゃ口癖でいつも敬語だからって、秘書っぽいとか真面目とか、いっつもそんなことしてるわけないじゃないですか」
半目閉じながら、普段とは異なる異様な早口で愚痴をまくし立てると、じっと微笑みを浮かべる彼を見上げた。
両手でグラスを包むように握っていると、退屈そうだという言葉に、何度か頷くように頭を揺らすも、ここに来てやっと言葉遣いが変わったことに気づく。
ぴしりと動きが固まり、恐る恐る彼を見上げた後、先程までの酔いが嘘のように冷めていく。
違う意味合いで真っ赤になりながらカウンターに突っ伏すと、スカートの中で尻尾もうなだれた。
「……もうやだ、死にたい」
知り合いにとんだ痴態を晒してしまったと、羞恥に潰れそうになりながら、力なく愚痴を溢した。
■チェシャ=ベルベット > 勢いづいたいい飲みっぷりで一杯うん百ゴルドの酒が干されていく。
その飲み方におぉーと思うものの、どう見ても酒に慣れていない者の飲み方で少々心配になりもする。
頬が赤く染まっていくのを見ながら気遣いから水の入ったグラスもそばに置いておく。
一気にレナーテが捲し立てる愚痴に驚くものの黙ってそれを聞き入れる。
やはり真面目な彼女のことだからだろうか、随分とストレスが溜まっている様子にああ~と思いながら頷く。
彼女の仕事の細かいことを知っているわけではないが、将校と連れ立っているのならば中々の身分なのだろう。
お偉いさんとのやり取りはさぞ疲れるのだろうなぁと気の毒になった。
「ふぅん、色々鬱憤溜まってたみたいだね。
いや、別に死ななくてもいいじゃん。
今はタダのウェイターとお客様なんだからこの話もオフレコ」
どうやら頭の回っていない彼女がやっとチェシャだと気づいて恥ずかしがる様子に苦笑しつつ
「……ねぇ、ストレス解消しない? 僕で良ければ相手になるよ」
そう含みのある声音で囁きかける。
色っぽい視線でにっこりと突っ伏す彼女を見下ろした。
■レナーテ > 酒との付き合い方も、ここ最近覚え始めたばかりであり、彼が心配するのも的中といえるほど下手な方だ。
無茶な一気飲みもその一つと言ったところで、文句がずらずらと出てくる姿は酒に呑まれるとはこういう事だろう。
鬱憤を吐き出す最中、彼だと気付いたときにはもう遅く、突っ伏したまま降り注ぐ言葉に、いやいやと頭を振るように頭を揺らす。
「恥です、こういうのは知った人に晒しちゃ駄目な恥ですっ。それでも、聞かれちゃったものはもう消せないですっ」
恥ずかしさに燃え尽きそうな心地で、背筋が先程まで少し冷たく思えたのが、あっという間に熱くなる。
薄っすらと目元に涙を浮かべたまま、グズる子供のように顔をあげようとしなかったが、色を感じさせる響きに、ぴくっと身体が小さく跳ねた。
そろりと顔をあげると、僅かに帽子がずれ、耳に引っかかって不格好に斜めっていく。
「……酒に酔って、男の人と一晩過ごすって……もう、駄目な女性まっしぐらじゃないですか」
痴態の上塗りだと、少し赤くなった金色の双眼が見上げる。
けれど、ここにいてもただつまらない時間を過ごすだけであり、落ち着かぬ空間に居座るのも辛い。
改めて将官達を見やるも、此方に気づく様子がなければ、向き直り、ぐしぐしと目元を拭ってから出会った頃と変わらぬ柔らかな苦笑いを見せる。
「……こんな駄目な女の子で良ければ」
と、控えめな承諾を返した。
■チェシャ=ベルベット > 「恥じゃないよ。人間生きてりゃ愚痴の一つや二つあるものだし
知った仲だから聞き流せるものでもあるでしょう?
まぁ、知っちゃったから忘れろと言われると困るけど……」
妙に恥ずかしがるレナーテになんだか弱みを知ったような心地で微妙にいい気分に浸りながらヨシヨシと慰めてやる。
なんだかこんなに可愛い生き物を見たのは久しぶりだった。
可愛い、と思うと妙に嫉妬心が湧くのだが今のレナーテ相手ではそんな気持ちは湧かない。
「そんな一度の過ちで駄目って決めつけるところがなんというか堅物だよねぇ。
いいじゃん、今日はハメ外しても」
どうせ払いは将官達なのだろう、ならば思い切り羽根を伸ばしてもバチは当たるまい。
目元を擦って赤くなった彼女の目をそっと指先で優しく拭ってやる。
彼女の手を取り椅子から下ろすと承諾の返事ににやりと笑む。
「僕も不良だからね、揃いでいいじゃあないか」
そう言って水のグラスから一口水を含むとちゅう、とレナーテに口移しで飲ませてやる。
酔いざましの口づけ。口を離し手を引いて二階の部屋へと案内してゆく。
■レナーテ > 「そ、それはありますけど……ぅ、わ、忘れてくださいっ、絶対忘れてくださいっ」
普段は完璧に振る舞っているつもりだが、こうして外面を剥がされると中身は年頃の少女と何ら変わらない。
慰める言葉に無理難題の言葉を返すあたり、まだ酔は冷めきってないようだ。
堅物と言われればそんな言葉も、ぅっと押し込められてしまい、なんとも言い返せず、視線を彷徨わせて言葉に詰まる。
ハメを外すなんてことにも慣れておらず、指先で目元を撫でられると、こそばゆい感覚にふるりと身体を小さく震わせていく。
「不良だなんて……チェシャさんは――」
少し皮肉屋っぽいけど、根はいい人だと紡ごうとしたところで、重なる唇に瞳が見開かれる。
想定していなかったキスに、されるがままに唇の合間を開かれ、冷たい水が流れ込むと、冷たさと刺激に酔いは巻前に冷めきり、僅かに赤色が引いていく。
離れる唇、何も言えぬまま気恥ずかしそうに視線を逸らすと手を引かれるまま二階の部屋へと連れて行かれる。
閉まる扉が1階の喧騒から二人を遮断すると、ベッドを前に落ち着かぬ様子で視線を彷徨わせ、改めて彼を見つめる表情は、子供っぽく相手の様子をうかがっては、ふぃっと反らしたりと、以前とは大分異なるだろう。
■チェシャ=ベルベット > 「いいんちょの意外な一面が見れた気がして得出来た気分だったんだけどな。
まぁ忘れる努力はしてみるよ。たぶん無理だけど」
勝手なあだ名をつけていたずらっぽく笑ってみせる。
何かを言いかけて口を開いた瞬間にふさいで水を注いでやれば
大人しく飲み下し、顔色から酔が冷めているのを確認して頷いた。
シャンパンの残り香をぺろりと舌で舐め取り部屋に二人きりになれば
なにやら普段はキリッとしている彼女がモジモジと恥ずかしそうにこっちを見やる。
子供っぽいその仕草に両手を取ってベッドに座らせてやる。
高級な羽布団を使ったそれはふわりと得も言われぬ柔らかさでレナーテを包むだろう。
そっと押し倒すように覆いかぶさりまだ熱の残る頬に頬をすり寄せ、額から鼻先、頬、唇、顎先と順繰りにキスを落とす。
「お嬢様、今日はどうされたい? 鬱憤をはらしたいのならいくらでも愚痴を聞くし
僕を無茶苦茶にしてストレス解消とか逆に無茶苦茶にしてほしいとかある?」
慣れた手つきでレナーテの襟元をくつろげつつそう尋ねる。
■レナーテ > 「んなっ……何で委員長にされるんですかっ!?」
茶化すようなアダ名呼びに、面食らいながらも、直ぐにムスッとした表情で反論を返すも、手を引っ張っていかれる頃には、その勢いはもうなくなっている。
勢いのまま、ある程度気心知った異性にエスコートされるのは多くなく、ましてや恥を晒した相手ともなると余計に気恥ずかしい。
両手を引かれ、導かれるまま身体が揺れると、 ぁっ と小さな声が溢れながら、ぽすっとベッドに腰を下ろす。
普段とは違う、柔らかでゆっくりと沈み込むベッド。
周囲の調度品も普段とは違う装いと、天幕のついたベッドフレーム。
押し倒されれば、間近に迫る彼の顔に鼓動は加速し、早鐘のように代わっていく音を肌伝いに聞かれてしまう。
恥ずかしいとぎゅっと瞳を閉ざしながら、じゃれるようなキスがかさなるたび、ぴくりと肩が跳ね、くすぐったそうな緩やかな吐息を零す。
どうされたいかと、問いかける言葉と共に、襟元のボタンが外れていくと、白色のカップを飾る黒色のレースが僅かに晒されていく。
恥ずかしさもあるが、夢見心地になりそうな景色に無意識のまま思った言葉が唇を開かせた。
「秘書でもなくて、委員長でもなくて……お嬢様らしい扱いをされたいです」
押し込めていた少し幼さ残る願望が零れ落ちると、音にした現実を噛みしめる。
やっぱり無かったことにとしたいと言いたげに顔を背けると、それ以上に紡ぐことはなく、彼の答えを待つ。
■チェシャ=ベルベット > 単に名前の覚えが悪くて勝手なあだ名をつけているだけ、とは言い出せず
ハハッと軽い笑みで誤魔化した。
大人しくこちらのなすがままされるがままに押し倒されてくれるレナーテに
愛おしそうにその髪を指で梳いてやる。
薄茶と焦げ茶が混ざった猫のような髪、三つ編みのさきっぽにもキス。
開かれた胸元から覗く下着の色が黒という意外にセクシーな選択にヒュウと小さく口笛を吹いた。
「いいよ、お嬢様らしい扱い、ね。
今日この一晩限りはチェシャはあなたのしもべです……ってね」
そっと片手を取り、その愛らしい爪先に恭しくキスをする。
それから両足の靴を丁寧に脱がせ白いニーハイソックスも取り去り完全にベッドの上に乗せてしまうと
その足先へ口づけし、嫌がる素振りもなく舌で足指をねぶる。
ちゅ、ちゅと音を立てレナーテの白い素足へ吸い付きまるで本当の奴隷のように奉仕する。
■レナーテ > 彼の指先をすり抜けていく茶色が幾重に混じった髪は、不規則な色合いとは異なり、手入れが行き届いている。
椿油でケアされた猫毛質の髪は、さらりと滑り落ちていき、一緒に染み込ませた僅かなシトラス系の香りが広がっていく。
指の動きにくすぐったそうに身じろぎをすると、ベレー帽がとうとう零れ落ち、同じような色合いの毛を蓄えた猫耳も露となる。
緩めに編んだ三つ編みにもじゃれるようなキスをされれば、さした事ではないはずなのに、され慣れない事に恥ずかしさで頬を薄っすらと赤らめながらも、彼の動きを目で追ってしまう。
「っ……な、なんですか…?」
ブラが覗けてしまうのは分かっていたが、彼の口笛にきゅっと唇を噛み締めながら恥じらうと、指先で開いた襟元を隠してしまう。
少し背伸びした黒色を差した下着を選んでみたものの、いざ異性に評価されると、瞳が潤むほどに恥ずかしかった。
「ぅ……下僕じゃなくても…ひゃ…っ」
指先へのキスから始まる、彼のエスコートに胸元を隠していた掌が唇の傍に寄せられ、その様子を見守る。
可愛らしい格好に合わせているブーツも、見た目の割に少し重たく、武具としての機能を持ち合わせたもの。
白のニーハイソックスがするりと肌を滑り、脱がされていくと、薄っすらと膨らんだ細かな傷跡こそあれど、戦うこともある割には白く滑らかな肌を晒す。
何をする気だろうかと見守っていると、彼の唇が足先に重なると、ぞくっとこそばゆい甘美な刺激が駆け抜け、吐息を震わせていく。
「っは……、ひぁ…っ……! ぅぅ、チェシャ……さん、なんだか、お嬢様…というか……ひゃぅっ!?」
そのまま指先が咥えられると、ブーツの中で密閉されていた指先はどうしても湿気を帯びてしまう。
じっとりと濡れた足指を舐められると、弓なりに背筋を仰け反らせながら、白い喉を晒し、くすぐったそうに右に左に身体をよじる。
お嬢様というよりは、女主と奴隷、そんな関係に感じさせられながらも、上ずった声を上げる度に、ぎゅっと瞳を閉ざしながら掠れた声を響かせた。
■チェシャ=ベルベット > 三つ編みにキスをした瞬間に強く香るシトラスの匂いも今は嗅ぎ慣れたレナーテの匂い。
落ちたベレー帽を枕元にどけ、ついでに猫耳のさきっぽにもキスを落とした。
まるで恋人のようなじゃれつきに頬を赤らめるレナーテに対してチェシャは悠々と慣れた様子で事をすすめる。
口笛など吹いてからかってしまったためか、胸元を隠すレナーテに
ちょっと申し訳なさそうにするもじゃあ下の下着も黒のレースなのだろうかと疑問に思う。
まぁそれは後々確かめてみればいいわけで。
それでもまず最初は足先から攻めて、徐々に昂ぶらせたいとの思いからつま先をねちっこく責める。
「んぅ……あれ? お嬢様扱いとちょっと違う? ごめん、もっとどうして欲しいか教えて?」
口では詫びるものの、行為は続けたまままだ熱心に指をしゃぶる。
くすぐったそうに身を捩って逃げる足先を両手で優しく捕まえ、レナーテの様子を見守りながら足先からくるぶし、ふくらはぎへと舌で唾液の線をつけていく。
「可愛い……、もっと声をあげてもいいよ、お嬢様」