2017/07/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > ある邸宅の門を抜け、少女が考え込んだまま歩み出てくる。
いつのまに意識を失っていたのか、気が付いても居たのはその場所だった。
頼まれた植物を探そうとしたが、ところどころに引っこ抜かれた後があり、多分先客に取られたのだと半ば諦め状態。
適当なものを引っこ抜き、持ち帰ったのだが…
すでに頼んだものは受け取っていたのだと、そう言われてしまった。
そんな事をした記憶はない、しかし、まぁ…自分も気が付いてない内に仕事をこなしたのならば、良しとしておいた。

ちなみに、まだ少女は今この王都にどんな催し物が行われているのか分かっていない。
いつも通りの感覚で、邸宅から離れ適当に散歩を始める。

タマモ > とは言え、周りの雰囲気に気付かない程に鈍い訳でも無い。
ここは富裕地区、他の地区と比べれば確かに賑わいもあるが…それでも、普段よりもどこか活気だっているように感じる。

「はて…どこかで何かあるんじゃろうか?
………にしては、どこもかしこも賑わっておるような…?」

歩みを進めるまま、腕を組んで思案続ける。
そうして移動をし続けていれば、店やらは特売やら何やらしているし、貴族やらが住んでそうな建物からは、宴をしている賑わいの声が聞こえてくる。
何か、王都を挙げてのイベントか何かだろうか…?そう考えが行き着くのにそう掛からなかった。

タマモ > そういった考えに行き着くが、その確証はまだ得られていない。
そのメインは王城だろうが、それを知らない限りは、王城は余り行こうとはしないのだ。
そうなると、自然と通い易い商店や露店の通り巡りとなってしまう。
まぁ、少女としては、それでも満足ではあるのかもしれない。

…そして、気が付けば、両手に色んな食べ物や飲み物を抱える少女の姿が拝める訳である。
そう胃袋が大きい訳でもないのに、安いとついつい手が出てしまう悲しい人の性。
…いや、人ではないが。
適当なベンチを見付ければ、よいせ、と腰を下ろす。
そして、どさりと持っていた食べ物飲み物を横に置いた。

ちらりとそれを見て、視線を空に向ける。
うん、あれだ、やってしまった感が誰かが見ているならば、ひしひしと伝わる事だろう。

タマモ > まずい、一人ではこれは食べ切れない。
後悔先に立たずとは、よく言ったものだ。
…いや、そう思う事自体は多々あるが、それは気にしない。

とりあえず、ごそごそと袋の一つから串焼きを取り出す。
この串焼き自体も、これだけでなく、色んな種類があったので買ってある。
一本買ってみようと思うと、他のも試してみたくなるもの…
きっと他の者だって、そうなるに違いない、そう自分に言い聞かせ、結局全種類を一本ずつ買ってしまった。
色んな肉やら野菜やら、結構なレパートリーで感心する。
そんな余裕、見せている場合でも無いだろうに。

ぱくり、一口。もぐもぐ、ごくん…うん、美味しい。
鶏肉だろうか?まぁ、美味しければ何でも良いか。
そして、コップに手を伸ばしてジュースも一口…爽やかな林檎味だ。

こうして、最初の内は調子良く食べていく。
…が、それも長くは続かず、すぐにペースが落ちてしまう。
頑張れ、今まだ1/4も減っていない。

タマモ > 正直、無理なのは分かり切っている。
それならば、と頼れる己が式神への念を飛ばす。

一人目、霊は普段飲食はしませんよ?とさらりと返された。
二人目、精や蜜なら好んで飲みますが、食べ物はちょっと…との事。
うん、飲み物は食べ物を流すのに大事だからそればっかりは困る。
三人目、自業自得だ、諦めろ。うん、その答え、分かってた。

あれ、頼れ…る…?式神をらしく扱わない結果であった。

他の二人は…こういった事で頼るべきなのか、悩んでしまう。
結局は、さすがに己の不甲斐無さを晒したくない為、止めておいた。

「主を一体何と思っておるのじゃ…」

確かに自業自得だけに、食い下がる事も出来やしない。
かくん、と肩を落とし、もそもそと食べては飲んでと続けていた。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にカタナさんが現れました。
カタナ > 富裕地区…普段は貴族階級の護衛、などの仕事くらいでしか訪れない地区。
が、このお祭り騒ぎだ…暇な時間を持て余すのも忍びなく、あちこち散策するのは自然の成り行き。
片手に酒瓶を持ち、腰には刀を下げ、異国の和装姿でブラリブラリと往来を歩く。
途中、屋台なども冷やかし程度に眺めてから小休止も兼ねて、何処か寛げる場所を…と、閉じた瞳の顔を周囲へ向ければ。

「……おや」

ベンチが目に留まる。…何やら先客の少女が一人。狐の耳に尻尾…繁々と眺めてから視線を他へ向ける。
…何処もかしこも埋まってる。とりあえず、相席くらいは大丈夫だろうと踏んでブラリと歩み寄り。

「すまぬお嬢さん、お隣よろしいかの?」

と、軽く会釈をしつつ笑み交じりに隣の多少なり空いたスペースを指差して尋ねよう。

タマモ > 側に並ぶ飲食料は、何とか1/3まで減らせる事が出来た。
いや、まだ1/3?もう少し減ってない?残念、1/3でした、そんな感じ。
さすがに続けていれば辛いだろうと、一度、食休みである。
手を止め、ベンチにぐてーっと背を凭れ掛けさせ寛ぐ。

「………うん?」

己の事に集中し過ぎていた為に、付近をふら付く男には気付いてなかった。
が、声を掛けられれば気付くのは当然で。
その声に反応したように、顔だけをそちらに向けた、だらしないのは気にするな。

「ふむ…良いぞ?その代わり、お主、妾に付き合うが良い」

これは好機と、隣に座りたい意思を見せる男に言葉を返す。
言葉だけだと誤解されそうだが、まぁ、少女の座る付近の状況を見れば多分分かるだろう。
内心は、むしろ座って下さいお願いします、な感じではあるのだが、表には出さない。
もっとも、耳と尻尾は男の対応によって揺れたり垂れたりとあからさまな反応を見せてしまうが。

カタナ > …フと、彼女が傍に置いている飲食物に閉じたままの瞳を向ける。いや、薄っすらと片目だけ開いて眺める。
『…よく食べる娘さんじゃなぁ、健啖家というものか?』というのが第一印象。
…が、食べる手は止まっている…むしろぐったりしているように見えなくもない。

「…ん?付き合うのは構わぬが…ともあれ、失礼するよ」

緩く首を傾げながらも、許可は貰ったので笑みながらよっこらせとジジ臭く腰を下ろす。
少女のだらけた態度は気にする様子は無い。むしろ自然体でいいと男は思う。

「…それで、付き合うというのは…”それ”の完食…かの?」

と、飲食物を軽く指差して。飲み物はこちらは既に酒瓶があるので、そうなると食べ物の方だろう。
…うん、何と言うかまだ結構な量があるように見える。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にカタナさんが現れました。
タマモ > ちなみに、こちらの第一印象は目を閉じた男。…そのままじゃないかって?そんなものである。
ともあれ、視線は男が隣へと座るまで向けられていた。
座る時の掛け声とか、確かに爺臭いものだが…自分もしているので違和感は感じない。

「まぁ、妾がこうして座っている時に寄って来る者なんてのは、子供か変わり者くらいとしか思われはせん。
遠慮なく座るが良いじゃろう」

それはつまり、隣に今座った男がそう見られるのだと言う意味だ。
自分の容姿を考えてみれば、ある意味間違いではない。
そう言われ、引くか引かないかは相手次第である、うん。

「うむ、説明要らずとはありがたい。
…まぁ…理由は聞かぬ方向で願いたいところじゃのぅ?
ほれ、分かったならば、こちらも遠慮せずいくが良いぞ?」

うんうんと頷きながら、容赦なく一番大きな袋を渡す。
中身は幾つものパンの類、サンドイッチのような軽いものから、肉を挟んだ重そうなものまで様々だ。
普通に一人で食べるような数ではない。
そして自分の手には、残り数本の串焼きの袋だ。
しかし、それでもまだ袋は残り二つある。
果実類と菓子類の入ったもので、こちらは少しは持ちそうなので後回しにしておいた。