2017/06/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にファルチェさんが現れました。
ファルチェ > 騎士団の詰め所からの帰り道である。
今宵は会合と言う名の飲み会であり、意見交換会という名の恋人探しを行う場であった。
男の騎士と女性の騎士と立場が違えど志は共にと言うテンションだったので話しは進み賑やかになったところで抜けてきた。
女騎士、とか嫌いなワードではない、ワードではないのだが、こちらをファルチェではなくアルメニアとしか見ない者達が多かったので、ちょっと気分が悪くなってきて、からの脱走であった。

無論少し多めにお金を払ってきたし、餓えている同僚が多かったので結果問題ないだろう、と思う。

「……何処かに寄ってもう少し飲んでから帰ろうか?それとも家でワインでもあけるか……。」

アルコールの摂取量は少なく、足元も確りしている。
まだ白い肌が赤くなる事もないし、酔っている感じはないし自覚もない。
ただもう少しだけお酒が飲みたくて、さて家に素直に帰るか、誰かの家を訪問してみるか、それともワインが飲めそうな店に入るか、歩きながら悩んでいる。

富裕地区、屋敷まではもう少し距離がある。
実家にいた頃は馬車が迎えにきたものだが一人暮らしはそうも行かない。

なのでこんな時間、治安が一番悪くなりそうな時間を一人歩いている。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルインさんが現れました。
ルイン > おとうさんからの買い物が長引いてしまった。
富裕地区の周りというかそちらの方向には平民地区の俗にいうギルドがある方角より歩いてきた。
少し角ばった布で覆われた何かを大事そうに持ち下げて家路を急ぐ。
これが女性ならまだしも幼女だ、幼女がこんな時間帯に、富裕地区が近いとはいえ、治安のよろしくない時間帯にいる。
周りに保護者や護衛がいない。幼女はいる、色々な意味で違和感しかないそんな具合。

「んしょんしょ もうちょっと!」

重くはない 重くは。ただその荷物は気を付けないとダメな―
おとうさんがわざわざ買わせたものなのだ、布で覆われた中身は知らない。包みに来るまわれたそれが何なのかさえ。

時折 きょろきょろと周りを見渡してから歩くという見た目は幼女的な行動をしつつ 前進あるのみとばかりに動いている。
騎士さんの視線には 目立ちやすいから気づかれるのも時間の問題かも知れないが?

ファルチェ > (――ハァ、メイドがほしい、出来れば巨乳がいいムチっとしているのもいいけどさっぱりした感じで引き締まってる方がいい……後執務中に悪戯しながら仕事としても怒らない人が……。)

と、妄想逞しく帰宅するか途中で店に入るかまで搾り込んだところで、紅色の眼に映るのは富裕地区とは言えあまり治安の良くない時間帯には不釣合いと言うべきかある種の案件と言うべきか、見るからに子供が歩いているのが見える。

深酒をしていれば幻?とでも思うのだが、残念ながら是からお酒をどうするか考えている段階である。
見逃すにも見逃せる筈もなく、キリと引き締まった表情を作ってから小走りで人影に近づいていく。

「……こんばんはー?こんな時間に一人で買い物かな?誰かお迎えでも来るのかな?」

身体に触れる事はせず、マニュアルどおりになるべく表情に柔らかい笑みを浮べながら、横合いからそっと声をかけようと……。
軽装だし、其処まで警戒されないかなー?と考えての声かけであった。

ルイン > 家路に急ぐ見た目幼女…中身もまだ幼女な子供、単体で道を歩いている。
時間帯も時間帯だが 護衛もいない 保護者が何よりいない。
富裕地区には最も違和感満載な子供は歩くスピードはたかが知れている。
ちまちまと移動しているだけなので、スキルも使わなければそれは即。

声をかけられて 脚が止まり視線を泳がせ若干と言うかほぼ上目遣いに見上げて。
…騎士らしい。いや見回りカモ。時間帯的に居てもおかしくない。いては微妙なのは自分なのだと自覚している。
どう対応しよう…以上 此処まで刹那的に考えた。意を決して喋ろう。

「こ…こんばんはです。おとうさんのかいもののかえりです。むかえ…かげにいるけど…いまはひとりです」

頼まれた荷物は手に下げている布の中。柔らかい笑みの騎士さんにむけて最初はびくっとしたが、気丈に振舞おうと。
警戒と言うか騎士さんに声を真っ当にかけられて緊張しているだけ。

ファルチェ > 目聡い心算である、どんな犯罪者も逃さず敵対者も逃さない紅色の眼はどんな時であれ一度視界に捉えた者の僅かな反応も逃さない……筈なのだが、声をかけた事で素直に立ち止まってくれた少女の反応は警戒なのか、驚きなのかはちょっと判らず、なので一先ず後者、行き成り声をかけた事で驚いているのかと判断し、一般的な対応をとる事にする……流石に職務質問は必要ないだろうと。

「……ほほう?一人でお父さんからのミッションをこなしているのか関心関心。かげにいるというのが今一ピンと来ないが、今は一人って事はいざと言うときの備えがあるって事かな?」

凄く、凄く、少女が手に提げている荷物の中身が気になるが、其処を問い詰められる程の理由もなし、面倒ごとの気配もないと思い、極普通に迷子を褒めるような物言いで、上目使いに見上げる少女に対して、自分は自分の膝に手を添えて、軽く前かがみになってなるべく視線の高さを合わせようとする。

ルイン > 此方も深紅の瞳で目の前の騎士さんを見つめます。外見は俗にアルビノという色合いだが、
視力が弱いとかはない、持ち物は見る限り布で隠された荷物、以上なのだ。隠し持っているとかは物理的にない。
富裕地区と言えども、ナイフの一本位持てばいいだろうけどそれもない。

騎士さんが此方に声をかけるとしたら、それ…声掛けと言う名の職質なのでは!?と内心疑いが少し浮上。
でも時間帯と一人でいたのはあるので 疑われもするかと内心は思うも顔には極力出さない。出ているのは緊張している顔。

「かげにいるのは つかいま。いざになったら うん そなえあるよ。
 おとうさんから ぎるどにおいてきたにもつ…あ、ひみつね!」

幼女が歩いてきた方角には真っすぐ向かえば冒険者ギルド等がある。
そこから歩いてくればこの道を通りかかるのだ 其の幼女の進む方向には富裕地区。
寄り道なんぞしたらこの道は通らない。視線が上から真ん中へと降りてきて。
騎士さんがしゃがみでもすれば下がる。

おとうさんからのミッションをうっかり喋りそうになったが 寸で?で喋るのをやめて 秘密ね!?とごまかそうと。

ファルチェ > 騎士ですから、治安維持の為に地区を徒歩で廻り犯罪者や道に迷ったものを案内する事は良くある事だ。
しかし、富裕地区で子供が一人でいる事は滅多になく、あっても執事やメイドを共に連れているので実質一人ではないし、……ああ、でも……、子供の相手は慣れていなくて……。
と、考えても仕方なく、考えるよりも先に視線の先の白い少女を良い意味でどうにかしてしまおうと。

で、なければおちおち家に帰ってお酒も飲めないし、酒場に入り事すら出来ない、ヘタをすると年下趣味?何て同僚に疑われかねなく……。

でも、まあ腐っても騎士である。
父親の為に行動するレディーを見過ごす事も出来ない。

「……使い魔。まあ防衛用であれば無闇に暴れる事もないか。と、シークレットミッションか、それなら内緒にしておかないとな。よし……一人で行動できる立派なレディーにはお兄さんがご褒美をだな……。」

確かに少女が歩いてきた方向には冒険者ギルドがあった筈で少女の言葉に何ら疑問を挟む余地は無いと判断。
ならばその父親の為に働く少女に報いる必要性があると考えると、ニコと何時も女性相手に向ける甘くも柔らかな懐柔様のふわりとした笑みを向けて、自分のズボンのベルトに結んである皮袋に指を突っ込むと、なるべく視線を外すまいと笑顔を向けながらゴソゴソと指先で皮袋を漁る。
確か、中にベッコウ飴が入っていた筈なのだ。

ルイン > まだ幼女なんです。でも一人でおとうさんからのお仕事をきっちりやってその帰路だ、お墨付きでもない限り、
執事とかメイドとか護衛の一人や二人いないとおかしい。色々と騎士の前にいる幼女はおかしい部分がある。
幼女としては 早く帰らないと一人でいるだけにお叱りをされそうで。
門限と言う恐ろしい門番を駆逐するために早く帰らないとならないのに。

「ん。きょうのつかいまはおおかみさん。またがってもいいけどまちじゃおかしいし。
 うん、ごほうび??んんんん、おきもちだけでいいよ!?」

布の中身は最後まで不明で通そう。っていうか咎められても幼女は中身が何なのか教えられていない。
ギルド職員がおとうさんに渡すんだよと言われてそれから見ていないのだ。
騎士さんはどうやら何かを下さるようだけど、気持ちだけでいいとやんわりと断ろう。
幼女の影がとぷんと揺れる。その影の揺らぎに びくっとした幼女は、

「きしさんごめんなさい つかいまがいそげって!もんげんがこわいから またね!!」

じゃあね! と急ぐ様にまっすぐ騎士の横をすり抜けて富裕地区のある一軒の屋敷へと急ぎ 姿が消えていった。
幼女が門限と言うのに間に合ったかは定かではない。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からルインさんが去りました。
ファルチェ > こう、懐に何時も仕舞っているのだ。
頭を使うときに必須となる糖分がベッコウ飴が……。
いや若しかしたら今日は会合だからお酒にも合う様に干した果実の砂糖漬けだったかもしれない。

ごそごそ

皮袋はそれほど大きくない筈が、中々出てこない。
指先に触れる感触は幾つかあるが、中々……と、探しているうちに何にせよ白が似合う少女が急に慌しい態度になったので、一度糖分探索を中断し……一度縦に頷く。

「悪いな、中々こう見つからなくて……気持ちだけで言いなんて気を使わせて……って忙しいな。気をつけて帰るんだぞ?」

狼型の使い魔がいるとも言っていた。
なら無理して送り届ける必要もないのであれば、ゆるーくゆるーく手を振って慌しい少女を見送ろうとしたら、既に脇を抜けて手を振る事も空振りと終わる。

「……うん、まあ平穏無事がいい。もうちょっと…じゃないか後10年もすれば口説いてメイドに……白が似合うメイド……。」

と名残惜しげに少女の姿を脳裏に浮かべ、メイド服を妄想の中で着せては何度も頷く。

――さて、自分はまだ帰宅するには時間がある、急いで帰宅しても待つものがいない屋敷に急いでかえる理由もない。
大通りを再びゆっくりと歩き出す……一応行く先は己の住む小さな屋敷の方向である。

ファルチェ > ――先程の白い少女ではないが自分もいい加減に帰るとしよう。
歩けば15分の距離である。
走ればもう少し早く帰れるかもしれない。

お酒が飲みたいのは山々であるし、一人で飲むのも寂しいものである。
だが今日は素直に帰ろうと、考えていた通り走って変える事にして、よーいどん!何て少し子供の頃を思い出して呟きながら走り出し、風を切りながら途中同僚に手を振りながら走り去るのであった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からファルチェさんが去りました。