2017/03/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にノアさんが現れました。
■ノア > 芝生から石畳の一枚一枚に至るまで、 綺麗に整備の行き届いた公園。月明かりの下 複数の紙袋と並び、 ベンチに脚を組んで座る女が一人。
「 買い過ぎちゃった.. 」
春物のドレスや靴を求め、 富裕地区で買物をしていた。選んでいる間は楽しかったものの、 この紙袋を持って帰るのかと思うと憂鬱そうに.. 気怠げな溜め息を漏らす。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にジアさんが現れました。
■ジア > 配達ではないため背負い袋を背負っていない少年は、付近で時間を潰すために公園の中へと入っていく。
「あ、ノアお姉ちゃんだ、おーい!」
そして、そこで見知った相手の姿を見つけると、少年は手を振りながらそちらへと駆け足で向かっていって。そして笑顔で相手の前に立って、相手が大量に並べている紙袋が少し気になったように視線を向けた。
■ノア > 「 ん..... ジア、 」
空飛べたらどんな感じだろう.. なんて、 歩き疲れた脚を揺らしながら現実逃避していると ── 名前を呼ばれ、 声のする方へ視線を向けた。視界に捉えたのは、 元気いっぱい手を振り駆け寄る貴方の姿。こうして見ると、 無邪気な少年にしか見えないのに.. 等と。そんな事を思いながら、 ひらひら手を振り返し。
「 この前はありがと、 ほんと助かっちゃった。あそこで逢えなかったらって思うと..... ん、 あぁ.. コレ ? ちょっと買物のつもりが買い過ぎちゃって... ジアは、 仕事 ? 」
先日の礼と、 視線を向けられた紙袋の説明。そして、 ゆるりと首を傾げながら此処に居る訳を訊ねた。
■ジア > こちらへ手を振り返す相手に負けないぐらいぶんぶんと手を振る少年は、息を切らしながら相手のところまで走っていく。
「えへへっ、偶然通ってよかった!
うん、注文を受けてたんだ。どうせ工房開いてないから明日からだけど……これ全部買い物って、ノアお姉ちゃんってもしかして結構お金持ち?」
先日のことについては、しっかり褒美も要求済みな少年はニカッと笑みを零して答える。そして尋ねられた事にはポーチに突っ込まれた羊皮紙を丸めた注文のメモを指さしてから、頭の上で手を組んで。それから、目の前に並ぶ紙袋を見てふと疑問に思ったことを口にした。
■ノア > ( ゎ..... 手ェぶんぶん振ってる.. とてもあの日のクソガキとは、 思えない... )
息まで切らして駆け寄る貴方に、 不覚にも可愛いと感じてしまって。無邪気で可愛らしい少年らしさも、 優しくて頼れる男の子な一面も知っているけれど.. また違う一面も知っていたから、 何となく ふい と視線を逸らし。
「 そっか、 お疲れ様。ん ? お金持ちねぇ.. なってみたいけど、 残念ながらそんなんじゃないよ。たまたま臨時収入があっただけ。」
羊皮紙へ視線を向けたまま、 金の話は適当に流し。定宿のない貴方のこと、 この後どうするつもりなのか気になるのは当然で。可愛いげのない言い方であるものの、 これで一応心配しているつもり。
「 で、 決まった寝床は見つかったの ? いつまでも野宿なんかしてると、 少年趣味のオジサマに拐われるよ。」
■ジア > 「ふーん、品物を高く買ってくれる人がいたとか?」
なぜか相手に顔を逸らされてしまったことには、覚えがないと言わんばかりのふてぶてしさできょとんとした表情を少年は浮かべる。
相手の臨時収入についても、そもそも相手の職も知らないままでは想像もつかず勝手な予想を口にして。
「うぅん、流石にこの辺だと手が届かないとこばっかりかなぁ。えぇー、オッサンはヤだなぁ、どうせならお姉さんの方がいい。心配してボクのこと泊めてくれるお姉さんがいいなー」
宿については少し腕を組みながら考え込む仕草を取る。相変わらず金銭的な余裕はたまの贅沢ぐらいで、高級な寝床を使うには足りない。相手の言葉にはちょっと嫌な想像をしてしまって少年は顔をしかめてから、突き放した言い方の相手の顔を覗き込むようにしてわざとらしく言葉を繰り返した。
■ノア > ごく単純な少年の予想がズバリと当たり、 心の中で小さく舌打ちつつも表情は変えず。話題を逸らす為か ほんの悪戯心か、 つらつらと話し続けるも..
( 正解..... 無駄に鋭いな、 もう.. )
「 .....ま、 そんなとこ。
財力でありとあらゆる事をし尽くした金持ちは、 未知の刺激に飢えてるものよ。拐われて捕らわれて悪戯されたって知らないかr......... って.. 何、 よ... 」
ぱっちりと綺麗な黒い瞳に覗き込まれ、 繰り返されるアピール。逸らしても逸らしても、 じぃ.. と注がれる視線に根負け。
( やっぱ......... あざといっ ! )
「 もう、 わかったってばっ.. いい ? 宿無し少年を泊めるだけ、 だからね。」
ろくに知り合いも居なかった数年前の自分を思い出しては、 何だかんだと知り合いも増え つくづく他人に甘くなったものだと無意識に唇尖らせた。
■ジア > 「ボクの鍛冶もいつかそういう上客、っていうんだっけ、誰かが買ってくれたらいいのになぁ。
わー、そんな飢えた怖いお金持ちに攫われる前に、誰か助けてくれないかなー?」
まさか相手の図星を突いたとは知らない少年は、呑気な調子で願望を口にしながら少しむくれる。なんとなく、高額な報酬をくれる相手がいることに嫉妬心が生まれていて。そして、相手の冗談めかした言葉に少年は全く口ほどに恐ろしいと思っていないだろう脅威を前にして、じーっと言外の要求を相手に繰り返していき。
「うんうん、その代わり荷物持ってあげる!……ホントに泊めるだけ?」
やがて相手が根負けすれば、ニコッと相好を崩して自ら相手の荷物持ちを買って出るとぴょこんと手を挙げた。そして何事か考えている相手に、少し間があってから揶揄うように問いかけを投げる。