2017/03/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にチューベローズさんが現れました。
チューベローズ > 「夜は退屈ですわ…」
まだ寒さの残る夜の街を散歩する少女。
歩く度に響く軽い足音が少女の存在を周囲に告げる

夜の町を吹く風がフリルで盛られた少女の服と長い髪の毛をサラサラ、ふわふわと揺らしている。

自信の部屋を抜け出しての散歩を楽しめば目的地もなく月明かりに照らされる周囲をつぶらな瞳で眺めていた。

チューベローズ > 「さて、今日はどちらに行ってみましょうか…」
ぽくぽくと厚底の靴音を響かせながら歩みをすすめる少女、四つ角で一度足を止めふと悩み始める。

彼女の背を押すようになびく風。
その風に従い少女は四つ角を左に進んでいく。
少女の記憶にあるのは庭園。そこに行って春の気配を感じる事にした。

「この時間ですからどなたかいらっしゃるかしら…」
と、一人つぶやきをおとした。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にティネさんが現れました。
ティネ > 一見して人のいない夜の庭園に足を踏み入れるなら、その花壇に咲く花のひとつ。
大輪の花の花弁に包まれて、蝶羽根を持つ掌ほどの小さな小さな少女が
眠っているのを見つけられるかもしれない。
人形かと思いきや、よく見れば寝息を立てているのがわかる。

ときおり寝返りを打つと、簡素な白いワンピースの裾から素足が覗く。
少なくとも近づいた程度では、起きはしないだろう。

チューベローズ > ぽくぽくと歩みを進める少女。
庭園にたどり着けば満足げな表情を浮かべまだまばらな花を眺めながら歩みを進めていた。ふと、その中に見つけるのは大輪の花をベッドに眠る少女。

「あら…妖精さんかしら…」
小さくつぶやき、時折寝返りを打つ妖精を見やれば、自身の持っていたタオル時のハンカチを取り出し妖精に掛けてみよう。
「妖精さんも風邪を引くのかしら…」
等と小さな疑問が頭をよぎった。

ティネ > 「うにゃ……」

眺めていればかけられたハンカチの重みで起きたか、やがてまぶたを開く。
もそもそとくるまったまま身体を動かして、ハンカチの主のほうを向く。

「あのときたすけていただいたようせいにございます。
 かぜひかないよー。あとごふんー」

寝ぼけた様子でまとまりのないことを口にしているうち、身体を動かした拍子に
ころんと花びらから地面へと落っこちてしまった。

「あにゃー」

ハンカチ巻の状態でころころと少女の足元まで転がってくるだろう。

チューベローズ > 「あら、あらあら…」
寝ぼけている様子の妖精の言葉に少女はころころと笑いをこぼし。

コロンと落ちてきて足下に転がれば少女はゆっくりとそばに屈むとハンカチで巻かれた相手を拾い上げ手のひらの上に。
「怪我はないかしら?等と呟きながら手の上の妖精を眺めていた。」

ティネ > 「んー……」

場所が花→地面→掌と変わって、妖精は目をこする。
ようやく目が醒めてきたようだ。

「ピンピンしてるよ。ハンカチありがと。
 ボクはティネだよ。きみは夜の散歩中? お人形さんみたいな洋服だねえ」

自分の言えた話じゃないけど、小さい女の子が一人で夜中にうろつくなんて珍しい。
そう思って、手の上で身体を起こしてしげしげと観察してしまう。

チューベローズ > 「いえいえ、こちらこそ起こしてしまって、申し訳ありませんわ…
私はチューベローズと申します。
ふふティネさんこそお人形さんのようですわ…」

楽しそうに笑う少女、妖精に観察されればクスリと笑い距離を置くように手を伸ばせば少女の格好が少しは見やすくなるだろうとの思いで、かがんでいた少女は立ち上がると手を揺らさないように気をつけながらそばのベンチに腰掛けた。

「ティネさんはこんな見つかりやすいところで寝ていて危ないのでは?」
自分のことを棚に上げながら少女は問いかけ、指先で優しく頬を撫でてみようとした。

ティネ > 「よろしくね。
 きみの手が暖かいからここでも寝ちゃえるかも。なんてねー」

すっかり我が物顔で手の上でくつろいでいる。放っておけば本当に寝かねない。
指先で撫でられて心地よさそうに目を細めた。

「ん、いやあ。案外見つからないものなんだよ。
 ……まあいま見つかったんだけど。
 でもチューベローズみたいなかわいい女の子に見つかるなら、むしろうれしいよー」

指先を抱えて頬ずりしながら、警戒心を欠片も見せずそんなことを言う。

チューベローズ > 「ふふ、くすぐったいわ」
手のひらあの上でくつろがれれば少女は楽しげに笑っていて、指先でふれる相手小さくて羽がある以外人と変わらなければ、頬刷り返されてから優しく頭を撫でた。

「ありがとう。
私もティネさんの様な可愛らしい妖精さんに会えて嬉しいわ。
でもそろそろ私も帰らないといけないのだけれど、ご一緒に帰りますか?
お人形ようのベッドならありますが」
と、そんな提案をしてみた少女であった。

ティネ > 思わぬ提案に、ぴょこぴょこと蝶羽根を動かして燐粉を舞わせる。

「本当? 行く行く、ベッドで寝てみたーい。
 でもいいのかい? 行きずりのヒトを家にあげちゃって。
 ボクはひょっとしたら悪い妖精かもしれないよー?」

なんて脅かすようなことを言ってみるが、おどけるような表情を見れば
冗談でしかないことは明らかだ。
連れて帰るつもりなら、ティネはおとなしく運ばれるだろう。

チューベローズ > 「ふふ、もちろんですわ。
もし悪さをしたら、お仕置きですわ…」
ころころと笑いながら少女は言葉を返し、庭園に降り注ぐ月明かりできらきらと光る鱗粉を見やればきれいと素直に思いながら妖精をつれ家人に見つからないように自室へ戻り人形用の別途で寝る相手を楽しそうに眺めながら少女も眠りに落ちていくのだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からチューベローズさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からティネさんが去りました。