2017/01/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアリウムさんが現れました。
アリウム > (富裕地区の中央付近、貴族が集まる綺麗な公園がある。
木々は丁寧に切り取ろ得られていて、遺跡を模したような真っ白な支柱が所々に。
その中央では、豊かに水を噴出している、水瓶を抱えた女性の像。
まさに、芸術家の趣向を凝らした、昼下がりの公園。

その噴水の付近には、テラスがいくつか用意されている。
天気のいい日には、そこで貴族がお茶会でもするのだろう。
その証拠に、太陽が照っている今日は執事や召使を連れた貴族の姿が目立っていた。
その中に、赤い髪をした男アリウムの姿もある。

後ろには、豊かな顎ひげを蓄えた、きりっとした表情が印象的な老執事。
さらに、3人のメイドを従えながらこの天気のいい日に、一人でお茶会を楽しんでいた。)

「…………。」

(アリウムの顔は、どこか穏やかなものに見えた。
執事が見事な手さばきで入れた紅茶を口に含み、その香りを確かめながら喉へと通す。
鼻に抜ける茶葉の香りが、心地よくも感じる。
背もたれに背中を預け、体重を掛けながらそっと、空になったカップを執事に差し出した。)

「今日は、彼は来ていないんだね……。」

(彼、というのはアリウムと同居している貴族の事だ。
今日は、城に招かれてのパーティに出席していることを、執事は伝える。
そっと、興味がないように相槌を打つと、執事が湯気の立つカップを、目の前においてくれた。
一言だけ礼を言うと、アリウムはそっと目を閉じ風の香りを楽しんでいた。)

アリウム > (執事が教えてくれた。
今日、城では第七師団副団長の復帰を記念したパーティが開かれているということ。
ずっと病に伏せていた副団長が、ルミナスの協力で完全に復帰。
その復帰を記念したパーティに、貴族は出席しているということだった。

アリウムは、おかしそうにくすくすと笑った。
第七師団は、対魔族最強と謳われている騎士団。
其れの副団長が復帰したパーティに参加している貴族が、いったいどんな顔をしているのか。
魔族に協力している貴族が多い中で、そのニュースはきっと戦々恐々だろう。)

「そうか…彼も大変だね。
帰ってきたら、ハーブティーを入れてあげて。
彼は胃腸が弱い、きっと胃痛を抱えながら帰ってくるだろうしね。」

(いや、その前にまずは愚痴から入るかもしれない。
それを聞いてあげる人がほとんどいないため、いつも彼の独り言で済んでしまっている。
今日は、彼のそばにいてあげようかな、などとも考えながら、紅茶を口に含んだ。)

「ところで、ボクの興味を引きそうな話題は、何かないのかな?」

(さっきのニュースは多少面白かった。
なら、それ以上の面白いニュースがないか、執事に尋ねる。
残念ながらない、と執事は首を振った、苦笑を交えて。)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルゥさんが現れました。
ルゥ > あんまり街の雰囲気として、好きじゃない富裕地区の小奇麗さ
だけど、たまには足をむけないと地理を忘れたら困る

城内の祝い事に興味もなく、嫌悪感しかない者たちの集まり、そういえば部屋に招待状が届いてたけど
呼ばれても行きたくもない

だから、その前に外に出て富裕地区の公園に差し掛かる
噴水があって水音がしているのに気づくと
こんな場所で自然の音が聞こえると、引き寄せられるように噴水のそばにと近づき
綺麗に整備されてる噴水の淵へと座る

アリウム > (白い大理石で作られている噴水は、太陽の光を吸収しほんのりと温かい。
天気がいい日には、きっと心地いい水の音と風で、心が癒される。
アリウムも、こうしてゆったりと楽しむお茶と自然の香りで、心を落ち着ける。
少し冷め始めた紅茶を口に流しながら、一息ついた。)

「そうか…残念だ。
面白いニュースでもあれば、少し聞いてみたかったんだけどね…。」

(そうそう、そんな話が転がっているわけはない。
苦笑へと笑みを変えながら、かちゃりと半分ほど中身が残っているカップを置いた。
肩をすくめながら、おもむろに立ち上がるのは、少し散歩しようと思ったから。

天気のいい今日だから、少しばかり一人で歩きたい。
そう言い残し、執事とメイドを先に屋敷へと帰らせる。
ゆったりと、噴水のそばを歩きながら、ルゥの目の前に差し掛かった。)

「…こんにちわ、キミも一休みかな?」

(ルゥへと掛けるのは、そんな言葉だった。
気分がいい日には、誰かとしゃべりたくなってくる。
そんな気分に、白羽を矢を立てたのはルゥだった。
穏やかな笑みを浮かべながら、ルゥの目の前に立ちそう声を掛ける。)

ルゥ > あの城内の空気、偽善の集まりのような澱んだ空気は息苦しく
制約のない自由な立ち位置をもらってるから、なにをしょうと文句を言ってくる者はいないけど

無意識に思い出してイライラのため息をつく
噴水の水面に手を伸ばし、指先をつけると
暖かな日差しの中でも水は冷たい
その冷ややかさも、楽しむように瞳を伏せていたら

近づく足音に気づいて顔をあげる

「こんにちわ、そう…少し休憩、お兄さんはお散歩?」

見た目にも整ってる相手、自分が座ってるとこもあり見上げるようになるけど
特に警戒するわけでもない、どこかの貴族の余裕だろう
愛想よく笑みを浮かべながら返す

アリウム > (話しかける少し前に、ルゥはため息をついていた。
その顔は怒りをにじませ、強いストレスを感じているよう。
暖かい日差し、ひやりと冷たい水をすくう仕草が、少し上品さを漂わせる。

どこかの貴族の令嬢かと、アリウムは思った。
立ち振る舞い、そして容姿を見てもそんな気がする。
目を伏せているその姿も、とても美しく見える。)

「うん、まあそんなところだね。
こんなにいい天気だから、どうしても外に出たくなってしまってね。
もともと、中で引きこんでいるようなことは性には合わないんだ。」

(頬をかきながら、アリウムは微笑み応える。
噴水のふちに腰かけているルゥを見下ろしながら、うっすらと瞳を開く。
赤い、ルビーのような瞳を半開きにしながら、その愛想笑いに答えた。

愛想で笑っている、そのことには気づいていないふりをした。
それもそうだ、初対面であっている人間に対して、いきなり心から笑えるものか。)

「……へぇ、エルフとは珍しいね?」

(ふと、ルゥの耳がとがっていることに気が付いた。
王都で過ごしている大半は人間、後は奴隷階級のミレー族。
エルフ族というのは、ここ最近ではついぞ見たことがない。
少し珍しそうに、目を見開き。)

ルゥ > 「お陽さまにあたると気持ちいいから、風も音も、忘れてる人が多いけどね」

ここよりも田舎の暮らしだから自然はいつも近くにあって思い出すように
噴水の水面に指先で救うようにしたりして

「珍しい?…ああ…半分だけどね」

母親がエルフであることを教える、見た目だけならエルフに似てるから珍しいはず
ただエルフのような魔法が使えるわけでも精霊を呼び出せるわけでもない
少しそれっぽいことが出来る程度
逆のてで、尖った耳を軽く引っ張るようにして本物であるアピール

目の前の男性は、綺麗な身なりで赤い瞳の印象的
口調も丁寧で、見下すようなことも言わない、城の貴族とはまた違うタイプかと

初対面で相手のことなど、見た目からの判断でしかわからず

アリウム > (太陽は、人の事を癒すという。
天気によって人の気分というのは移り変わり、落ち込みもすれば元気になったりもする。
時に、体調すらもつかさどる天気は、確かに神の御業というのも頷ける事実だった。

噴水の水は、絶えることなく流れている。
噂では、水の魔法を用いて永久機関を作り出しているとか。
そんなことを気にする貴族は、よほどのもの好きではあるのだが。)

「半分……ああ、ハーフエルフなのか、キミは。
そのほうがよほど珍しいね、人間とエルフはなかなか結ばれないと話を聞くけど…。」

(寿命の問題、そしてその遭遇率の問題。
それらを加味して、ハーフエルフが生まれる可能性は非常に低かった。
魔力も劣り、エルフたちが使える特有の、自然を操る術。
たしか、精霊を用いた魔法だったか、それがハーフエルフだと劣化する。
ゆえに、ハーフエルフはエルフたちの中でも卑下される存在で、生まれて間もなく死ぬことも少なくないとか。
ルゥのように、育ち切ることはまさに稀、奇跡といってもいい。
疑っているわけではなかったが、ルゥがが自分の耳を引っ張り本物であることをアピールし。
微笑みを向けながら、アリウムも右手を軽く振った。)

「…よければ、キミの話をもう少し聞きたいね。
せっかくだ…ボクとお茶をご一緒しないか?」

(先ほど、執事たちを帰らせてしまったのは失敗だったかもしれないと、アリウムは思った。
まさか、こんな興味を引く出会いがあるとは、正直思わなかったために。
今からもう一度呼び出すのは、おそらく不可能だと知れば手近にいるものに、声を掛ける。
二人分のお茶を用意してくれと。)

ルゥ > 「そうなの?…まあ、自分以外しらないかも」

言われて気づいた、そういえばハーフエルフの名称は知ってても
見たことがない、それでか…うんざりすることをもう1つ思い出した

城内を歩くと周囲が少し距離をあけるのは魔剣のせいだと思ってた
容姿でも珍しがられてたのか

水につけてた手を振るようにして戻し
特に予定もない、自分も地理の把握に外に出たくらい
相手からのお誘いは笑顔で受ける

「私は…やっぱり珍しい?いいよ天気もいいしね。
 いいよ、お茶しょう」

噴水の淵から立ち上がり、どこか椅子とテーブルがあるとこに座るのかと
相手の近くへと寄り

アリウム > 「出生率や、その他の問題でハーフエルフは非常に生まれにくいんだ。
キミという例外がいる時点で、ゼロではないと思うけれどもね。」

(もともと、エルフの出生率は非常に低い。
これは、森の中という限定されたテリトリーの中でしか活動しないということもある。
絶対的な個数が少ないために、人目に付くことすら珍しい。
その中でも、人間とエルフのハーフというのは非常に珍しいと言えなくもない。

ルゥの事で、何も知らないアリウムは何を思うのかは知る由もない。
ただ、暇を持て余している者同士、少しの団欒でもと思う次第だった。
手についている水、それを払い落とすならば使うといい、とばかりに。
ハンカチーフを差し出し、その右手に乗せた。)

「…キミという本人を目の前にしてこのようなことを言うのは、非常に心苦しいが。
とても珍しい、とボクは思うね。」

(そんな珍しい、キミの名前を知りたいと、アリウムは尋ねた。
この噴水広場、テラス程度ならばいくらでもあるし、お茶を入れる執事も常備されている。
まさに、平民地区のカフェとは比べ物にならないくらい。
いや、潔癖症の主でもいるのかというほどに、テラスはきれいに整えられていた。

優に向かい合う形で、アリウムは椅子に座る。
執事との少々の会話をしつつ、ルゥに向かって微笑みかけた。)

「なんでも頼むといい、ボクはお茶だけにしておくけどね。」