2016/08/07 のログ
■セリオン > 「へえ、よっぽど入れあげていると……上客なのですね」
女が、セリオンの肩に顎を預け、何かを耳打ちしている。
女を抱きしめ、背と――逆の手は胸を覆う布の下に押し込んで、セリオンは更に幾度か、何事かを問う。
その度に女は、抑えながらも溢れる喘ぎと共に、やはり囁くように答えていく。
「貴女を気に入って、近々妻にするとまで言い切る王族。ふふ……その王族からは、たんと寄付を頂くことができそうですね」
細く、大笑するように細められた目をそのまま、セリオンは女を膝の上に、自分の体に背を預けさせる向きで乗せた。
それから、女の太腿の内側に手をやり、ぐいと押し拡げる。
他の客にも、店員にも、少し視線を動かせば見えるような位置で、女は股を開かされ――薄く小さな秘所を覆う布を、既に蜜が濡らしている。
■セリオン > 「なら、嫁いでしまえばいいではありませんか」
開かれた脚の中央に、セリオンが右手を進めると、女は高い声で鳴いた。
仰け反る首の後ろから、耳を食み、舌でくすぐりながら、セリオンは女をそそのかす。
「王族ともなれば、政敵は多い。いつ、どのような形で死んでしまうともわからない――子も、兄弟もいないのでしょう?」
布の内側に、セリオンの指が入り込み、水音を立てる。秘所を覆う小さな布が濡れ、その下で蠢く手が透けて見えるほどだ。
女は、何かを答えようとしているが、その度にセリオンは女を喘がせ、鳴かせ、言葉を続けさせない。
左手は女の胸を、緩やかすぎるほどにゆっくりと愛撫し、弄ぶ。
衆目をまるで気にせぬ情交だった。
■セリオン > 「例えば、とある男が、妻の望みを叶えようと遠出をして、帰路、賊徒に襲われる。そういうことは、決して珍しくもないでしょう?」
指が二本、女の秘部へ潜り込んでいた。思わず腰を浮かせた女だが、その快楽から逃れようとはしなかった。
指は、穏やかに、しかし幾度も寄せては返す波のように、女の内側の襞、快楽の元を一つずつ、指の腹で甘く撫でる。
時折、指先が、膣内の鋭敏な神経束に触れて、こりこりと刺激をした。もうそれで、女は涙さえ流して首を振る。
「貴女の体は、心地よいですね。何十、何百もの男に抱かせ、すり減らすなど勿体無い……王族の未亡人ともなれば、身を売り生きる理由など無くなるでしょう?」
女の胸を、指の痣が残るほどに掴む。痛みはあるだろうに、それでまた、女が鳴く。
開いた脚の間を濡らす蜜は、女の股から、床にまで滴るほどに溢れていた。
内股が、びくびくと痙攣する。
中の指、二本を強く締め付けたまま、女は絶頂を迎えていた。
そう日も経たず、とある王族が妻を迎えたことが。
それから暫くすれば、とある王族が、旅の帰路、賊徒に襲われて死んだということが、街の些細な噂として聞こえるだろう。
この国ではさして珍しくない、一日か二日で忘れられる噂。
残された未亡人は、ノーシス主教を信じる者ではなかった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からセリオンさんが去りました。