2016/08/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にセリオンさんが現れました。
セリオン > とりたてて理由は無いのだ。
ただ、どうにも眠れないが為、セリオンは夜の街に出た。
貧民街などに比べれば、価格も、平均的なレベルも高いが、ここは売春宿とさして代わりのないところ。
今宵、良い獲物はないかと、内なる牙が疼いているのだ。

さすがに修道女の格好で、しかも武器を持ったまま入れるような店でもないので、貴族の女のような姿で、行儀良く椅子に腰掛け、酒をゆるりと飲んでいるが――
その目は、耳は、何かが起こるのを期待するように、店内を見渡している。

セリオン > 女を一人、手元に呼んでいた。
見目麗しいが、こういう店に置くには少し歳が行っているか――それでも、まだ三十にはならぬくらいの女だ。
しかし、十分に美しい。豊満とまでは言わないが、人より起伏に富むその体を、胸や秘所ばかりを覆う小さな布と、幾つもの装飾品――首飾りや指輪、腕輪、首輪――で飾っている。
しなだれ掛かる女の背に腕を回し、犬猫にするように撫でてやれば、忍び笑いに艶めかしさを滲ませ、女は背を反らす。

「それで、このお店には、その人は良く訪ねてくるのですか?」

女の体に触れながら、セリオンは何かを問うている。
女は微笑と共にはぐらかすが、その笑みは時折快楽で緩み、頬を赤く染めていた。