2016/06/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/ヴァンシュタイン家の屋敷」にノエルさんが現れました。
■ノエル > 騎士団に休暇届を出せば、1週間近くの休暇を頂けた。
まだ心の傷も癒えていない、また己の屋敷の後始末の準備も必要だと伝えればあっさりと休暇の許可は出たのだ。
ここは富裕地区にあるヴァンシュタイン家の屋敷、イニフィさんとどこか人気のない場所へという事で家へと案内することした。
以前は使用人の方も何名か働いていたけど、父さんが死んでからは彼らの給金を賄うこともできなかったため、皆さんにはお暇をだした。
この屋敷の中は、今はボクとイニフィさんの二人だけだ。
家財道具も今では必要最低限なものしか残っていない
学院の授業料と当面の生活費に当てなければならなかったからだ。
父さんは不正を許さず賄賂も受け取らない高潔な人だった。
ということもあってか、うちにはお金はそんなにない。
父さんがなくなり収入もなく、兎に角必死に生きている、それがボクの現状なのだ。
■ノエル > ただ、母さんの形見であるドレッサー、父さんの愛用の釣り道具などは売れないでいた。
これまでも手放してしまうと、本当にボクには何も残らないような気がしたからだ。
残っている家財道具はそらら遺品と、ボクの衣服類、調理道具に寝室のベッド、テーブルセットくらいだろうか?
あと魔法式の冷蔵庫、これは食材を持たせるために手放せないでいる。
この屋敷もあと5日ほどで引き払わなければならない。
ボクが生まれ育った場所、ボクが育った場所、父さんの思い出が詰まった場所
幼い頃亡くなった母さんの思い出の残っている場所……
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/ヴァンシュタイン家の屋敷」にイニフィさんが現れました。
■ノエル > この屋敷の恐らく最後のお客さんになるだろう、イニフィさんを屋敷の中へと招き入れた。
「狭くて何もない場所ですけどどうぞ、あ、イニフィさん何か食べられます?」
そう尋ねながらダイニングの方へと案内していく。
人目につかない場所、ここならどうかと思いつつ振り返りイニフィさんの顔を見つめる。
■イニフィ > 「………え、ええ……ええっと、じゃあ…何かつまめるものをお願いできる…?」
驚いた、手っきり平民出の騎士だと思っていた。
そうでなければ、貴族に疎まれることはないだろうと。
しかし、案内されたのはまさかの裕福地区の一角だった。
ノエルもまた貴族だったことを知れば、さすがにイニフィといえど驚く。
―――もう少しちゃんとした服を着てきたほうがよかったかな、と考えたのは屋敷に入る前までだった。
はいってみれば、まるで無人のゴーストハウスにでも入ったのかと思うくらいがらんとしていた。
使用人の姿もないし、ノエルはこの広い場所を一人で過ごしているのだろうか、と首をかしげる。
「………なるほど。」
どうやら、彼女――いや、彼か。
彼の父親は絵に描いた様な騎士であった様だ。
この分だと、キットのえるも苦労したことだろう。
(此れは……予想以上に闇が広いかもしれないわね…んふふ。)
■ノエル > 「はい、あ、ベーコンと豆のスープでいいですか?」
そう言ってボクはキッチンに向かえば料理をはじめます。
従騎士たる者、先輩騎士やお仕えする皆様へのサポートを
一通りできなければいけません。
ボクは家事は一通り得意で、よく褒められました……
「お酒は、父が封を開けたもので良ければお出しできます。
開封済みのお酒は売れませんでしたから、ワインはお料理に使いましたけど、あとはウィスキーが1本あるくらいですね」
そう言って、ウィスキーのボトルを見せます、父さんの普段飲み用の安い銘柄のものですけど。
ボクはまだ飲めません、正騎士になった時に一緒に飲み交わそうと約束しましたけど、その日はもうこない。
「あと、この屋敷はボク達だけです、できるだけ二人だけで話ができる場所って言われましたから」
スープを温めなおし、厚切りに切ったベーコンを皿に並べ、ザワークラフトも盛る。
料理を一通り持ってくれば、あと先ほどパン屋で買ったパンも出しておきます。
「とりあえず、食事でもしましょうか? ボクも詳しく知りたいです
これからボクが何ができるのか、イニフィさんは何をしてくれるのか」
■イニフィ > 「何でもいいわよ、お腹はそんなに空いてないし、クッキーとかでいいんだけど。」
だけど、ノエルが出してくれるというならばそれを素直に受け取らせてもらおう。
さすがにお酒を、というのは少し気がひけるし―――なにより、飲めない。
まったく飲めないというわけではないけれど―――でも。
ノエルの少しだけ寂しそうな顔を見て、少しだけため息をついた。
淫魔―――魔族だというのに、人間に手を貸してあまつさえ寂しい気持ちを紛らわそうとするなんて。
此れは本格的に人間の思考に近くなっちゃったかな、と苦笑した。
「そうね……あけてあるヤツでいいわ。後、グラス二つね?」
飲めない年頃だというのはわかっているけれども、ここには自分たち2人しかいない。
そして、なによりノエルに手を貸すといったのだから、彼女の寂しさを紛らわせるのも役目かもしれない。
この屋敷にいるのは2人だけ、それは雰囲気で分かる。
貴族の家らしからぬ粗末な部屋。
元々はそこに何かがあったのだろう、埃の後がまちまちだ。
出された料理も、庶民的な本当にありあわせのもの。
貴族とは名ばかりで、きっと彼の父親も迫害を受けていたのかもしれない。
「そうね、軽くいただきましょうか。…ん、いい匂いね?
とりあえず……ノエル。貴方は仕返しがしたいのよね?
それはどんな方法で?…力を付けて見返すの?それとも……真実を知って、黒幕を…。」
続きは、言わなかった。
なぜならその言葉の続きは、彼の黒い部分を掘り起こすことになるから。
■ノエル > 「すみません、ボクがお腹へってるのでつき合わせちゃって……
あ、クッキーがお好みなら材料はありますから今から準備したら焼けますけど。」
そういえば、騎士の先輩方以外と食事するのは久しぶりかも
そういえば女の人と一緒に食事ってのは初めて……
そんな事考えると顔が熱を持ってしまいます。
「あ、グラス二つですね……あ、加糖したぶどう果汁もありますよ」
そういって、グラスとお酒と果汁の入った瓶を持ってきます。
「では……」
そう言ってまず軽くお祈りを済ませ、それから食事をはじめます。
お祈りをしてから思うのですが、イニフィさん気を悪くしてないでしょうか
習慣なのでついやってしまいましたけれども。
「えっと、鶏肉と一緒に煮込んで、あと少量ですが香辛料も入ってます
……そうですね、ボクは真実が知りたい。
あと、ボクと同じような目に遭う人を出ないようにしたい。
父さん達の仇は取りたい……でも、ボクにそんな力はない
もし力を得たら……ボクは倒せるのでしょうか、父さんも勝てなかった相手に」
そう言って、料理を食べる手が止まってしまいます。
あの魔族を倒せる力、そんな物は漠然としすぎて実感が無いのが正直な所なのですけど。
■イニフィ > 「いいわよ、別に。…いつもいろんなところ旅行してるから、こういう食事は嫌いじゃないのよ。
いつも2人で旅行してるんだけどね、片方の子がいっつも迷子になって、絶賛はぐれ中。」
しかも、そこ残ったら逸れたのは私のほうだっていつも文句言うのよ、と。
取り留めのない、自分の旅行先で起こった話をする。
家族がいないという寂しさは、どうも魔族と人間に境はないらしい。
まあ、別に寂しいと思ったことはないけど、この淋しい家を見ていると、なんとなくそう思った。
少し顔が赤いようだけど―――どうも、男だったときの名残がまだ抜けないらしい。
クス、と笑みを浮かべながら両手を合わせて髪に祈る仕草が見えた。
あいにく、祈る神もいないし魔族が神様を信じるわけには行かないのが、するなら勝手にすればいいと思っている。
つまり、さして気にしている風には見えなかった。
スープをスプーンで救い、口に運ぶ。
オニオンベースだろうか、特有のあの濃厚な味に、少しスパイスが効いている。
なるほど、此れは確かにパンとベーコンが欲しくなる味だ。
「へぇ、なかなか美味しいじゃない。食べる専門だから……ん?」
ノエルの、食事をしている手が止まった。
少しはなしを聞けば―――。
「真実…か。そればかりは地道に探っていくしかないわね。
あいにく、私は王宮に出入りすることはないし、貴族に知り合いもいない。」
だから、そっちで手伝うことは残念ながら出来ないと、首を横に振った。
「だけど……敵討ちをするだけの力が欲しいなら、協力できるわ。
ただし、相手の姿や力、出来るだけ具体的に教えてほしいけどね…?」
自分の招待を明かせば、彼はきっと自分への信頼をなくすだろう。
だから―――隠したままで、彼女の心を掌握していくことにした。
(…んふふ、さあ聞かせて……貴方の闇を。)
■ノエル > 「えっとイニフィさんの供の方って、やっぱりどんな方なんですか?」
そうさらりとぶしつけな質問をしてしまう。
でも、誰かと旅をするのは楽しそうだとは思う、実際父とどこかに出かけるのは楽しかったし。
初陣の際、出発した時は同年代の友人もいたこともあり、楽しかった。
「ありあわせの材料ですみません、お金とかあれば色々ごちそうも作れますけど」
今は生憎お金はと苦笑してしまう、でもお金がなくてもお腹いっぱいに鳴る食事は作れるので
お腹がいっぱいになれば、ある程度辛いのはなんとかなりますから。
「一応父は爵号を持ってますけど……ボク自身は正騎士になるまで保留ですね
王城に出入り……やはり後見人の話しを受け入れた方がいいのでしょうか」
そう言ってイニフィさんに、自分の後見人を名乗り出ている貴族がいる事を告白します。
その方はあまり良くない噂のある方で、父も捜査でマークしているような方
家には年若い女性の奴隷が多くおり、正直自分は苦手なタイプであるということも。
「……恐ろしい魔族です、父や騎士の皆さんの攻撃が通じず、持っている武器防具が見事に破壊されていきました。
真っ黒い泥のようなモノが、巨大な人と獣が混ざったような姿をした姿
アレは、ボク達を無力化すると、閉鎖的な空間を作り出しその中に閉じ込めました
そして、ボクの身体にその黒いものがまとわりつき、身体が女の子になっていました
その後、親友が……ボクを襲いました、その他の従騎士の子達も
合計5人、父達が静止するように言いましたが、彼らは止まりませんでした。
そして次第にボクの身体は成長していき、友人達は動かなくなっていました。
ボクの姿が成長すると、次は父が母の名を呼びながらボクを襲いました、そしてその他の騎士の皆さんたちも。
ものすごい長い時間が達、ボクは気を失い……気付いた時にはボク以外の皆さんは死んでいました。
魔族たちは姿を消していて、他に誰もその場にはいませんでした
……そしてボクはその場で皆さんを埋葬し、遺品を集めて王都へと戻りました」
涙をながしながら顛末を話していく。
できるだけ詳細に、何があったのか、何が起こったのかを詳細に
それが敵を倒す何かヒントになるかはわからないけれども。
■イニフィ > 「…気になる?…その子はね、エルフなの。
街道であったときにね、意気投合して一緒に旅行するようになったのよ。」
まあ、意気投合するときにはいろいろとあったのだけれども。
自分に懐いて、そして一緒に旅をするようになったエルフの女の子。
いつか、この子にも紹介するときが来るのだろうか。
お金があればという話に、正直に言えばお金のない貴族というのが珍しくて仕方がなかった。
爵位を持っている父親がいるのに、お金に苦労しているとはなかなかにレアケースだろう。
でも、有り合わせでも十分美味しいものを造れるならば―――という考えもあった。
全部忘れて、なかったことにして新しい道を、という考え。
だけど、それは言わなかった。彼女自身―――それを望まないだろう。
後見人の話―――あれ、と首をかしげた。
タイミングが良過ぎやしないか、と。
まあ、話だけで疑うのもどうかと思うし、もう少し詳しい話を聴こう。
ノエルの話―――とりあえずわかったことはいくつかある。
おそらくその魔族は、最初からノエルを殺すつもりはなかった。
だからこそ、淫魔の力を与えて周りのものの生命力を吸い上げる力を与え―――。
その生命力で、彼女は成長するという特殊能力を得ているという事か。
たどり着いた答えは、淫魔の国にいる一人の魔族だった。
「………あいつ、か。ったく……」
軽いため息をつくと、厚く切られたベーコンをフォークに刺し、かじった。
軽く噛み砕き、飲み込むと少しだけ、妖艶に怪しく笑った。
「……斃せるわ。それも…あっさり、ね?」
■ノエル > 「エルフさんですか……お話には聞いたことがありますが会ったことはないですね」
エルフと聞き、その方にももちろん興味が出てきます。
人間より長く行き、そして美しいエルフ……
もしかしてイニフィさんの恋人の、男の人なんでしょうかとも考えてみたり
そう思うとちょっと心のなかがチクリとします、今までに感じたことのないような不思議な感覚。
「あの、これで何か判ったのでしょうか?」
上目遣いで、自分の言葉から何が判ったかを尋ねます。
ちなみにノエルからはそんなに強い魔力が感じられません
淫魔にしては弱々しい力
騎士団の一団を吸い尽くしたにしては魔力は少なすぎるとも見えて
「……仇が取れるんですか! 父や、みんなの!」
イニフィさんの言葉に思わず立ち上がってしまいます、
しかもあっさりとと聞くと、早くその方法をお伺いしたいくらいに。
■イニフィ > ノエルの考えは的外れではあるが、さすがに心の中まで読めるほど絆は深くない。
まあ、これから―――じわじわと絆が強くなっていくのだが。
「ええ、わかった。多分そいつは淫魔の国の外れに住んでるやつね。
人間との契約が好きで、しょっちゅう人間の世界に現れてるんだけど…困ったやつでね。」
とても中途半端だった。
淫魔にして、騎士団の生命力を吸わせた。
その生命力をどこにやったのかは―――至極簡単。
自分が取り込んでいるのだ。おそらくどこかに淫紋が刻まれているはず。
―――だが、淫魔イニフィは笑みを絶やさなかった。
「ええ、取れるわ。…ううん、取らせてあげる。
んふふ……そうね。信じられないかもしれないから…見せてあげる。」
まず、その証拠に―――イニフィは魔力を見せることにした。
ノエルの淫魔の力、それをはるかに凌駕する黒い黒い、魅了の魔力を放出する。
少し電撃が奔る音がして―――部屋の床を焼いた。
「………どう?貴方の敵と比べて…どっちが強いかしら?」
■ノエル > 「えっと……契約ということは人間側に契約をした人がいるって事ですよね?
ということは、その契約者が黒幕?」
そこまでヒントが出されれば出る答えは簡単なものであった
つまりその魔族と契約者、その二人を捕まえるか倒せばすれば仇は取れるのである。
でも、そう考えた後に、ノエルの頭には一つの疑問が浮かび上がる
仇をとったあと、ボクは何がしたいんだろうか……ボクは何ができるんだろうか。
「え? イニフィさん……」
部屋の中で強い魔力が膨れ上がり……稲妻が走った。
その音、その迫力、その衝撃に……肉体が驚いてしまった。
「あ……わかりません、ボクには同じくらい、強そうにはみえます」
そして驚きとともに、ズボンの中が湿って気持ち悪くなってしまいます。
……思わず漏らしてしまったのです、さすがにコレは恥ずかしい。
「あ、イニフィさん床が焦げてます、5日後には明け渡しなのにどうしましょう」
そして思わず目に涙が浮かんでしまいます。
一度にいろんなことが置き、どれから処理をしようかとテンパッてしまっています。
■イニフィ > 「そういう事になるわね。…その足跡をたどるのは簡単じゃないけど。」
確実に黒幕は人間側にいる。
おそらくノエルをほしがった人物、そしてその父親が邪魔になっていた人物。
妖しい人物なんか一人しかいないだろう。
敵を打った後―――その後のことは一切手出しはしなかった。
いや、正確には手出しする必要がない、というところか。
何しろ、ノエルはいまから―――。
「同じくらい……か。んふ、此れで大体4割なんだけど?」
くすくす、と笑みを浮かべながら―――彼女の股間からすこし臭いがする。
男の強いアンモニア臭じゃなくて―――女のこの、少し甘酸っぱい匂い。
くす、くすと笑みを浮かべながら、ノエルの中に眠る淫魔の力に訴えかける。
「………え?うそっ、明け渡し!?
ま、まあ此れくらいなら大丈夫だいじょうぶ!」
染みといえば問題はない程度だろう。まあ、少し慌てたのは事実だけど。
とりあえず、一つ一つ片付けさせていくしかないだろう。
そっと、その小柄な体を出して―――額にキスをした。
「……落ち着いて、まず一つ。…力が、ほしい?」
今見せた魔力、全てを明け渡してほしいのか、と。
確かに強い力だけど、彼女にはいわないでいることがある。
それは―――人間が取り込めば、強い催淫作用を促すという事。
文字通り、淫魔の力を受け取るのだから代償は勿論―――色欲に走る。
■ノエル > おもわず尻もちをついてしまっています。
なんか恥ずかしい感じです。
「……じゃあ、その黒幕さんはどうしましょう。表立って戦える人だといいけど」
相手が野党等の類であれば正々堂々前から戦えはできるけど、
相手が貴族様とかであれば、正面から戦うことは難しいでしょう。
「え……ソレ以上の力?」
イニフィさんの出した力、今のは十分驚異的であったのですが
それよりも強い力……それを得て、あの魔族を倒せるかもしれない。
額にキスをされれば、身体の緊張感が抜けていく、
あ、ダメ今緊張感抜けちゃったら、全部漏れちゃうんじゃ
「あ、はい……欲しいです、皆の仇を取れるほどの力が」
イニフィさんの質問に頷いてしまう、見せつけられた力
それを自分のものにできるというのなら、それは喜んで手を差し伸ばそう。
■イニフィ > 「…それは自分で考えて?その人に罰を与えるのも、ノエルしだいよ。」
イニフィは、力を貸すだけだ。
その力を使ってどうするのかは、ノエルの自由である。
もし、そのものをどうにかしたいというのであれば、ノエルは力を自由に使える。
殺すことも―――生かすことも、罪を償わせることも、きっと出来るだろう。
「……んふ、ほしい?」
心を病みに落としていくほどの力だ。
溺れて、どうなるかはわかったものじゃない。
だけど、それでも望むのならば、イニフィはノエルが臨むだけの力を与える。
その、心と魂を代償にして。
「良い子ね……ノエル『ちゃん』?」
淫魔は、クスと笑みを浮かべて―――ノエルの唇を奪いに行く。
そっと重ねるだけのそれ、だけど尻餅をつきへたり込んでいるならば、少しずつ覆いかぶさるように。
唇を舐め、そこが開いていけば舌を差込み―――小さな舌を、からめとって行く。
■ノエル > 「……あくまでも、力をもらうだけ、その後はボク次第」
それだけの力があれば確かに色々可能なのかもしれない。
その後どうするか、それは自分が力を得てから考えれば良い。
「はい……欲しいです、イニフィさんの力を」
そのまま頷いてしまう、魔族のささやきを
少年として、恋をしてしまった相手に
「え?……ん、むぅ!」
ちゃんと言われたことに反論しようとした矢先、唇を奪われる。
恋をした相手に、唇を奪われるのは悪く無い。
ボクを犯した友人達も同じように舌を入れ、絡めようとしてきた。
でも今ボクは自らすすんでイニフィさんと舌を絡める、
そのままイニフィさんを求め、抱きしめようと腕を伸ばす。
■イニフィ > そう、力は与えられるだけ。
その力をどう使うのかはノエルしだいだ。
殺戮に使うもよし、淫魔として魅了させて、真実を聞きだすもよし。
その力で人を助ける正義の味方になっても、イニフィは決して何も言わないだろう。
頷いた、その行為を後悔しなければいいのだが―――。
キスをし、舌を絡ませるように突き出せば、むしろノエルから積極的に舌を伸ばす。
唾液を流し込み、淫魔の味を覚えさせようとしながら、その手は湿った股間へと伸ばされた。
濡れている―――。少し、匂うその体液。
彼女が何に怯えて、何で失禁してしまったのかは知らない。
けれど、衣服の隙間から手を差し込みその割れ目の部分を、少し指で押し込むように。
下着を食い込ませ、女の部分を刺激しながら、イニフィは唇を離した。
「んふふ………どうしたの、力がそんなに怖かった?」
その、割れ目の部分を撫で上げながら、淫魔は笑う。
少しずつ、下着を食い込ませていきながら。
■ノエル > キスをすれば頭がぼうっとなっていく、
心地よいずっとこのまま彼女と舌を絡ませられたならどんなにいい子とか。
そってイニフィの手が股間に触れれば、再び身体に電流が流れてしまう。
「ひゃう!!」
思わず唇を離し悲鳴を上げてしまう、すでにノエルの股間は尿だけでなく
愛液がまじり下着をますます濡らしていく。
「あ……ひゃう、そ、それは怖いといえば、怖かったです……
いきなり雷が出てくるんですもの……」
ノエルの口から漏れる話し口調は、少年のものではなく少女のような口ぶりだった
「あ、ひゃう、やあ、食い込ませちゃ、ひん!!」
感じ始めているからだろうか、徐々にノエルの下腹部にピンク色に輝く
ハート型の淫紋が浮かび上がってくる。
イニフィの予想通り、その魔術回路はノエルの得た魔力をそのまま彼女を淫魔に変えた主へと流れこんでいく仕組みであった。
■イニフィ > ぼんやりとしていく視線を、イニフィは面白そうに眺めていた。
やはり、無理矢理にとはいえ何人もの男を食い込ませたことだけはある、という事か。
蕩ける表情、そして秘所を触った際の反応―――。
男、というよりも見たとおりの少女そのものにしか思えなかった。
下着の向こう側は、尿―――だけの感じではなかった。
少し粘つく、女の子特有のそれの感触。
イニフィは、それを感じ取れば笑みを浮かべて、その液体を指に絡ませていく。
「まあ…怖かったわよね。でもね、私は雷の魔法が使えるの。」
あの雷撃はおそらく、彼女が持つ雷の魔法が具現化したもの。
ほとんど女の子としか思えないような声、なかなかいい趣味をしているものだ、その魔族は。
だけど、自分に見つかったのは少し―――拙かったかもしれない。
「んふふ……それがね、女の子の気持ちいいってことなの。
もう男には戻れないんだから、女の子の楽しみをたっぷり教えてあげるわ。」
不本意なそれではなく、ちゃんとした行為。
気持ちよく、心が落ちていく官職をたっぷりと味合わってもらいたい。
食い込んでいく下着、それを少し持ち上げれば、幼い割れ目を布地で擦る。
(……みーっけ。んふふ、思ったとおり……。)
ノエルは、魔力を吸い取るタイプの淫魔に仕立て上げられている。
だけど、その魔力がたまらないのは、どこかに供給しているという事。
その大元―――淫紋を見つければ、ノエルの首筋に舌を這わせながら―――笑った。
■ノエル > 「イニフィさん……もっとぉ」
そのまま彼女に抱きしめながらねだる、与えられる心地よい感触をもっと欲しいと
食い込ませられた秘所はしだいにニチャニチャと卑猥な水音を立てていく。
くいコマされる刺激、それを受ける度に口からは甘い喘声が漏れていて。
「んふあ、じゃあ、私も雷の魔法使えるようになるの?
そして悪い魔族さんをやっつけちゃって……ひゃん、
その、前の部分じんじんしちゃう」
おもず腰も動き出してしまう、もっと刺激を味わうため
自分の気持ちいい所に誘導するように。
「あ、ひゃう……おとこに戻れないの、やあ、イニフィさんのおむこさんになれない」
唐突に彼女に恋心を抱いてしまったことを遠回しに告白した
自分が男で騎士だったら、彼女を妻にしたいと一瞬でも思ってしまったと
「ひゃう、イニフィさん、どうしたの?」
首筋にキスを受けながら尋ねる、さっきから身体が疼いている
早く、精が欲しいとお腹の奥がきゅううっとなってしまっている。
このままだと、身体からどこかに力が吸われる感覚、
それはちょっと気持ち悪いの、皆に輪姦されている間もこの感覚が
気持ち悪くて気持よくなんてなれなかった。
■イニフィ > 「んふふ…慌てないで。こういうのはね、じっくりしたほうが楽しいのよ…?」
せっかくだ、ただ犯されるだけで快楽など感じられなかっただろう。
だから、自分が教えてやろう。そして、立派な淫魔に仕立て上げてやろう。
だから、もっとほしいと貪欲に強請るその様子は、とても愉悦だった。
抱きつかれる、その体を押しやることもなくただ抱きしめられるまま。
その体を包み込むように、イニフィもまた右手を絡めて、後ろから衣服をたくし上げていく。
「…いいえ、貴方が使えるかどうかはわからないわ。
んふふふ、ノエルはどんな魔法が使いたいのかしら…?」
魔力を得たからといって、すぐにどんなものでも使えるようにはならない。
ただ、内包する魔力が強ければ強いほど、魔法を覚える速度は早くなる。
だが―――心の中にいる『男』が、どんどんいなくなっていくが。
「あら…私のお婿さん?…んふふ、面白いこと言うわね……?」
―――告白されてしまった。
もし、男に戻れるならば自分を妻に娶りたいと―――。
だけど、イニフィは自由を重んじる正確。誰か特定の人を―――。
(あー、悪くないかもしれないわね……。あのこと一緒に、か…。)
三人で。少しでも暮らしていくのは悪くないと思ってしまう。
もっとも、その恋心をかなえるためには、障害はいくつもあるのだけれども。
「……んーん、なんでもないわよ?」
尋ねられても、イニフィはそ知らぬ顔だった。
彼女の魔力を吸い上げて入間族がどこにいるのか、その大本を探るためにはもっと彼女を刺激しなければならない。
疼いているその中、下着をずらしていけば―――小さな割れ目を、自分の指でこじ開ける。
快楽で魔力が発生し、吸い上げられるなら確実にルートが現れるはず。
中指を秘所の中に入れ、彼女の弱い部分を探るように、指を進ませていく。