2016/05/28 のログ
アマンダ  > 「ほんと? だったら嬉しいな。 
…もう、そういうの屁理屈って言うんだよ。」
咎めるような言葉を出すが、少女の顔は笑みを浮かべたまま。
目の前の相手のからかうような言葉も楽しんでいる。

「二回もコインを投げてくれたじゃない。
それに、良い曲をリクエストしてくれたからだよ。」
紫煙を吐き出す姿を見上げながらにこにこと微笑んでいる。

「お腹空いてるの? だったら、何か食べに行く? 僕もちょうど今から食事にする予定だし。
当然、僕のおごりだよ。」
相手の提案を図々しいとは思わず、心配そうに顔を覗き込む。
お腹を空かせた人はこの街でも珍しくはない。

「なんとなくでわかっちゃうんだ。 凄いね。
ふふ、褒めてくれて嬉しい。」
相手の言葉を逐一感心しながら聞いている。
左手が出されると、己も左手を伸ばし優しく握手する。

「だったら僕の所に来るかい? 狭いしボロボロの家だけどね。
折角会えたのだし、もう少し話してみたいかな。」
軽く握手をすると、手を離して。

「凄いね、レスターの左手。」
未だ感触の残る己の左手を見やりながら。
軽く触れただけなので魔力の詳細は分からなかったが、その力強さは十分に感じ取れた。

レスター > 笑みの絶えない彼女の顔。
天使めいたその顔が愉しげに笑うのに此方も応えて笑って。

「そうか? まあ、細かいことは良いじゃないか。
 お前さんの歌は良かった、それで金も稼げた。
 なべて世は事もなし、ってことで。」

そんな、煙に巻くような言葉をひとつ添えた。
と、次いだ言葉に「喜んで」なんてあっさり乗ってしまおう。
食事を奢ってくれるならありがたいし
もう少し話したいというのには、同同意見であるから。

「意外と物知りなんだよ。オレは。
 でも、褒めちゃいないさ。美人で歌がうまい。
 どっちも事実だろ?アマンダ。」

差し出した手。
互いに握手をすれば、確りとした感触を返す。
勿論、彼女の細い手が痛くないようにはするけれども。
それから、指先を解きながら。

「お?良いのか?だったら是非おじゃましようかな?
 でも、良いのかい?よく知らないおっさんをホイホイ上げたりして。
 このいたずらっこな左手が悪戯しちゃうかもだぞ、と?」

なんて笑えば、彼女の豊かな胸元を軽く左手でつついてしまおうとするだろう。
警戒せずとも容易く避けられる程度の動き。

そんなことをしても
彼女が案内してくれるというのなら、その後に喜んでついていくのだけれども。

アマンダ  > 「それはそうだね。 このお金は皆からもらった貴重なお金だから大事に使うよ。」
道具袋をポンと手で叩いて。
皆に楽しんでもらい己はお金をもらう。
相手の言う言葉の通りである。

「聡明なんだね、レスターは。 
そうかな? 歌はともかく僕が美人かどうかは分からないよ。
人の好みは色々あるからね。」
己の髪の指先で摘まみながら相手の顔をまじまじと眺めている。
実際どれくらい生きてきたのだろうかと思いを馳せながら。

「僕はいいけど、入ってガッカリしても知らないよ?」
そういいながら少女は自宅のある方角を指差す。
差した方向は貧民街。 人によっては近寄ることすら嫌がるだろう。

「僕は別に構わないさ。 レスターのやりたいようにしてくれて。
でも、僕なんかで構わないのかい?」
胸に触れる手を払うこともなく、触れさせる。

相手が付いてくるのなら、そのまま自宅へと案内するだろう。
(貧民地区2へ)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からアマンダ さんが去りました。
レスター > 「そうそう。金は大事だぜー……うん、金は大事だ。」

なんだか、しみじみとした口調になってしまう。
一度、首を振ってしまってから。

「そいつはどうかな?
 馬鹿じゃないとは主張したいところだけどもね。
 じゃ、オレの好みと言い換えようか。」

なんて、見詰める彼女からは視線を逸らさない侭。
また少し、微笑ってみせて。

「なーに、屋根と寝るところと。
 あとはアマンダ。お前さんがいるんだ。
 その辺の洞窟でも文句は言わないさ。」

と、軽く頷いて。それから次いで触れた胸元への反応。
それへの返答は後回しにしておいて
とりあえず、その後についていくことにするのだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からレスターさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にノエルさんが現れました。
ノエル > 「う、あぅ…どこぉ…?」

灯の光は落ちる頃か。
茜色に染まる空。
そろそろいい子は帰る時間だろう。

「ここ…どこぉ…?」

その少女は、迷って帰ることが出来なくていた。
よりにもよって富裕地区、それも風俗街のど真ん中で。

ノエル > 周りを見渡せば風俗店、風俗店、風俗店。
「そういう」用途に使われる奴隷を売る露店。
女の自分でさえ眼の向け場に困る女性の客引き。

「………っ!///」

この少女には、まだ早すぎたのかもしれない。
壁にもたれかかってさてどうしようと、真っ赤な顔を手で隠しながら考える、

ノエル > 『あら、どうしたのお譲ちゃん?道に迷っちゃった?』

「あ、はい…その…っ!?///」

迷ってるところに手を差し伸べた優しい人間、ではなく。
その話しかけてきた女を例えるならば、目の前で弱った草食獣を見つけた肉食獣の眼。

「あ、そのっ…だ、大丈夫なんでっ」

『いいのよー?ほら、困った時はお互い様って言うじゃない?』

長年来の友人のように気安く肩を組んでくる女性。
優しい手つきと柔らかい感触なのに、感じるのは安心ではなく恐怖。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にイスマハンさんが現れました。
イスマハン > 「おい、おまえ。そこのおまえよ、女」

たそがれ時の風俗街に不似合いな少女の声。
ノエルの肩を抱き寄せていた女が目をやれば、そこには声通り小柄な、白い肌に青い髪の少女の姿。
それは、ノエルの店にたびたび現れる上客の姿でもあった。

「その娘が怖がっているのがわからないの?」

呆れたように言いながら、碧眼で軽く睨み付ける。
実際には、この通りが毒に包まれない程度の不可視の瘴気をピンポイントで放つ行為。
バジリスクのような視線の毒に軽く当てられ、女はノエルから手を離してふらついた。

ノエル > ふわりと意識を投げ出して、その場に倒れこむ肉食獣。
あ、ごつんって痛い音したんだけど大丈夫かな。
というか、私が近くにいるのに瘴気を放たれるのはすっごい怖いんだけど。
とまあ色々といいたいことはあるんだけども。

「その…ありがとう、ございました。」

という言葉が出てくる辺りは、彼女の元来の性格だろうか。
倒れこんだ彼女をそこらのベンチに座らせた後、彼女に眼を見やる。
確か…よくうちの店を「利用」してくれている人だ。顔は覚えている。
…指名された事は無いんだけど。
よく「相手」をした従業員がかなり疲れた様子で帰ってくるから、結構激しい事してそうな。

…思考が反れた。
お礼をするべきなんだろうけれど…、うちの店が店だから、抱かせろとか言われそうで。
いや、お得意様ではあるから嫌ではないんだけど。
そんな思順を数瞬行った後、結局は。

「その…お礼、とか、したいので…どっか、入ります?」
それを是とし、口に出した。

イスマハン > 「ふん。人間の分際で」

人間に擬態している身ではあるものの、魔族としてのプライドは途方もなく高く、そんなこともしれっと言ってしまう。

「礼を言われることではないわ。同じ魔族のよしみでしょう」

一転、微笑みかける表情は外見相応の柔らかさ。
――だが、問いかけにはきょとんとする。

「お礼などいいとは言ったではないの。
 わらわとおまえは、同じ魔族同士。
 人間などにいやな目に合わされているのが我慢ならなかっただけよ」

少女は歩み寄ると、身長差のあるノエルを見上げた。
魔族優生主義の少女は、ノエルの店でも、店主の淫魔より、本当はノエルに一目置いていたのだった。
びくびくしがちな彼女に、見た目は完全に年下ながら魔族らしからぬ柔らかな視線を向けた。

「おまえ、どうしてこんなところにいるの?そういうことをおまえがしたいのだったら、わらわも吝かではないけれど」

店で、指名したものに対してみせるサディズムとは全く違う顔だった。

ノエル > 見た目で言えば、年齢は私の半分と言っても通りそうな彼女。
…のクセに出る所は出ていて、ちょっとうらやましい。
とてもじゃないけど店で過激なプレイをしてる女の子には見えず、ちょっとだけ困惑する。

いや、アレはナンパ?見たいなものだったんじゃないの。
女の私がされるとは思ってなかったんだけど。
悪意も害意も無さそうだったし…とはいえ、助けてもらったのは事実か。
頭1つはあろう身長差で下から見上げる視線は、歳相応のものだった。

「あ、ぅ。その…それでも、です。ありがとうございまし、っ!?」
落ちてきた爆弾。
そういうこと、えっと、つまり。店でやっているような事?
不慣れな雰囲気を醸し出してあたりきょろきょろしてたら、そんな風に見えるの?
初めて風俗に手を出すような人間…魔族に見えたのは確かか。

「し、したっ…!?」
第二の爆弾。

店が店だし、そういうのに興味があるのは事実。
…最近は指名されるような事もないし。
第一、その、さっきの女性のせいで、ちょっとだけ、キてて…。
でも、えっと。

「うぅ…ら、乱暴なこと、しない、です?」
うちの従業員みたいに死にかけの蛙のようになるまで、ってのは体力が持たなそうで。
ちょうど彼女がもたれ掛かった壁を持つ店は、「そういうこと」のために部屋を貸し出している店だ。
連れ込む連れ込まれるなら、これ以上手っ取り早いところはないわけで。
えっちな女の子とか思われないかな、等不安が渦巻く視線表情を、見上げてくる彼女に返す。

イスマハン > そもそも人間が魔族に声をかけること自体が冒涜である、と考えている。
傲慢な少女の価値観では、何ら悪意なかった女性の行動も立派な罪となるのだった。
実際、ノエルがベンチに座らせてあげている間も、「余計なことを…」といわんばかりの渋い表情だった。

だが、今は若干のあどけなさも感じさせる表情である。
魔族以外に対してはサディストだが、魔族に対してはこんな顔もできたのだ。
ただし、言っていることは見ての通りだった。

「お礼のたびに体を売るのは賛成しないけれど」

ノエルが魔族であるため、魔族とは思えない正論まで吐いてしかも少し心配そうな表情のおまけつき。

「――まさか」

そして少女、イスマハンはおかしげに微笑む。

「おまえは同胞よ」

ひょいと壁から背を離して、とんと間を詰め、子供のように滑らかで柔らかな両掌で、ノエルの掌を包むように握る。
…少女の作り出す毒には、媚薬のようなものも含まれることも影響しているのか、官能的ですらある握手。

「…大丈夫よ。わらわは、おまえに無理はさせないから。
 おまえがしたくないのなら、無理にする気などないわ」

――人間嫌いの魔族が人間の町に潜伏させられ、多大なストレスを感じている中、同じ魔族の気配を感じられるのはありがたかたった。
そのため、同じ魔族でもノエルには特に柔らかく接していた。無意識に。

イスマハン > 【退室いたします】
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からイスマハンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からノエルさんが去りました。