2016/01/11 のログ
ファルケ > 唇を柔らかく食む、甘い音。
チェシャの冷徹な言葉に、主人は満足げな頷きを返した。

「それでよい」

誰もが等距離に在ること。
間合いを詰めるのは、ただ喉を切り裂くときのみと。

その身に危険を及ぼす勿れと説きながら、従者を死線へ向かわせるファルケの笑みは微塵も揺らがなかった。
心ない人形を使役しているかのように、穏やかでいて冷酷で、惑わない。

「わたしには、おまえという刃がある」

妙なる魔剣が。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区/ファルケの屋敷」からファルケさんが去りました。